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子育て

子どもと食【前編】子どもにアレルギー反応が出たらどうするべき?

子どもと食【前編】子どもにアレルギー反応が出たらどうするべき?

「食育」とひとくちに言ってもその範囲や種類はさまざま。
そこで今回は「子どもと食」をテーマに、ママが気になる「アレルギー(前編)」と「おやつと肥満(後編)」について、伸芽’Sクラブ目黒校の看護師、服部晴美先生に詳しくお聞きしました。

新米ママが知っておくべき救急病院やかかりつけ医の見つけ方も必見です!

もし子どもにある日突然アレルギー症状が見つかったら除去すべき? 少しずつ与えるべき? 保育園に預ける際に気を付けるべきことは?

ママが気になるアレルギーにまつわるあれこれを、伸芽’Sクラブ目黒校の看護師歴5年の服部晴美先生にお聞きしました。

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はじめて食べる食材は「家で」を基本に!

エビ、カニ、ナッツに乳、卵、小麦がアレルギーの代表的な食材と言われています。離乳食で安全な食材から徐々に与えて行くのが基本ですが、かゆがったり湿疹が出たりと何かおかしいなと思ったら、自己判断せずに、まずはかかりつけ医やアレルギー外来へ相談してみてください。

特に2、3歳まではまだ消化器官が未発達で、ちょっとした体調不良により反応が出ることも多いのです。年齢を重ねるごとに落ち着いてくる場合もありますので、一度アレルギー反応が出たからといって「絶対食べられない」と落ち込むことはありません。

ですので、はじめて食べる食材は、必ず自宅でお母さんがあげるようにしてください。

保育園などの預け先や外食時に反応が出た場合、何の食材で出たかの判断がつかない場合がありますから。そういった意味でも、乳児の給食には細心の注意を払う必要がありますね。よく献立で“食べたことがあるかの食材チェック”をしていただくのはそのためなんです。

兄妹でも違う!アレルギーは遺伝だけじゃない?

同じお母さんから産まれて同じ母乳を飲んで育ったはずなのに、“下の子にだけアレルギーが出た!”という話もよく聞きます

親のアレルギーが必ずしもその子に遺伝するとも限りません。まさにその子の体質にもよるのなのです。ですから、決して大丈夫と過信せずに慎重に見てあげてください。

アレルギーが出た場合の対処法も、昔は除去食が主流でしたが、最近では専門医師の指導のもと、少しずつ与えて慣らしていくという方法もとられています。少し前にあった小学校での給食のアレルギー事故や外食など将来のことを考えたら、少しでも克服していけたら親は安心ですよね。

アレルギーマーチって知ってますか?

“アレルギーマーチ”という言葉をご存じですか? ハウスダストや喘息、アトピー性皮膚炎など、アレルギーは食事だけではありませんよね。

食べ物の反応がおさまってきたと思ったら今度はハウスダスト、次は喘息…とアレルギー素因のある子が成長とともに他のアレルギーを引き起こしてしまう負の連鎖のことを言うのです。小さなうちからきちんと治療や予防をすることが重要とされています。

たまにはOFFの日も作ってママが頑張りすぎないこと

だからと言って、家中を常にホコリひとつなく、無菌に保つなんて不可能ですよね。特に食べ物アレルギーがあるお子さんをお持ちのお母さんは毎日お弁当を持たせたり、家族の食器や洗剤を別にしたりと本当に大変です。

どうぞ、頑張りすぎないで、たまにはママのOFFの日を作ってください。

アレルギー対応している専門店へ外食に行ったり、お惣菜を買ってきたっていいと思うんです。手作りだけが愛情ではありません“たのしく、おいしそうに”が食育の基本です。
子どもは食べられることで自信もつきます。一緒に食べる楽しさをどうぞ小さい頃から教えてあげてください。

元気なときにできる、かかりつけ医や救急病院の見つけ方

最後に、特に新米ママさんに知っておいてほしいことがあります。それは、医者の判断=100%ではないということです。特にかかりつけ医がない“小児科難民”になっている子だと、いつも違う医師が症状を見ることになるので、経過を見たり以前と比較したりできず判断を誤ることもあります。

病気になってから探すのではなく、元気なときに(予防接種がベスト)、まずは最寄りの小児科をいくつか見て回ってください。先生の対応や病院の雰囲気、看護師の話しやすさなどをチェックして、きちんとかかりつけ医を見つけることは、小さい子にとってとても重要です。

さらに、夜間の急な発熱や怪我などでお世話になる、救急病院の診察カードも同様に元気なときに作っておいてください。診察カードがないと救急は受けられない、と断られることもありますから。

 

いかがでしたか? “手作りだけが愛情ではない”という言葉が心に響きました。親は頑張りすぎずに子どもと食を楽しむ時間を作ることが大切なんですね。

後編では「肥満とおやつ」についてお話を伺います!

著者プロフィール

ライター・エディター。出版社にて女性誌の編集を経て、現在はフリーランスで女性誌やライフスタイル誌、ママ向けのweb媒体などで執筆やディレクションを手がけている。1児の母。2015年に保育士資格取得。

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