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ペットにできて、親にできていないことがある!?「ペットを飼いたい!」の子どもの心理とは?

ペットにできて、親にできていないことがある!?「ペットを飼いたい!」の子どもの心理とは?

「犬を飼いたいよぉ~」とせがむ子ども、それに対し、「ずっと面倒を見るのは思っているより大変なのよ」というママ。「大丈夫、毎日、ちゃんと散歩するからお願い~!!!」 きっと、小さいお子さんがいるご家庭では、これまでに何度か、こんなやりとりが繰り広げられていることでしょう。

なぜ、子どもはペットを飼いたくなるのでしょうか? そして、何をペットに求めているのでしょうか? 海外の心理研究を交えながら考察していきます。

「〇〇が飼いたい」というわが子、寂しいのかな……?

「子どもが犬を飼いたいとせがむのですが、孤独だからでしょうか?」と不安視するお声を聞くことがあります。「ペット=癒し」のイメージがあるので、子どもの発言にドキッとしてしまうのでしょう。

しかし、実際には、子どもはもっと身近なところで影響を受けているように思います。

たとえば、ドラえもんののび太くんが「ペットを飼いたい」と言ったら、自分も飼いたくなった。絵本を開いたら、動物がいっぱい出てきたから、欲しくなった……。ある意味、「子どもには動物好きであってほしい」という大人の思いが軌道に乗った状態、それが「ボク、犬を飼いたい」とも言えるでしょう。

子どもたちが、絵本で出会った動物に会いたい、触れたいと思うのは、ごく自然な流れであり、「寂しさからなのでは…?」と子どもの心を不安視する必要はないと思います。

ペットを飼うことで促される3つの心理的効果

ただ、はじめのきっかけは、「かわいいから飼いたい」というものであっても、実際に飼いはじめると、子どもたちはペットの持つ奥深い力に気づき始めるようです。ペットがもたらす3つの心理的影響力を、最近の研究データとともにご紹介しましょう。

その1 社交性の発達

3~5歳の子どもたちを対象に行われたあるアメリカの大学の研究によると、ペットとの関わりは、「動物を世話する」という意味合い以上に、「社交的な行動」が伴うのだそうです。

大事なのはその方向性です。お世話は一方向であるのに対し、社交行動というのは、レシプロカル(相互的)です。子どもが犬の頭をなでる ➡ 犬がその子の手をなめる ➡ 子どもがくすぐったいと笑う ➡ そして犬がしっぽを振る……。このような双方向のやりとりが、子どもの社会性の発達に結びついていきます

その2 情緒面の発達

ペットに関する情報を提供しているイギリスの団体 ペット・ヘルス・カウンシルによれば、ペットとのやりとりは、子どもの自尊心を高める効果が期待できるのだそうです。

一般的に、自尊心が低いと、いざというときに力が出せず、消極的な行動に走ってしまいがちです。しかし、そのような子でも、ペットの前だと堂々と振る舞うことができるのだそうです。

もし変なことを言っても、絶対に批評したり、否定したりしないのがペット。だから、「〇〇(ペットの名前)の前なら、失敗しても大丈夫」「友達には言えないけれど、弱音を吐いてしまおう」と素直な思いを伝えやすくなるのでしょう。

そんな無条件で自分を受け入れてくれる存在が、その子の自尊心にやさしく働きかけてくれるようです。

その3 認知面の発達

2011年にアメリカの大学が行った研究で、ペットには子どもの成績をアップさせる力があることも分かりました。その研究では、ペットを飼っているグループ1と飼っていないグループ2に分け、それぞれの成績の伸びを比較しました。

ペットを飼っている子はペットの前で国語の読みの練習を大声で行い、ペットを飼っていない子は親の前で同様に行いました。その後、読む力の伸びを比較すると、ペットの前で行った子の方が、大きな伸びを示したのだそうです。

ここでも、カギになったのは、「無条件の受け入れ」でした。

子どもがペットに求めているもの、そこから親が学ぶべきこと

今回ご紹介した研究データを見て気づくのは、子どもは自分を100%受け入れてくれる存在を求めているということです。どんな状況でも、自分のことを絶対に否定しない相手、それがペットなのです。

ペットがもたらす「無条件の受け入れ」。これは、親が見習わなくてはいけない部分なのかもしれません。

ペットの前だったら、「今日、先生に怒られちゃった」「学校、つまんない」「テストが全然分からなかった、どうしよう」のような愚痴も言えるのに、ママの前だと詰まってしまう……。ちょっと寂しいですね。

もちろん、子どもの人生に責任があるからこそ厳しくなってしまうのですが、まずはいったん受け止めてあげる気持ち、大切にしていきたいものです。

大切な家族の一員だからこそ決断は真剣に

今回は、ペットを飼うことの魅力ばかりを書いてきましたが、飼う飼わないの決断は慎重にしなくてはいけません。

たとえば、小学校で犬を飼い始めたら、一般的には、その子が成人するまで、ずっと一緒に過ごすことになります。その子の成長の横に、いつも愛犬がいる、素晴らしいことです。

しかしその時期というのは、その子が大人へと成長する時期と重なります。小学校、中学校、高校、さらには大学へと進む節目節目で、たとえば受験勉強、部活動、習い事、など、子どもたちの生活はどんどん忙しくなっていきます。7歳のときの思いのまま20歳まで行くかというと、やはりそうではないでしょう。

ペットは大切な家族の一員、だからこそ、その一生を幸せにしてあげられるかどうかを第一に考えて、飼うかどうかを検討する必要があると思います。

著者プロフィール

ポジティブ育児研究所 代表 & 育児相談室「ポジカフェ」主宰。
イギリス・レスター大学大学院修士号(MSc)取得。オランダ心理学会(NIP)認定心理士。現在は、ポジティブ育児研究所でのママ向けの検定事業、育児相談室でのカウンセリング、メディアや企業への執筆活動などを通じ、子育て心理学でママをサポートする活動をしている。著書に「子育て心理学のプロが教える輝くママの習慣」など。HP:http://megumi-sato.com/

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