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私立と公立のいいとこどり?国立小学校の知られざる魅力と正しい選び方

私立と公立のいいとこどり?国立小学校の知られざる魅力と正しい選び方

私立小学校に比べて格段と情報が少ない国立小学校。

そもそも国立小学校ってどういうところなの? といった素朴な疑問から、今年度の受験傾向や学校の特色、さらに求める子ども像などについて、伸芽会の飯田先生にお話を伺いました。

来年度以降の受験を視野に入れはじめた親御さん必見です。

飯田道郎先生
伸芽会教育研究所 所長 飯田道郎先生
子どもの目線に寄り添い子どものやる気を引き出す人気教師。男の子の指導に定評があり、これまで3,000人以上の教え子を難関校へと導く。著書に『9歳までの男の子の育て方』(世界文化社)。

 

国ではなく国立大学法人が運営しているんです!

国立大学は平成16年4月以降、文部科学省が設置する国の機関から国立大学法人になっています。国立小学校は実験校とよく言われますが、まさに各国立大学の教育系学部における教育研究のための場なのです。

いい点もありますが、問題点として予算の少なさがあります。法人のため以前のようには国から予算が降りてこないので、私学に比べて学費の安い国立小学校では、保護者やOBで後援会を作り、寄付金を募ったりして予算を補う必要が出てきます。

また、運営は後援会の保護者が行うので、「校門を入ったら先生におまかせします!」という私学と異なり、どこを改築すべきか、今何が必要かといった子どもの学習環境も、保護者たちが、支え、守っていくという参加意識がとても高いです

自学自習・自主性を重んじる国立小学校では、生徒会主導の行事が行われるなど、子どもたちがとても活発です。有名校へ進学させるための予備校的な要素は特にないので、子どもたちは男女問わず、仲間意識が強い印象です。

国立の面接で「公立が嫌」はNGワードなわけ

国立小学校では受験方法としてペーパー試験や、くじびき、面接など学校により方式はさまざまですが、面接の際に絶対に言ってはいけない志望理由があります。

それは「公立小学校に行かせたくないので」と言う言葉

公立小学校の教員にも、国立大学の教育学部の出身者が数多くいます。つまり、公立小否定というのは、国立大学の教育系学部の教えを否定しているということになるのです

元師範学校である国立大学の教育系学部は、日本の教育の礎を築いていた、といった歴史的背景もきちんと知っておく必要があります。もちろん、国立大学も自らの伝統や教えを発信すべきなのですが、先に挙げた通り運営予算が少ないので、講演や宣伝をするといった費用がないのが現状です。

そこで私がおすすめするのが、都内であれば、地下鉄丸ノ内線の茗荷谷駅へ行くこと。

ここには有名国立小学校が3校ありますが、それぞれ特徴が違います。生徒の登下校や学校の様子をのぞけば一目瞭然なのです。具体的にお話していきましょう。

一貫した縦割り教育が魅力の東京学芸大学附属小学校

附属小学校の4校で、特色がいろいろ異なる東京学芸大学附属小学校。

茗荷谷にある東京学芸大学附属竹早小学校は、伸び伸びした校風が特徴です。隣接した附属幼稚園竹早園舎とは幼小一貫教育を実施しており、さらに小学校入学後も縦割りの校外学習を行うといった風通しのよい校風です。

また、中学に進む際の内部進学と外部進学のバランスがほぼ同数で、最近は比較的外部の数が多いので、自然と内部と外部生が混ざっていき、全体でも高い学力を維持していけます。

小学校入試は1次と3次試験が抽選、2次試験にペーパー試験はなく、発育発達調査として行動観察の試験、親子での面接があります。

体育の教科書のデータにも!運動にも力を注ぐ筑波大学附属小学校

筑波大学附属小学校は、学習はもちろんですが、体育教育にも力を入れた教育方針で、入学試験にも毎年のようにクマ歩きが実施され、年によっては鉄棒のぶら下がりやマット運動が行われます(2次)。1次と3次が抽選、2次はペーパーテスト、制作、運動。

また、授業での運動データが、公立小学校の体育教科書のデータとして毎年の国の指標にされています。

運動が得意な子が受かるというわけではありませんが、運動が好きな子の方が入学後イキイキと過ごせるのは事実です。

しつけとマナーを徹底したお茶の水女子大学附属小学校

幼稚園から大学までの一貫教育を掲げるお茶の水女子大学小学校は、秋篠宮悠仁様も通われる学校としても有名です。

1次と3次は抽選、2次は行動観察、運動、工作、個別課題と保護者面接です。

保護者面接用には事前に800字の作文があります。行動観察では協調性や家庭でのしつけ、心の教育が問われます。しつけやマナー徹底したお子さんに育てたいというご家庭に向いています。

いかがでしたか? 国立小学校では、いずれも教育の研究目的を理解し、保護者が学校に協力的な姿勢を見せられるかが問われるそう。その学校の歴史や特色を理解し、子どもにあった学校を選んであげてください。

独自の教育研究目的を追求する国立小の姿勢は、まさに公立でも私立でもない別のものと考えた方がよさそうです。私立のお受験とはまた違った、運も試される公平な試験、トライしてみたいという人が毎年何千人もいるというのも納得です。

著者プロフィール

フリーランスのライター・エディター。出版社勤務を経て、現在は女性誌やライフスタイル、ママ向けのweb媒体などで活動。tend.jpでは、ママ目線を生かした子育てに役立つ情報を発信中。2015年に保育士資格取得。

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