子育てのコト
【連載】ワーキングマザーという選択

エジソンの母も実践していた!? 夏休みこそ育てたい「失敗力」のすすめ【ワーキングマザーという選択 第9回】

エジソンの母も実践していた!? 夏休みこそ育てたい「失敗力」のすすめ【ワーキングマザーという選択 第9回】

暑い長い夏休み、いかがお過ごしですか。

ママは子どもを伸ばすためにどんな経験をさせてあげるべき? そんな悩みを解消すべく『1歩先行く中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』(晶文社)の著者、中曽根陽子さんにアドバイスいただきました。

変化に対応できる人だけが生き残れる時代 

「失敗力」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべましたか? 

失敗というと、とかくネガティブなイメージがあるかもしれません。しかし、実はこれからの子どもたちにとっては、とても大切な力です。

というのも、皆さんのお子さんは、これまで親が経験したことのないような、世の中を生きることになるからです。

例えば、人工知能の発達で、これから10年から20年で今ある仕事の49%が自動化されるリスクが高いというオックスフォード大学の研究チームの報告もあります。未来はいつでも不確実ですが、これまで以上に変化のスピードが速く、親の常識が当てはまらない事態が起きてくる可能性が高いということです。

その時に、子どもたちが幸せに生きていくためには、子ども自身が、変化に対応し自分で考え行動する力を身につけておくことが必要です。

失敗の経験を積むことが子どもの力を伸ばすコツ 

では、どうすればそのような力を育てることができるのでしょうか?

それは、子どもが親の手元にいる間に、できるだけ小さな失敗の体験をしておくことです。なぜなら、失敗というのは、何かにチャレンジした結果だからです。

当然子どもは経験が少ないですから、最初からうまくいくわけではありません。

例えば、お子さんが初めて自分で歩いた時、皆さんはどうしていましたか? きっと、「こっち、こっち」と声をかけながら、応援していたことでしょう。お子さんも、歩けることが嬉しくて何度も転びながら歩き出したことでしょう。

皆さんもそのチャレンジを心から応援し、辛抱強く見守ったはずです。それは、最初からうまくいかないということを知っているからです。

では、自分で靴を履きたがった時にはどうしましたか? 時間があれば、お子さんにやらせたことでしょう。お子さんは多分、小さな指を一生懸命動かして、時間をかけて履いたのではないでしょうか?

子どもの力を信じて見守る

最初は何もできなかったお子さんも、こうした経験を繰り返しながら、一つずつできることを増やしていきます。

しかし私たち親は、日常生活中でついつい余裕がなくなると、子どもができるようになるまで見守るということが難しくなります。

期待から、出来ない子どもを認められなかったり、子どもが困っている様子を見るのがいやでついつい口を出したり、手を出したり、代わりにやってあげてしまったり。あるいは最初から目の前の石を探して拾ってしまいがちです。

日本の教育も変化の兆し 

これまで日本の教育も、どちらかというと失敗をしないためにはどうしたらいいかを考えさせるものでした。しかしその教育も変わろうとしています。これは、求められる人材が変わってきたからです。

グローバル化、IT技術の進歩といった変化に対応し、イノベーションを起こすような人材です。

エジソンも「失敗力」を発揮していた

新しいものを生み出すには、失敗という経験が必要です。数々の発明をしたトーマス・エジソンの言葉に「私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ」というものがあります。

エジソンのお母さんも、どんなに周りから非難されようとも、その失敗のくり返しを辛抱強く見守りました。そんなお母さんの存在があったからこそ、エジソンは周囲の人の白い目にも耐えて、1万1回目の成功を掴むことができたのです。

夏休みは「失敗力」を育てるチャンス 

「失敗を恐れないでチャレンジし、うまくいかないことがあってもそこから立ち直る力」、それが私が考える「失敗力」です。

夏休みは、子どもにとっては楽しみですが、親にとってあり余る時間をどう過ごすかを考えると気が重いかもしれません。しかし、時間に余裕のある夏休みこそ、「失敗力」を育てる絶好の機会です。

普段親がやってあげていることで、お子さんができそうなことをぜひ任せてみましょう。例えば、自分の着る服を自分で選ぶということを任せたとします。

もしかしたら、暑いのにお気に入りのキャラクターのトレーナーを着ると言い張ったり、反対に寒いのに上着を持っていかなかったりといったトラブルも起こるかもしれません。また、親がぎょっとするような取り合わせを選ぶこともあるでしょう。でもそれが「失敗力」を育てる絶好の機会です。

「そんな服はおかしい」とか「だから言ったでしょ」と頭ごなしに否定するのではなく、まずは子どもの行動を見守ること。困ったことが起きたら、その時に、「今度はどうしたらいいと思う」と子ども自身が考えられるような質問をしてあげてください。

また、お子さんが自分で選びやすいように、お子さんの服が入った引き出しを取り出しやすい位置に入れ替えるという工夫もできますね。任せる時には、無理やり押しつけたり放任するのではなく、お子さんがやってみたいと思うような工夫や励ましをすることが大切です。

ぜひ、お子さんの小さなチャレンジを見守ってあげてください。

子育ては、人材育成のプロジェクト!

もちろん、いつもいつも笑顔ではいられないでしょう。それはよ~く分かります。でもね、皆さんがなさっている子育ては、未来を作る人材育成のプロジェクトです。皆さんのお子さんたちが、未来を創っていく人になるのです。

そんなすごいプロジェクトの成功のためには、皆さん自身が失敗力を発揮して、楽しみながら子育てをする工夫をしてください。応援しています!

 

子育ては「未来を創る人材の育成」を掲げる中曽根さんのプロジェクト「マザークエスト」、特別授業のフォローセッション「マザクエカフェ」も要チェック!

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▼【連載】ワーキングマザーという選択
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第3回「2016年のキーワードは「ほったらかし」!? 今どき“ラク家事”家電の選び方」
第4回「効率が良いのはどれ!?共働き夫婦のスケジュールシェア術」
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著者プロフィール
中曽根 陽子

教育雑誌から経済誌、紙媒体からWeb連載まで幅広く執筆。子育て中のママたちの絶大な人気を誇るロングセラー『あそび場シリーズ』の仕掛人でもある。
“お母さんと子ども達の笑顔のために”をコンセプトに数多くの本をプロデュース。近著に『1歩先行く中学受験成功したいなら「失敗力」を育てなさい』『後悔しない中学受験』(共に晶文社)『子どもがバケる学校を探せ』(ダイヤモンド社)などがある。
教育現場への豊富な取材や海外の教育視察を元に、講演活動やワークショップも行っており、母親自身が新しい時代をデザ インする力を育てる学びの場「Mother Quest」も主宰している。公式サイト:http://www.waiwainet.com/

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