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子育て

2~5歳、ママを悩ますイヤイヤ期の対処法を保育のプロがアドバイス!

2~5歳、ママを悩ますイヤイヤ期の対処法を保育のプロがアドバイス!

好き嫌いのイヤイヤ、こだわりのイヤイヤ、泣き落としのイヤイヤ……。「こんなときは一体どうすればいいの?」と途方に暮れてしまうママも多いはず。そこで、ママたちから集めた、切実なイヤイヤにまつわるお悩みを、伸芽’Sクラブ大崎校室長である託児のプロ、屋代先生にお聞きしてきました。イヤイヤ期のママさんも必見です!

イヤイヤ期を乗り越えるための3つの心構えとは?

まず、イヤイヤ期を乗り越えるために親が知っておきたいことが3つあります、と屋代先生。

その1 子どもは「今」の気持ちを生きている!
その2 イヤイヤ期とは自分の感情をコントロールする勉強中である
その3 親の軸を決めたらブレないこと!

まず心に留めておいてほしいのが、子どもは今この瞬間を生きているので、ずっとイヤなわけでも、ママが嫌いなわけでもないということ。何か「今」嫌なことがあるだけ。5分後には気持ちが変わることがほとんどです。だから余計に親は「なんなの~!」と翻弄されてしまうのですが、そこは怒りを抑えて(まずは6秒我慢!)冷静に対処しましょう。怒りの感情を子どもにぶつけても「ママ怒ってる…」とかえって大泣きされてしまいます。

そして、イヤイヤ期は、子どもの成長にとって欠かせないものであり、自分の感情をコントロールするための勉強中なのだと知っておくことも大切です。

最後に欠かせないのが、対処する上での親の軸を夫婦で決めること。ご家庭によって考え方はさまざまで、正解はありませんが、一度決めたルールをなるべくブレずに通すのが、イヤイヤ期をスムーズに乗り越えるコツだと思います。

では、以下で4つのシーン別でイヤイヤ期の対処法をみていきましょう。

シーン1 好き嫌い…食べ物系イヤイヤの対処法

「もう要らないといったから私が口に入れたとたん“やっぱり食べたかったのにー”とギャン泣き。どっちを信じればいいのでしょうか…」(2歳男の子のママ)

「“もっと食べたい!!”をエンドレスに続け、おしまいというとこの世の終わりのように泣き続け、与え続けていたら最後に吐く…お腹いっぱいなのに食べたい子をどうやってわからせたらいいですか?」(3歳女の子のママ)

「保育園の給食では野菜を食べてくるのに、家では一切“嫌!嫌!”と食べてくれません。あの手この手をつくしましたが、私の料理に問題があるのでしょうか…」(1歳女の子のママ)

屋代先生__どれもお母さんを悩ますイヤイヤですね。まず、先ほどお伝えした通り、子どもは今この瞬間を生きていますから、「やっぱり食べたかったー」と泣くことはよくあります。「ママが食べてたら美味しそうに見えたんだね」と気持ちを受け止めて落ち着かせてあげましょう。

また、子どもは自分で食べられる量がまだ分かりませんから、もっと食べたいからといって与え続けるのはよくありません。大暴れされることもあるでしょうが「これ以上食べたら気持ち悪くなっちゃうね。じゃあ残りはいつたべようか」と自分でいつ食べるかを決めさせるといいでしょう。3つ目の好き嫌いは「集団マジック」もあると思います。欲張らず、少しの量から食べてもらうようにし、園の給食の味付けを真似したり見た目を工夫してみましょう。あとは「食べなさい!」と怖い顔をせずに「美味しいね!」とニコニコお母さんが食べていると食べたくなることが多いですよ。 

シーン2 こだわり系イヤイヤは3つ目の世界を根気強く教えよう!

「何でも自分でやりたい時期なのはわかるのですが、混んでいるエレベーターのボタンを押せなくて毎回大暴れ…。毎回“誰も乗ってこないで!”と祈りながらエレベーターに乗ります。公共の場でこういうときはどうすればいいですか?」(4歳男の子のママ)

「なんでも一番がいい娘。一番前、一番最初、一番早く…家でも保育園でもバスの中でも一番じゃないとギャン泣きなので、どうすればいいか途方に暮れてしまいます…」(2歳女の子のママ)

「息子が朝になると服を着たくないイヤイヤが発動。私が先に仕事にでかけ、主人も途方にくれてしまい、結果バスタオルに裸の息子をくるんで登園させたという伝説があります」(2歳男の子のママ)

