共働きでも合格できる!小学校・幼稚園受験報告レポート【2016年度】

共働きでも合格できる!小学校・幼稚園受験報告レポート【2016年度】

先日maveセミナーで開催された、「2016年度幼稚園・小学校受験の合格報告会」。今年度の幼稚園、小学校受験の結果や来年度の対策まで、伸芽会の佐藤眞理先生によるレポートをお届けします。合格者ママのリアルな受験・準備法も紹介。これから小学校受験を目指すママ&パパ必見です。

佐藤眞理先生
佐藤眞理先生(伸芽会教育研究所 主席研究員) 
幼児教育指導歴40年。子どもの潜在的な力を引き出す指導と的確なアドバイスで、有名小学校や幼稚園に多数の合格者を送り出している。著書に『伸芽会式 子どもを伸ばす家庭教育「5つの力」』(講談社)。
日経DUAL記事

日常生活が問われたり想像力や発想を重視する課題も多数!

今年を振り返ってみると、少子化とはいえ人気の学校の倍率はほぼ変わりませんでした。
倍率の上がった小学校は青山、慶應横浜、早稲田、幼稚園は青山、白百合などでした。暁星、豊明はわずかに倍率が下がったようです。

日程的にはプロテスタント系の私立小学校は日曜日を避けた日程に変更されていました。
幼稚園では11/1~が多数、早いところで10/8~24(白百合)、遅いところで11/6~(学習院、成城、田隻)

【小学校】試験傾向

ペーパーテストでは総合的な問題が多く、集団テストや行動観察を重視した学校が多くみられました。
また、生活習慣や常識など日常生活が問われる課題が多く出題されていました。その他、子どもの想像力や発想を重視する表現力の課題も出題されています。

(例)
お祭りでお財布を落として困っている子のために、お面屋さんが一緒にお財布を探してくれるお話の劇を見た後、見つからなくて困った時の顔、見つかって嬉しかった時の顔のどちらかのお面を作る。その後、困っている人を助けた時の絵、または人を喜ばせた時の絵をクレヨンで描く。(慶應義塾幼稚舎)
お祭りのお面から「困って人を助けた時の絵」まで発展させているんです。聞き取り力はもちろん、頭を切り替えられるか、想像力や言語表現力も問われますよね。

他にも「お弁当箱の蓋をし、バンダナで包み、エプロンを脱いで畳む」など生活力が問われる問題もありました。(早稲田実業初等部)

【幼稚園】試験傾向

面接重視の傾向にあるようです。試験内容としては、親子遊び、親子課題がほとんどの幼稚園で出題されていました。

(例)
親子課題:絵具、金魚すくい、積み木、ままごと、ダンボール製の乗り物などで自由遊び。その後、リズムや歌、鈴やカスタネットなどの楽器を使って楽しく歌って踊る。
個別課題:動物の名前や生活道具の名前を問う「言語・常識」の問題。(青山学院幼稚園)

普段から子どもと遊びを通して、どのように関わっているかが問われていると言えそうです。

親が子どもに身に付けさせたいことは…
  • 年齢相応の生活習慣(挨拶、着替え、片付け)
  • 手を使う作業、身体を動かすこと
  • 体力、気力を養うこと
親子でしてほしいことは…
  • 絵本を読む
  • 絵を描く、折り紙や積み木で遊ぶ
  • 散歩や身体を動かす遊び
  • 掃除やお料理

早めの情報収集やご夫婦での進路決定、役割分担はもちろんですが、子どもとの言葉のキャッチボールで対話を楽しんだり、共感を育てる遊びをたっぷりしてあげることも大切です。

暁星、慶應、早稲田に白百合etc.有名校に合格された親御さんの体験談

最後に、実際に暁星小学校や慶應義塾横浜初等部、白百合学園幼稚園など有名幼稚園・小学校受験に合格された親御さんから、受験をする上で苦労した点や大切にしてきたことなどをお聞きしました。ぜひ参考にしてみてください!

Aさん

私は夫婦で共働きでしたので、時間の確保が一番苦労しました。
朝は30分のプリント学習が精いっぱいでしたので、夕食後に家族3人でチェーリング(チェーンリング)や工作などを競争しながら遊び感覚で生活の中に取り入れました。部屋には春夏秋冬のコーナーを作り、制作物を貼るなど目につく場所に少しずつ学習できる要素を盛り込んでいくようにしました。

Bさん

わが家も共働きで勉強時間は一日1~2時間が限度。なので、電車の中でクイズを出したりと隙間時間で勉強を。
あとは「勉強=楽しいよ」という意識づけを行い、決して試験や受験という言葉は使いませんでした。すると自然と自分から学びたいという姿勢になっていったように思います。

Cさん

うちは、絵本を10冊読み聞かせることを日課にし、いつでもそばに絵本がある生活をしました。
先生方が会話を引き出してくれたおかげもあり、語彙が増え、自己表現力が伸びたと思います。
また、体験量を増やすために、月に一度祖父母のところで、自然体験をさせました。サメが好きと言えばサメを見にいったり、そこでスケッチをしたり、自分で旅行を計画したり。好奇心や行動力が身についたと思います。

Dさん

わが家は情報収集やスケジュール立てをとにかく早め早めに仕上げることを徹底しました。
正しい情報を年少、年中の間に仕入れ、一年先のシミュレーションをしておきました。
また、生活リズムを整え(体調管理にもなります)、2歳半から机の前に座る練習をし、プリントは長期、中期、短期の計画を立て、早め早めにこなすよう心がけていました。
お役立ちアイテムとしては業務用のホワイトボードやカレンダーに予定を書き込んで夫婦で共有したり、祖父母も交えたグループLINEを作成し常に情報を共有していました。

Eさん

うちは父親の私が毎回お教室へ送迎したり、可能な限り説明会などにも参加しました。調べていくうちに、達成感やおもしろみがでてきましたので、私なりに勉強時間を確保したり、あれこれ工夫をしていましたね。
直前になるといろんな噂が飛び交って母親が不安がってしまうことがありますから、そんなときは父親の出番かと思います。わが家も「そんなことで落とす学校は願い下げだ!」と言いながら、家族で協力して楽しみながら乗りきりましたね。

 

いかがでしたか? やはり、早めの情報収集がカギとなりそうですね。
そして、お子さんの頑張りはもちろんですが、親御さんや家族みんなの努力で勝ち取った合格という言葉につきるかと。
「仕事をしながらでも合格はできる」を合言葉に、これから受験を目指すみなさん、参考にしてみてください!

著者プロフィール

ライター・エディター。出版社にて女性誌の編集を経て、現在はフリーランスで女性誌やライフスタイル誌、ママ向けのweb媒体などで執筆やディレクションを手がけている。1児の母。2015年に保育士資格取得。

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