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子育て

遠くの自然より近所の公園!パパにしかできない外遊びを極めよう【理想のパパになる 第3回】

遠くの自然より近所の公園!パパにしかできない外遊びを極めよう【理想のパパになる 第3回】

もうすぐやってくるGWは、普段忙しいパパと子が思い切り遊べるチャンス。でも、どこでどうやって遊べばいいの?
そんな悩みを解決すべく、野あそびのプロ集団「ろぜっとわーくす」の中山さんに子どもと距離をグッと縮める、パパにしかできない外遊びのコツを伝授していただきました。

ろぜっとわーくす中山さん
野あそびのプロ集団「ろぜっとわーくす」 代表 中山康夫さん(CAP)
子どもたちに、“自然とのふれあい活動を通して自然を大切にする大人に育って欲しい”との願いからさまざまな活動を展開する中山さんは幼児の野あそび研究歴約40年。
『絵本 木のしあわせ(萌文社)』『自然はあそびがいっぱい(全国児童館連合会)』など著書多数。
Eテレ「すくすく子育て 親子の外遊び術」などにも出演し、多方面から野あそびの達人として講演や指導をしている。
ろぜっとわーくすホームページ
日経DUAL記事

脳の9割が完成する2~5歳にこそ外で感覚遊びを!

外の世界には視覚、聴覚、嗅覚、触覚など、感覚を刺激する要素がいっぱいです。子どもにとってこの外の情報に幼児期からいかに触れるかは発達過程においてとても大切です。

脳は2~5歳のうちで、大人の約90%が完成すると言われています。どうぞ、この時期にたくさんの感覚を刺激してあげてください。それにはお散歩や公園など身近な外遊びが一番効果的なんです。

【初級編】持ち物なし! 近所の公園でできる最強の“探検ごっこあそび”

私がよくする遊びの一つに“探検ごっこあそび”というのがあります。パパが隊長、子どもが隊員となり、パパの指令を次々とクリアしていく遊びです。

公園には葉っぱや石、枝に虫とさまざまなものがありますよね。それを利用して、「丸いものを持ってきて?」「ザラザラしたものを探してきて?」などお題を出します。「チクチクするもの」としてパパが目をつぶってチクチクするかチェックするのもいいでしょう。

“パパ遊び=体を使う”と思いがちですが、ずっと走り回っていては体力がもちませんよね。これならパパは指令を出すだけなので動かなくても大丈夫だから長時間遊べます。

ポイントは、指令をクリアした際に「死ぬほど褒める」こと。飴やシールなどご褒美をあげてもいいでしょう。パパに褒めてもらえることの繰り返しで子どもは「もっとやりたい!」という気持ちが湧き、親子の信頼感を増していきます。

この遊びは季節を通していつでもできます。近所の公園ですることで、「同じ木の葉っぱが緑から茶色になった」など、四季の変化を身近に感じることもできます。

“テーマさんぽ”を覚えると渋滞も怖くない!

何も公園だけではありません。保育園の送迎時やちょっとしたお使い時にもぜひ試してほしいのが“テーマさんぽ”

「今日は赤いものをいくつ見つけられるかな?」「匂いを数えてみよう」などとテーマを持って歩くだけで、親子のコミュニケーションが増し、いつもの道も新たな発見をすることができます。さらに渋滞した車の中などは「動物の看板を見つけてみよう!」「ナンバープレートでビンゴをしよう」としてもいいでしょう。

飽きてしまう車の中などはゲームやスマホに頼りがちですが、こうすることで、子どもも楽しく過ごせ親子の会話量もぐっと増えるんです。

パパは難しく考えずに、“子どもの気づきスイッチを入れるだけでいい”ということを覚えておいてください。自然界や外の世界にはこの気づきがたくさんあります。最近の子は、良くも悪くも与えられた遊びをそつなくこなしている傾向にあるように思います。ぜひこの気づきによる経験値を増やして、自ら遊びを見つけられる子どもにしてあげてください!

【中級編】アウトドアでは一つだけ「パパすごい!」を披露しよう 

探検ごっこ遊びやテーマ散歩に慣れてきたら、次は中級編。BBQでも山でも川でも大自然へ出かけてみましょう。そこでパパがすべきことは、「ひとつだけすごい!と思わせる」こと。

草笛でも石を使った水切りでも火おこしでも何でもいいんです。日常の生活では見ることができなかったパパの新たな一面を子どもに見せて「パパすごい!」と思わせることで、尊敬から信頼感がぐっと増します。この信頼関係が薄ければ、子どもは親の言うことを聞きません。どうも最近パパの言うことを聞かないなとお悩みのご家庭はぜひ、この「パパすごい!」体験をさせてみてください。

上級編はモノ作り体験。屋外料理でも陶芸でも工作でも何でもいいんです。一緒に外で何かを作る、これはとても子どもにとって貴重な体験です。外遊びに慣れてきたらぜひチャレンジしてみてください。

大丈夫、あなたのパパもきっと変われます!

最後に、ママに望むことはただひとつ。「遊び心をもってパパの公園デビューを見守ってあげましょう」ということ。はじめから上手にできるパパはいません。家族みんなで探検ごっこや虫さがしからはじめてみてください。

パパだって昔は子どもだったんです。子どもの頃の記憶や本能でパパ自身が「楽しい!」と思わせる体験を親子で重ねてみてください。きっとパパも変われるはずです。

都内近郊には公営の自然豊かな公園がたくさんあります。どこも混んでいるGWはあえて、都内近郊の公園巡りをおすすめします。お弁当を持って家族でぜひお出かけしてみてください! これも自然が教えてくれる立派な環境教育の一環ですよ。

 

いかがでしたか? うちのパパはアウトドアが苦手だから…とあきらめる前に、わが家も身近な公園遊びで外遊びのスキルアップを図ってみようと思います。

▼【連載】理想のパパになる
第1回「短い時間でも子どもの心にパパの存在感を刻み込むマジックワード」
第2回「プロ直伝!2歳までの新米パパが陥りがちなNG子育てとは」

著者プロフィール

ライター・エディター。出版社にて女性誌の編集を経て、現在はフリーランスで女性誌やライフスタイル誌、ママ向けのweb媒体などで執筆やディレクションを手がけている。1児の母。2015年に保育士資格取得。

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