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アメリカ理系教師が推薦!遊んで学ぶSTEAM教育に役立つおもちゃ6選

アメリカ理系教師が推薦!遊んで学ぶSTEAM教育に役立つおもちゃ6選

子どもは遊びながら学ぶと定着がよいと言われます。ですから、子どもに与えるおもちゃを選ぶときは「学びながら遊べるおもちゃ」を選びたいと思うのが親心。

アメリカにおいてもそれは同様で、最近では、手を使ってものを組み立てるおもちゃに加え、モーターをつけたりタブレットやスマートフォンと連動してプログラミングの基礎を学ぶことが可能なSTEAM教育を意識したおもちゃも数多く市場に並ぶようになっています。

今回は以前にもお話を伺った 、アメリカの高校でエンジニアリングやロボティクスを教え、7歳と3歳児の父でもあるパトリック・スレーター氏にオススメのおもちゃを聞いてみました。

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「Tegu Magnetic Wooden Blocks」

シンプルな木製の積み木やブロックなど手を使うおもちゃは、小さい子どもの手や指の運動機能の発達を促すだけではありません。バランスやスペースを考える、失敗した際に何がいけなかったのかを考えて再度やり直す、といったような「問題解決能力」を養うなど子どもの成長にいろいろな側面から好影響を与えてくれます。

そして、上記のようなSTEAM教育を意識したおもちゃは科学の基礎を学ぶのに役立ち、子どもの創作意欲を高めてくれます。

ブロックを使って遊ぶと、長短を考える算数の基本コンセプトに加え、バランスや立体での構成を考える力がつきます。

「Tegu Magnetic Wooden Block」は木製ブロックに磁石が内蔵されており、普通のブロックを上手く積めない幼児のうちから遊ぶことができます。また、磁石が入っているので、一方方向でしか作れないブロックとは異なり複雑な構造もできて、大人も一緒に楽しむことができます。

https://www.tegu.com/

「Tinkertoys 」


幼稚園でアルファベットを書く練習を始めるとき、多くの教育者から問題点として挙がるのが、子どもたちの手の力が弱くなっていることです。

1914年にアメリカで作られた「Tinkertoy」は、レゴなどの小さなブロックを組み立てることが難しい年齢でも、パーツを組み合わせたり外したりすることができるように作られています。その際、適度な力が必要となってくるように計算されているので、子どもの指先や握力を鍛えるために良い練習となります。

また、製作例として付いてくる説明書はイラストレーションで書かれているので、字が読めない子どもでも図を見ながら組み立てられるようになっています。さらに自分で組み立てた風車やブランコなど、実際に動かして遊ぶことができるので子どもは大満足です。

https://www.knex.com/tinkertoy

「Primo Toys Cubetto Playset Coding Toy」

Scratchなどの子ども向けプログラミング言語は「ブロックコーディング」とよばれ、パズルをつなげるように動作のブロックをつなげ、プログラムしていくもので、対象年齢は5歳からとされています。

「Cubetto Playset Coding Toy」は、さらに小さい3歳からを対象年齢としており、アプリとタブレットを使ってプログラムするものではなく、実際にブロックをつなげて木製のロボットを動かします。

木製なので温かみがあって昔懐かしいおもちゃを思い起こさせますが、実は、とてもハイテクなおもちゃです。我々が子どもの頃にこんなものがあったら良かったと思わずにはいられないものです。

https://www.primotoys.jp/

「Meccano」

パーツを差し込んで組み立てる「Tinkertoy」などでは物足りなくなってきた子どもにオススメなのが「Meccano」。1898年にイギリスで創業したおもちゃのメーカーで、実際にドライバーを使用して、ネジを締めて穴の空いたアルミ板や歯車を組み立て、車やロボットを作ります

もちろん、自分で好きなものを作ることもできますが、最初はセットについてくる説明書に従って、幾つかのプロジェクトを完成させてみるとよいでしょう。図の読み方やドライバーの使い方に慣れることができ、子どもが自分の手で組み立てることで機械がどう動くのか、どのような仕組みになっているかといった理解の手助けになります。

基本的なプロジェクトは完成するまでに50ステップほどあります。そのため、すぐ簡単に作れるというものではありませんが、図を読み完成させるまでの忍耐力、完成後の達成感を味わう経験にもなります。

http://www.meccano.com/

「Makeblock mBot robotics kit」



さらに一歩進んで、プログラミングも取り入れられるのが「mBot」。2011年に創立されたMakeblock社の製品の一つ。ロボットの作りや組み立て方は前述の「Meccano」とよく似ています。

mBotはリモートコントロールで操作したり、センサーによって障害物を避けながら自動運転することができるようになっています。さらに、子ども向けのプログラミングアプリ「Scratch」と連動させて、自分でプログラムすることも可能です。

良くデザインされたキットで、子どもにも組み立てやすく、センサーになる目とスマイルフェイスのような口元が可愛いらしく、筆者の娘もロボットに名前をつけてかわいがっています。


https://www.makeblock.com/steam-kits/mbot

「Lego WeDo」

レゴは立体のコンセプトを習得する、算数の基礎を学ぶなど「頭がよくなるおもちゃ」の代名詞のように言われていますが、さらに、プログラミング要素を取り入れたい人にぴったりなのが「Lego WeDo」です。

レゴにモーターなどを組み合わせ、作ったものをリモコンで動かすことができるうえに、専用アプリを使用してプログラムして音を鳴らす、ライトを点滅させることができるように作られています。

子どもがプログラムしたコマンドが、すぐに動作となって組み立てたレゴに反映されるので、プログラミング内容よってどのように働くか、実際に目で見て理解するのに大変役に立ちます。

https://afrel.co.jp/product/wedo2-0-introduction

まとめ

このように、手を使って組み立てる作業とプログラミングの基礎に親しむ作業を一緒に楽しめるおもちゃが数多く出ています。

子どもの問題解決能力や創造力を伸ばすためには、説明書に沿って一定の遊び方しかできないおもちゃよりは、自分で何通りも違う遊び・組み立て方ができるものを選ぶのがポイントと言えます。

遊びの時間で、子どもが考えるということを促せるおもちゃを選んであげて、親も子も一緒に学びある時間をつくりたいものですね。

参考リンク:
https://scratch.mit.edu/
https://en.wikipedia.org/wiki/Tinkertoy
https://en.wikipedia.org/wiki/Meccano
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%AB%E3%83%8E
http://nymag.com/strategist/article/stem-toys-educational-toys.html
https://education.lego.com/en-us/elementary/shop/wedo-2
アマゾンリンク:
Tegu Magnetic Wooden Block
メカノ
mBot
Lego WeDo

著者プロフィール

世界35か国在住の250名以上の女性リサーチャー・ライターのネットワーク(2019年4月時点)。
企業の海外におけるマーケティング活動(市場調査やプロモーション)をサポートしている。

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