屋代先生__これも保育園でもよく見るシーンのひとつです。特に「一番がいい」は本能的なものなのか、男の子に多い気がしますね。2歳を過ぎてくると、自分以外の存在が気になるようになってきますから、取り合いや一番がいいという現象が起こってきます。こうしたこだわりイヤイヤもまずは気持ちを認めて、落ち着かせてあげましょう。そして、子どもにとって第一の世界である家、第二の世界である保育園(幼稚園)、さらに3つ目の世界である公共の場を教えていきましょう。こどもはこの第三の世界のルールを知らないだけなのです。「みんながいる場所では自分の思う通りにはできないこと」「バスやエレベーターなどには守らなければいけないルールがあること」を根気強く教えていくことが大切です。

また、服を着たくなかったり、靴を反対に履いたり、これしか着たくなかったりと着替えのこだわりも定番イヤイヤです。まずは、「大人のように都合よくいかないもの」と考えて、あらかじめ支度の時間に余裕をもっておくスケジュール管理が重要です。特にお父さんに園までの送りを任せる場合などは、今のお子さんのこだわりをママが伝えておくといいでしょう。

シーン3 泣き落とし系イヤイヤは泣き止むきっかけ作りを!

「“このおもちゃ買ってほしい!”とショッピングモールで大暴れ。地べたに寝ころびギャン泣きすること40分。周りの目もあるし(うるさいなんとかしろ…)、もう赤ちゃんじゃないのにと恥ずかしくて途方にくれました。一度許すとのこの手法を毎回取られる気がして…何かいい方法はありますか?」(5歳女の子のママ)

屋代先生__泣き落としのイヤイヤは2歳~5歳、6歳と幅広い年齢でおきますよね。今の気持ちを行動で表現しているサインです。ただ一度泣き落としに屈してしまうと、次からは余計エスカレートしてしまいますから大変です。園でも「人前で絶対発表したくない」と泣いて暴れる子がいました。そんなときにはちょっと落ち着いてきたら鏡の部屋に連れていって自分の泣いている顔を見せます。すると、ハッとして泣き止むことが多いです。これは、自分でも泣いて暴れていることはわかっているのですが、やめるきっかけがない状態なため。ですから、何かきっかけを作ってあげることがポイントです。次に「どうする?」と次の行動を自分で決めさせること。それができたら「偉かったね」、と褒めてあげれば泣き落とし克服の第一歩。これを根気よく続けていけば、ずいぶん変わってきますよ。

シーン4 兄弟の差のイヤイヤは我慢を平等にさせるのがコツ!

「何でもお兄ちゃんと一緒がいい妹。まだ食べられないチョコレートやお寿司、年齢制限のある遊び場などに行こうものなら大変な騒ぎになります。でも全部を下の子に合わせるのも上の子に可哀そうで。こんなときどうすべきでしょうか」(5歳男の子、3歳女の子のママ)

屋代先生__できることなら個別で対応できる環境が望ましいですが、お母さんおひとりで2人のお子さんを見ないといけない状況もあるでしょう。そんなときは上の子にだけ我慢をさせないこと。下の子に合わせて遊んでいるときは「これが終わったらお兄ちゃんの好きな〇〇に行こうね」など我慢を交代で。その際「お兄ちゃんなんだから我慢してよ!」はNGです。「つきあってくれてありがとう」という感謝の言葉も忘れずに。

最後に、屋代先生から、イヤイヤ期に悩むお母さんにメッセージをいただきました!

「お母さんたちは育児に家事にお仕事に本当にがんばっていらっしゃいますが、それを褒められることはほとんどありませんね。たまにはご自身のご褒美タイムも作ってください。伸芽’Sクラブでは、働いていないご家庭でも満1歳のお子さんを週2回5時間からお預かり可能です。縦割保育の集団生活では、我慢する力や子ども同士の気づきがたくさん得られます。1歳児ではお子さん2人に対し保育士1人という少人数の手厚い保育になっていますから、イヤイヤ期などでもきちんとお子さんと向き合い対応しています。また、大崎校では異年齢保育にも力を入れていますので、さらにお子さんの自立心が養えます。イヤイヤ期を含めて育児では迷いや揺らぎが多いものです。こちらに通われる中で、保育士からアドバイスを得て親としての指針を得られたというお声もよくいただきます。興味がある方は是非一度見学にいらしてください」(屋代先生)

給食の準備中も落ち着いて椅子に座って絵本を見ている1歳児クラスさん。

縦割りクラスの活動では、毎月一緒に製作を行います。

https://www.shinga-s-club.jp/

著者プロフィール

ライター・エディター。出版社にて女性誌の編集を経て、現在はフリーランスで女性誌やライフスタイル誌、ママ向けのweb媒体などで執筆やディレクションを手がけている。1児の母。2015年に保育士資格取得。

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