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子育て

子どもの遊びに、親は何歳までついていくべき?

子どもの遊びに、親は何歳までついていくべき?

近くの公園なら年中さんでも一人で行って平気? 小学校になったら友達と出かける範囲を広げるべき? 子どもの世界を尊重したいけれど、親はいくつになっても我が子が心配なもの。

そんなママたちのお悩みに、伸芽会 教育研究所 所長の飯田道郎先生が答えます!

飯田道郎先生
飯田道郎先生(伸芽会教育研究所 所長)
子どもの目線に寄り添い、一人ひとりのやる気スイッチを引き出す人気教師。男の子の指導に定評があり、これまで3,000人以上の教え子を難関校へと導く。著書に『9歳までの男の子の育て方』(世界文化社)。

自分の家の方針を早めに子どもに教えることが大切

最初から答えにならなくて申し訳ないけれど(笑)、基本的にこの問題に結論は出ません。なぜなら各家庭の考え方によるところが大きいから。

受験もそうですが、子どもたちに同じように接しても全員が同じパターンには絶対行かないものです。この子はこうしたほうがいいということがあっても、キャラクターが違うから別の子に通用しないのは当たり前。でも、自分の家の方針を早めに子どもに教えることが大切です。同じ年齢でも子どもだけで出かけていい家も、ダメな家もあっていいと思います。社会に出たらみんな同じなんていうことはありませんから。

なぜうちはダメかと子どもに聞かれたら「ママ(パパ)が子どもの頃とても怖い思いをしたから、あなたにはまだそんな経験はしてほしくないから」と答えるのがおすすめ。子どもながらに「そうなのか」と納得してくれるはずです。

体も心も成長してくる9才がひと区切り

答えはないと言っても、体も大きくなり、心も発達してくる9才頃はひとつの区切りになるでしょう。4年生ともなれば学校では高学年の意識づけもされ、6年生に対して「かっこいい」「素敵」など憧れを抱きはじめる頃。

子育てのポイントとなる年齢として、よく3・6・9才と言いますが、まず3才では外に連れ出して社会を見せておくこと。電車に自分の足で乗り、混んでいれば座れなくても我慢しなければいけないだとか、何気ないことから社会の仕組みに触れさせましょう。

6才では小学校に行き、自力で出かけるようになりますね。小学校受験でも、一人で通ってこられるような常識・行動力・体力を見られていると思います。ママと信号待ちをしていて、青になったらママに引っ張られて渡るような子よりも、ママがスマホなんかを見ていても「ママ、青だよ」と反対に引っ張っていってくれるような自発性のある子が合格しやすい気がします。

親がついていかないほうがいい場合

子ども同士のほうが成長するだろうなと思うところには、大人はむやみについていかないほうがいいですね。遊びで自分の子が劣勢になったら口出ししそうだな、と思う場合も行かないほうがいいでしょう。公園で子どもたちを遊ばせておいて、お母さんたちが出口の近くでずっと喋っている(道路に飛び出さないかだけ見ている)、というのは案外悪くないです。

それに、親子で一緒に行けるところならいつまででも一緒に行ったらいいんです。干渉したり見張りに行くという意識ではなく、時々一緒になって遊んでいればいい。その場合は、子どもと同じ目線になって思い切り遊んでしまえるパパのほうがいいかもしれませんね(笑)。

3歳になったら安全な大人の存在を教えておく

あとは、日頃から周囲への挨拶を大切にすることは、実は子どもが一人で出かけた際にとても役立ちます。親は率先して知り合いや近所の人には挨拶をして、子どもにとって安全な大人の存在を教えておきましょう

子どもは3歳にもなれば「この人はママが話している人だから安心な人」と理解するようになります。見た目で判断するのではなく、地域の頼れる安全な大人の存在を小さいうちから教えておくことはいざというときにも安心です。

 

いかがですか? 余談ですが、飯田先生の教え子さん(大学生・男子の一貫校出身)が、お母様と旅行に出かけた話を聞いてうらやましい!と思いました。大人になっても、親と一緒に出かけてほしいものですね(笑)。

著者プロフィール

ママ向けファッション&ライフスタイル誌などを中心に活動中の30代半ばのライター。3才の男児の母。

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