ちょっと気になる受験のコト

ワーキングペアレンツの教育フォーラム【前編】ワーキングマザー必見!受験を乗りきる親の心構えとは?

ワーキングペアレンツの教育フォーラム【前編】ワーキングマザー必見!受験を乗りきる親の心構えとは?

先日行われた伸芽会の「ワーキングペアレンツの教育フォーラム」。お茶の水女子大学の菅原ますみ先生に、子どもの発達とワーキングマザーが受験期を乗り切るための心得をお聞きしました。

これから受験に挑戦するご家族必見です!

菅原ますみ(お茶の水女子大学基幹研究院 教授・お茶の水女子大学 文教育部長)
国立精神・神経センター精神保健研究所地域・家庭研究室長を経て、2016年より現職。子ども期のパーソナリティの発達や精神疾患などの不適応行動の出現に影響する環境や、家庭や教育・保育施設・メディアや居住環境など広範囲な要因について研究する。「個性はどう育つか」「保育の質と子どもの発達」「ママというオシゴト」「子ども期の養育環境とQOL」など著書多数。

 

受験をする!と決めた時にしておきたい親の覚悟とは

「○○小学校や幼稚園を受験する!」と決めたら、次に親が覚悟しておかなければいけないことがあります。それは、受験は一度きりではないし、今回の受験は、子育てのゴールである子どもの社会的自立に至るプロセスのひとつに過ぎない、ということ。

受験もそのための勉強も子どもたちにとってみれば日々の活動のひとつに過ぎません。幼い子どもには「将来のために今頑張る」という長い時間軸はありませんから、それよりも毎日をパパやママ、お友達と楽しく過ごしたいと思っています。

ですから、大人の「こうしてほしい」という想いが子どもと食い違い、思い通りにいかないことも出てきます。そこで大事なのは、親が、結果ではなく日々のプロセスに重きをおけるかということ

受験をする以上、どんなに努力をしたって不合格もありえます。そのときに凹むのは実は大人のほう。結果が悪くても子どもたちは親に「よくがんばったね。」と言ってもらえれば大丈夫なのです。

「こんなに頑張ったのに…私がいけなかったのかしら」と親が落ち込む姿を見せてしまうと、ママやパパを自分が悲しませたことに子どもはショックを受けてしまいます。たとえ失敗したとしても、親も子もいい経験だったと思えるか。そこまで考えて受験に取り組んでください。

子どもの高い能力を発揮するには情緒の安定が不可欠!

受験の準備は楽しいことばかりではありません。やらなければいけないことは山積みですから、どうしたってストレスがかかります。

気をつけたいのが、小さな子どもでもストレスがたまるとメンタルダウンしてしまうということ

つまり、毎日を安定した情緒で過ごせること(日々いろいろあるけど今日も楽しかったなと眠れて、朝元気に起きられるか)が高いポテンシャルを発揮するためには何より必要であり、不安定でネガティブ情緒(悔しい、寂しい、痛い)が一日の大半を占めるような日が続くと、その後なんらかの心身の不調が発現してしまうこともあります。

そこで、ポイントとなるのが、子どもが毎日すっきりとした気持で過ごせる環境にしてあげること。どうぞ、心の安定に重きを置いてあげてください。

チャレンジに向いた楽観的な子、飽きっぽい子、キレやすい子、個性はありますが、受験に向き不向きなんてないんです。怖いのは、親が「うちの子ってダメ」と全否定してしまうこと。そう思った瞬間に子どもは崩れます。

「すぐに飽きちゃうけど、短時間で集中できるようにして、なんとか頑張ろうね」という工夫をいかにしてあげられるか。子どもの個性にあった勉強のスタイルやスケジュールを組み立てて家族で応援してあげましょう。

幼児期の子どもの仕事は遊びである!

親は受験のことで頭がいっぱいになってきますが、あくまで“子どもの仕事は遊びである”ということを忘れないでください。特に未就学児はお友達と遊ぶことこそ発達上もっとも大事な時期です。上手にお友達と遊ぶ時間を確保するようにしましょう。

また、親は子どもを温かく見守り、遊びの中に学習を取り入れながら、さまざまなルールを教えていくのが理想的です

きちんとご挨拶できることは受験の場面でも大事なことですが、そのためにも、まずはふだんの生活から、「朝起きたらおはよう、と家族で元気にあいさつしよう」など、無理のない目標設定をし、ルールを決めてそれを守ることのできる親子になりましょう。

次に、しつけは一方的に教え込むのではなく、「公園でお友達とぶらんこの取り合いになったらじゃんけんで順番に使おうね」、「赤信号になったら車が動くから止まろうね」など社会の常識にそったルールを生活の中で繰り返していねいに教え、徐々に身に着けられるよう導いてあげてください

その際できたら褒めること。さらに、「ルールを守るといいことがあるよ」と学ばせてください。学習についても、「ワークを1ページちゃんとできたらおやつの時間にしようね」、など、生活のなかにできるだけ無理のないように取り入れていってあげるといいでしょう。

子どもの気持ちが乗らないのは「分からない(つまらない)から」か「疲れているから」がほとんどです。そんなときは子どもが寝てから夫婦で作戦会議を立て、子どもがつまづいているところはどこか、子どもに負荷をかけすぎていないかストレスマネジメントをしてあげてください。

合格を勝ち取るためにワ―キングマザーがすべき3つのこと

ワーキングマザーが「時間がない」のは皆同じです。限られた時間の中でいかに効率よくできるか、を考えましょう。私がおすすめする3つのコツをお伝えします。

その1 見ていてあげる(監督)

ママが知らない幼稚園や保育園での昼間の情報をしっかりと収集してください。子どもはいつもママが見てくれているという幻想を抱いています。先生たちと密なネットワークを作って「見ているよ」という安心感を作ってあげましょう。

子どもの前で先生やお友達の悪口は絶対NGです。

その2 活動の共有

お勉強や絵本の読み聞かせに限らず、テレビを見る、お風呂に入る、夕食を作る。なんでもいいので子どもと一緒に活動する機会を増やすこと。どんな活動も、子どもはママと一緒にやるのが大好きです。

その3 癒し

子どもが、“ママ!”と戻ってきたら、その気持ちを受け止めてあげること。どんなに忙しくても、ちょっとだけでも手をとめて、「どうしたの?」と子どもの目をみて、安心を供給してあげてください。

もちろん、ママだけではなく、労働時間を調整しながらですが、パパと子どもとの時間も大切にして、パパとの愛着もスムーズに形成できるよう、ママがサポートしてあげましょう。

ママは家族のコンディション作りも重要です!

合格を勝ち取るには、受験をする本人だけではなく、家族全員のコンディション作りも重要なポイントです。まずは家族が健康で幸せ感を味わっていないと、子どもも勉強にも身が入りません

もちろん、夫婦の家事や育児の分担、ストレスチェックも大切です。ママにばかり負担が集中しないようにしてくださいね。

できる限り職場環境や頼れる家族の協力を得て、家族一丸となって取り組むことが無理なく乗り切るコツです。子どもにとって家族は「自分を愛してくれる世界にひとつの陣地(安全基地)」です。その陣地(安全をしっかりと守りながら、ご家族にとってやってよかったなと思えるいい経験になることを願っています。

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部です。ママ・パパに役立つ子育て、教育に関する情報を発信していきます!
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