汚い・乱暴な言葉遣いを直したい、使わせたくない!どうしたらいい?

汚い・乱暴な言葉遣いを直したい、使わせたくない!どうしたらいい?

子どもがいきなり乱暴な言葉や汚い言葉を使うと、親は驚くと同時にショックですね。わが子の口から「うざい」「うるせー」という言葉が出たり、友達や小さな子に向かって「どけ!」「むかつく」と言ったりする場面を見ると本当にドキッし、使わせたくないと思うでしょう。

昔、ママ友から、「子どもがお姑さんに向かって、くそばばぁ!と叫び、『まるで私が家の中でくそばばぁと言っているみたい』で、本当に凍りついた」という話を聞いたことがあります。

家族も使ったことがないような汚い、乱暴な言葉、いったい子どもはどこで覚えてくるのでしょうか?そしてどのように子どもに接すれば改善されていくのでしょうか。

日経DUAL記事

4つのシーン別で検証!汚い、乱暴な言葉、どこで覚えてくるの?

1、幼稚園や保育園

子どもが幼稚園や保育園に通うようになり、乱暴な言葉を使うようになったと感じておられるママは多いようです。

「園で、そのような言葉を使うお友達がいて、覚えてきた」と思われがちですが、確かにそのような状況がないとは言えませんが、園では先生の指導も入りますし、必ずしもそこに原因があるとは限らないでしょう。

見たもの、聞いたものなど多くの知識を吸収しようとしている時期が、通園を始める時期とだいたい重なり合うので、そう感じることが多いのだと思います。

2、公園などお友達との遊びの中

公園などでお友達と遊んでいる時、乱暴な言葉が使われるときもあるでしょう。異年齢の子どもがいますので、年上のお友達が年下の子に乱暴な言葉を使うこともあるでしょう。

指導する立場の大人がいないと、汚い荒い言葉を子ども同士、おもしろがって言い合う場面があることも考えられます。

3、テレビ

テレビの番組の中で荒い、乱暴な言葉を使っているのを見て、子どもが使うこともあります。特にアニメの登場人物が使っていたりすると、それが悪い言葉だという認識がなく、むしろカッコイイと感じて使うこともあります。

4、YouTube

最近では幼い子どももYouTubeを見ている場合があります。YouTubeはテレビの番組と違い、素人でも作りSNSにアップできるようになっていますので、乱暴で荒い言葉を使った粗悪なものも多いでしょう。そのうえ何度でも繰り返し見ることができますので、子どもの脳裏に焼きついていきます。

家族や身近な者が、汚い、乱暴な言葉を使わなくとも、最近の子どもはこんなにも乱暴な汚い言葉に触れる機会が多いのです。

乱暴な、汚い言葉を使う子どもへの正しい3つの対処法!

「そんな言葉は使ってはいけません!」「その言い方はダメ!止めなさい!」だけでは、子どもは、なぜ悪いのか、どうしてその言葉を使ってはいけないのか分かりません。キチンと理由を説明し、使わないように注意しましょう。

1、相手を嫌な気持ちにさせることを感じ取らせる

その言葉が悪い言葉であることを伝え、自分が言われた時の気持ちを想像させましょう。例えば「どけ!」「あっちへ行け!」などの命令口調で言われると、自分はどのような気持ちになるか、考えさせてみるといいですね。

2、ママの気持ちを伝える

「○○くんが、そんな乱暴な言葉を使うとママ、悲しくなってしまうわ…」とママの気持ちを話しましょう。乱暴な言葉や荒い汚い言葉を使うことを親は望んでいないことをハッキリ伝えます。

3、何を伝えたかったのか、どのように伝えればいいのか一緒に考え、アドバイスする

「○○ちゃんはお友達に、何を言いたかったの?」と、子どもが相手に伝えたかった内容を聞いてあげてください。そして「通り道にお友達がいて、歩きにくかったから、よけて欲しかった」と言った場合、「少し横に寄って」って言えばいいのよ、と、他の優しい表現方法を教えてあげましょう。

汚い言葉や乱暴な言葉は子どもの成長の過程には必要なこと!?

汚い言葉や乱暴な言葉を覚えてくるのは、知識を取り入れようとしている証拠、成長の過程です。ですので、頭ごなしに叱るのではなく、一旦はその成長を認め、そのうえで優しい言葉、適切な表現方法を伝えていくといいですね。そして日頃から親が見本となり、気持ちのいい言葉を子どもに伝えようという意識も忘れずに。

乱暴な言葉が、場合によっては人間関係に亀裂を入れることになったり、のちのち子ども自身がデメリットを被ることも出てくるでしょう。親が日頃から子どものお手本となるように、気持ちのいい言葉を使うことを心がけていきたいですね。

著者プロフィール
田宮 由美

公立幼稚園、小学校での勤務、幼児教室を7地域で展開、小児病棟への慰問、子どもの声を聴く電話相談など、多方面から多くの子どもに関わる。そのような中、子育てに熱心な
故に、その愛情が焦りとなり挫折、絶望感を抱いている親子が多いことに心を痛める。
「子どもの自立」「自己肯定感」「自己制御力」を柱とし、真に子どもの能力を開花させる子育て法を広める活動を2010年から始める。
現在、息子は大学病院で医師として、娘は母子支援の職場で相談員として勤務。実生活に落とし込んだ、親の心に寄り添う記事に定評がある。「難しいことを分かり易く、ストンと腑に落ちて行動に移せること」を理念とし、現在は執筆、講演、幼児教室を中心に幅広く活動中。
資格:小学校教諭・幼稚園教諭・保育士・日本交流分析協会 子育ち支援士
著書:『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方』(株)KADOKAWA

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