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一時帰国の体験入学で実感、日本の小学校ココがスゴイ!

一時帰国の体験入学で実感、日本の小学校ココがスゴイ!

2016年現在、海外に住む日本人児童の数は約8万人。その子どもたちが実際に体験した日本の学校の素晴らしさとは?

外国にいる日本人だからこそ実感する、日本の学校システムの魅力についてお伝えしていきます。

海外在住ファミリーの味方「体験入学」とは?

海外に在住している日本人の子どもたちが、在住国の長期休暇中に日本へ一時帰国し、日本の学校に通うことを「体験入学」といいます。法的な制度は整備されていないものの、日本国籍を持つ児童については、多くの公立の小・中学校が体験入学を受け入れています。

グローバル化が進む現代、海外に住む日本の小・中学生は79,251人もいます(2016年4月15日現在 外務省調べ)。

転勤で一時的に海外在住のご家庭なら、いつかは戻る日のために、日本の学校に慣れさせておきたいと思います。国際結婚などで海外に永住するご家庭でも、親のどちらかが日本人であれば、子どもの日本語力を維持したい、日本をよく知ってもらいたいと思うのは当然です。このような海外組のファミリーの願いをかなえてくれるのが体験入学のシステムなのです。

我が子を「体験入学」させて感じた日本の学校システムの魅力とは?

実際に体験入学にトライしたご家族に聞くと、みなさん一様に、日本の学校システムの“あること”に感心していらっしゃいます。日本の小学校にあって、海外の小学校にないもの、それは何だと思いますか?

それは、「給食当番」と「掃除当番」です。

日本では昔から、お昼になると、給食当番が白いかっぽう着に着替え、給食室へクラス分の食事を取りに行きます。そして、クラス全員の給食を盛りつけます。また、給食が終わったら、お掃除タイム。教室、体育館、昇降口、校長室など、各自、担当する場所を掃除していきます。

私たち日本人からすると、当たり前の「給食当番」と「掃除当番」ですが、どちらも海外の学校にはない日課。それらは子どもたちではなく、すべて大人が行うのです。

外注のヨーロッパ、自前の日本

筆者が以前住んでいたフランスでは、給食は、学校に勤務するアシスタントの教員が配り、清掃は専門の業者が、学校の時間外に行うのが一般的でした。このような違いは、その国の文化的な背景や教育に対する考え方が反映されているように思えます。

欧米では、家事を家政婦に委託したり、育児をベビーシッターに頼んだりすることが日常的なので、その流れで、学校での給食や清掃も大人の仕事の1つとして捉えられているのでしょう。フランスの子どもたちに、日本のランチタイム前後の流れを見せたら、びっくりするに違いありません。

良し悪しをつけることではないのでしょうが、「自分のことは自分で」の日本式は、机上では学べない子どもたちへの教えが多く含まれていると感じています

自分の食べるものは自ら準備し、片づける。自分の使った教室は自ら掃除する。やがて社会へと巣立っていく子どもたちへの、最高の教育ではないでしょうか。昔ながらのこの習慣、日本が誇れる教育の1つとして、今後も末永く続くことを願っています。

海外にお住まいの方必見!体験入学の手続き情報

いざ体験入学をしようとすると、なにをどう進めたらいいのかが分からず、結局あきらめてしまったという話をよく聞きます。ウェブ上の情報もあいまいなため、迷う方も多いようですので、ここで一般的なプロセスをご紹介しておきます。

手続きは市町村によって多少の違いがあるようですが、希望の学校と日程が決まったら、管轄の教育委員会にメールや電話で問い合わせをするのが一般的です。筆者のケースも、教育委員会に、現状や背景を説明すると、「それでは学校に直接連絡してみてください」と案内を受けました。

学校との電話では、

その学校を選んだ理由(例:実家の最寄りだから)
子どもの日本語のレベル
体験入学したい日程
アレルギーの有無
などについて聞かれます。

市町村によっては、所定の書面を準備していることもあったり、学校によって体験入学の対応に慣れ不慣れがあったりします。しかし手続き自体は複雑ではありませんので、思い立ったら、まずは教育委員会に問い合わせ、次ステップへの指示を仰ぐのがおすすめです。

初めての日本の学校への体験入学を控えた前日、「行きたくない」「ママと一緒にいたい」と不安をもらしていた我が子ですが、初日が終わると一転、満面の笑みに。「明日は6時間目まであるから、学校に長くいられる~♪」と翌日を心待ちにしていました。

給食や掃除だけでなく、地震避難訓練、書道授業など、はじめての経験の連続だったようです。そして何よりの宝物は、日に日に増えていく友人たち。わずか1週間という短い期間でしたが、最終日には友達と手紙交換をし、次の帰国のときにも「絶対にまた戻って来るね」と約束してきたそうです。親子ともども、「本当に行ってよかった」と感じさせてくれる貴重な体験でした。

著者プロフィール

ポジティブ育児研究所 代表 & 育児相談室「ポジカフェ」主宰。
イギリス・レスター大学大学院修士号(MSc)取得。オランダ心理学会(NIP)認定心理士。現在は、ポジティブ育児研究所でのママ向けの検定事業、育児相談室でのカウンセリング、メディアや企業への執筆活動などを通じ、子育て心理学でママをサポートする活動をしている。著書に「子育て心理学のプロが教える輝くママの習慣」など。HP:http://megumi-sato.com/

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