ママが気になる7つの疑問にお答え!わが子に合ったピアノ教室の正しい選び方とは?

ママが気になる7つの疑問にお答え!わが子に合ったピアノ教室の正しい選び方とは?

近頃は学力との相関関係も言われるようになり、未だ人気が衰えない習い事のピアノ。この春から新たに習い始める人も多いのではないでしょうか。そこで、わが子に合ったピアノ教室の選び方から継続させるコツ、親がしてしまいがちなNG行動など、ママが気になるピアノの疑問について、小林音楽教室の小林先生にお話を伺いました。

小林音楽教室 主宰小林洋子先生
「音楽の価値を信じ、すべての方に音楽のよろこびをもたらす」がモットーの小林音楽教室は今年で開校28年。ピアノやヴァイオリン他幅広い楽器はもちろん、幼児リトミック、絶対音感などさまざまな目的から選べる(現在新宿、麻布、船堀の3校)。通う子どもたちの学力が高いことでも話題に! https://www.kobayashi-music.com/
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Q1優しい先生と厳しい先生、どちらがいいの?

一言で「優しい先生」、「厳しい先生」で決めるのは難しい判断です。優しいだけでは物足りない場合もありますし、厳しい先生の方が伸びる子もいます。子どもとの相性もありますが、まずは、「その先生を信じて親が子どもを任せたいと思えるか」を第一に考えてみてください。親が子どもの前で先生やお教室の悪口を言うのは絶対にNG。愛情をもって子どもと一生懸命接してくれる先生であれば、子どもはもちろん親も感動させられるはずです。

Q2ピアノ未経験者の親でも大丈夫?

これはどちらもいいところがあります。今の30~40代の親御さんですとピアノ経験者がとても多い印象ですが、未経験者だって全然問題ありません。むしろ、「子どもと一緒に学んで行こう」という姿勢が子どもを伸ばします。また、親に頼れないと知った子どもは気分から学ぼうと言う気持ちが芽生えてきます。

注意した方がいいのが経験者の場合。つい「なんでできないの!」「そうじゃないでしょう!」とイライラしたり怒ってしまうものですが、これでは子どもは楽しくありませんよね。技術のことよりも「この曲は優しい感じだね」「さっきよりかっこいい感じでいいね」など曲について感想をいうのもおすすめです。

Q3ピアノに向いている子と向いていない子の特徴はありますか?

進度はその子の性格や体格によっても異なりますが、向いていない子というのはいないと思います。とても器用に弾く子=音大に行ったりピアニストになるわけではありません。むしろ、不器用で時間がかかってもひとつひとつの音の響きに感動出来たり、感受性が豊かな子の方が後にいい演奏をしたりするものです。音楽が好き、ピアノがやりたいというときが始めどき。練習はちょっと大変でも、笑顔で頑張れる状態をキープしてあげましょう。

Q4ピアノを習うとどんなことが身につきますか?

ピアノに限らず、音楽では記憶力や論理性といった「認知能力」と忍耐力や思いやりといった「非認知能力」が鍛えられると言われています。また、発表会を通して度胸もつきますし、心も豊かになります。表現の場があることで、特に男の子では強い反抗期がある子が少ない気がします。一時期、不登校だった男の子もピアノ教室だけは来てくれていました。

Q5ピアノと学力の関連性はあると思いますか?

幼児期からピアノを習う子たちは実際に学校の成績が優秀な子がとても多いです。ピアノは集中力、記憶力、聞く力などが養われ、自分と向き合うことで学習習慣も身に付きます。私の経験上ですが、学力が高い子ほど中学受験を理由にピアノを辞めません。むしろ、いい息抜きとして続けている子が多い印象です。勉強と一緒でピアノの練習をコツコツ続けられるのも才能だと思います。音楽教育で一番難しいのは難曲を弾くことよりもマイペースで長く続けられること。そのためには家庭での理解やサポートが不可欠です。

Q6発表会はある方がいいですか?

これは100%あった方がいいです。中には負担を減らす意味で発表会がないところもありますが、先述したとおり度胸もつきますし、多くの人に見られながら弾くことはとても技術を向上させます。もちろん他の人の演奏を聞く機会も大切です。また、静かに聞く態度を身に付けるチャンスでもあります。逆に、ざわざわと騒がしい発表会をするようなお教室はちょっとレベルが低いかもしれません。習う前に一度そこの発表会を見学してみると、お教室の質が分かります。

Q7自宅でピアノを練習させる際のコツはありますか?

私がおすすめしているのが「朝練」です。練習は習慣化させるまでが大変ですが、時間を決めてしまうと自分から取り組めるようになるもの。その際、自分で決めさせることを忘れずに。「今日は何回どこまで弾く」など自分で決めたことを守るようにし、やらされている気持ちをなるべく排除しましょう。また、音を出すだけが練習ではありません。ソルフェージュ(譜読みや歌、リズムなど音遊び)の日があってもOKです。一日5分でもピアノのことを考え、子どもと共有する時間があればいいのです。

小林音楽教室では、未就学児を対象にした絶対音感と幼児のリトミックを組み合わせたソルフェージュクラスがとても人気で、2歳でも絶対音感がある子がいるんだそう。「小さい子ほど耳を鍛えればすぐに音の違いが分かってきます。5歳を過ぎてからピアノとソルフェージュを組み合わせた指導を始める人が多いですね。ちなみに、わが家の5歳になる息子も、ピアノとソルフェージュをしていますが、家の中の生活音を『今の音は“ソ”だね!』と言ってきたりします。音を身近に感じるのが耳を鍛える一番の近道だと思います」。

いかがでしたか。一番やってはいけないのが、「その音は“ミ”でしょ」「指が違う!」など、子どもを否定する声掛けだそう。完璧を目指しすぎたり、難しく考えずに、お子さんと音楽を楽しむ気持ちを忘れずに取り組んでみてください。

著者プロフィール

ライター・エディター。出版社にて女性誌の編集を経て、現在はフリーランスで女性誌やライフスタイル誌、ママ向けのweb媒体などで執筆やディレクションを手がけている。1児の母。2015年に保育士資格取得。

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