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小学校受験の合格のカギ!「幼児期に伸ばしておきたい“聞く力”」とは?

小学校受験の合格のカギ!「幼児期に伸ばしておきたい“聞く力”」とは?

小学校受験をする・しないに関わらず、最近の子は昔に比べて聞く能力が低下している、と指摘するのは幼児教育のプロである伸芽会の佐藤先生。

では日頃からどのようなことに気をつけると“聞く力”がアップするのでしょうか。ちょっとしたコツでぐんと伸びるテクニックが満載です!

波の音と小川のせせらぎの違いが分かりますか?

ある小学校受験で、水の音を聞かせ「どの場所の音か」を聞かれたことがあります。昨年度も慶應横浜初等部で自然の音や生活音を聞かせる課題が出題されています。聞く力は受験において最も必要な能力のひとつです。

「問題を集中して聞き、内容をイメージできるかどうか」「言葉の意味を正確に理解しているかどうか」。聞く力が備わっていなければ正しい答えを導き出すことは不可能です。

また、「みんなで新聞紙を使って遊んで下さい」といった行動観察の試験においては、相談の際、お友達の言うことが理解できなければ、一緒の活動ができません。最近の子どもたちは、一人っ子も多く「自分に都合のよくないことや興味のないことは聞き流す」傾向にあります。まずは人の話が聞ける子(大人だけではなく子ども同士も)になることが合格のカギと言えます。

生活の中の音をどれだけ体感しているかが重要

意識して聞いたことのない音は、大人でも聞き分けるのが難しいですよね。バスの中の音、電車の音、デパートのアナウンスの音…こうした音は生まれてからどれだけ実際に体験したかの蓄積となり、それはそのまま物や場を特定するもとになります。

家にいるときも同様です。お料理の際は「これは何を切っている音か分かる?」、お掃除の際は「どこで掃除機をかけているでしょう」など、何気ない日常の中で「音当てクイズ」を親子でしてみてもいいでしょう

また、外遊びに出かけた際は虫の声や風の音など「自然の音」にも注目して口や体でまねっこするなど、遊びの題材にしたりすると、楽しみながらの注意力アップにつながります。

まずは親が子どもの話をしっかり聞いてあげること

「何で人の話を聞かないの!」とわが子を叱るママに限って子どもの話をきちんと聞いてあげていないことがあります。ママが忙しいときなどは、家事をしながら子どもの話を聞き流してしまうこともあるでしょう。いつもでなくていいのですが、子どもが何か言いたいことがあるときはじっと目を見て話し終わるまで聞いてあげることが大切です

「子ども自身がママに聞いてもらえてよかった、嬉しかった」と実感することが、人の話を聞いてあげる、聞こうという気持ちを育てます。

2つ以上のお手伝いを同時に頼んで聞く力を育てよう

家の中で聞く力を伸ばすにはお手伝いが最適です。その際に重要なのは一度に複数のお手伝いをお願いすること。

「ハンカチとタオルを畳んで一番上の引き出しにしまってくれる?」「ポストにはがきを入れてから、スーパーでトマトと牛乳を買ってきてくれる?」など、3歳なら2つ、5歳なら3つを目安にしてお手伝いを頼んでください。落ち着いて人の話をきちんと聞き理解して行動するよい訓練になります。

目をつぶって絵本の読み聞かせをしてみましょう

最近の子どもたちはスマホやテレビなど動画が当たり前の時代です。つまり視覚的な情報がとても多い環境なのです。

たとえば寝る前の絵本の読み聞かせの際に「目をつぶって」聞かせてみてください。耳をすまして聞くことでいつもと違った言葉に気がついたり、格好や様子を想い浮かべたりと想像力が豊かになるはずです。

 

いかがでしたか。「言葉を聞くことは人と人をつなぐツールである」ということを幼少期に理解することはとても大事なんだそう。子どもの話を先追いしたり、聞いたつもりになっていたり、一方通行のコミュニケーションにならないよう親も意識したいと思います。

実際の小学校受験で出題された過去の問題や公開模試はこちらをチェック

著者プロフィール

ライター・エディター。出版社にて女性誌の編集を経て、現在はフリーランスで女性誌やライフスタイル誌、ママ向けのweb媒体などで執筆やディレクションを手がけている。1児の母。2015年に保育士資格取得。

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