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日本の子は孤独感1位!? 子どもの幸福度NO.1のオランダから学ぶ「ワークライフバランス」の整え方

日本の子は孤独感1位!? 子どもの幸福度NO.1のオランダから学ぶ「ワークライフバランス」の整え方

オランダというとどんなイメージがありますか? 風車やチューリップなどののどかな風景を思い浮かべるかもしれません。そして最近では、「子育て先進国」としても注目されています。

最近刊行された本「18時に帰る(プレジデント社)」というタイトルからも分かるように、年間の平均労働時間が短く、子どもが孤独を感じない体制が整った国、それが今のオランダです。

この記事では、実際にオランダで生活をしている筆者が体感した、オランダ流・ママのワークライフバランスのとり方についてご紹介していきます。

オランダの子どもの幸福度は世界一

ユニセフが行っている「子どもの幸福度ランキング」、聞いたことがある方も多いと思います。その調査によれば、オランダの子どもたちの幸福度は、先進国の中でも1位

そして、子どもの孤独感ランキングでは最下位、つまり子どもたちがもっとも幸せで、もっとも孤独を感じていない国、それがオランダです。

日本は、なんと、その孤独感ランキングで1位、子どもがもっとも孤独を感じている国だったのです! しかも、2位に大差をつけてのトップという散々たるありさま……。これは、オランダから学ぶことが多そうです。

パートタイム率が非常に高いオランダ

子どもの幸福度1位、孤独感最下位のオランダ、その背景には、親に時間的な余裕があることが挙げられます。2012年にOECD(経済協力開発機構)が行った調査によると、オランダは、加盟34ヶ国中、もっとも年間の平均労働時間が短い国なのだそうです。

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(写真はアムステルダムの住宅街にて)

2014年の調査では、オランダの男性の26.8%、女性の76.6%がパートタイムで働いており、EU加盟国の平均(男性8.7%、女性32.2%)、日本の平均(男性13.8 %、女性45.9%)と比較しても、その数字は抜きん出ていることが分かります。

オランダは、最近日本でも話題になっている「ワークライフバランス」の先進国なのです。

これまでの育児ストレスに関する研究でも、「フルタイムで働くママ」「パートタイムで働くママ」「育児に専念する専業ママ」のストレス度を比較すると、パートタイムで働くママがもっとも育児ストレスが少ないことが分かっています。

親の働き方が、親自身のストレスに影響し、それが子どもの幸福度にも影響を及ぼす図式が見えてきます。とはいえ、今の日本で、単純に働く時間を短くすれば万事解決かというと、そうではないように思います。

オランダ人のワークライフバランスを見ると、彼らのメンタリティーの部分こそ、それを支える基盤となっているように感じるからです。

オランダ流「2つのシンプル」がワークライフバランスのヒントに

筆者は2000年から現在までの月日の9年間をオランダで過ごしています。その中で感じているのは、オランダ人は物事を煩雑、複雑にするのを好まず、合理的に生きているということです。

勤務時間が短いのは、むしろ、そんなオランダ人気質がもたらした結果なのではと思うほど、生活全体がスッキリとシンプル。この点こそ、オランダから学ぶべき「ワークライフバランス」のヒントなのではと感じています。

ここでは、筆者が実際に体感した「オランダ流の2つのシンプル」をご紹介しましょう。

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(写真はフェルメールの出身地で知られるデルフトの新教会からの眺め)

その1 シンプルな生活

オランダ人の日々の生活スタイルをひとことでいうなら、「物質依存がない」ということです。無駄遣い、余計な買い物を好まない国民性で、お金の使い方が堅実なことでも知られています。

その意識は、子どもたちにも伝えられているようで、子どもがもらっているお小遣いの額に関する調査によれば、5~10歳の子で、イギリスが週に約750円、フランスが約625円、オランダが約190円

物価の違いがあるので、単純比較はできませんが、オランダはヨーロッパの中で、もっとも少額でした。

日本をはじめとする先進国は、今、物であふれており、スーパーに行けば、商品が細かく分類されて、陳列されていますが、オランダでの日常の買い物は至ってシンプル。選ぶのに迷うほど選択肢がないのです。

このように、生活のあらゆる場面で、物があふれていないため、家の中がいつも片づいている、散らかる物がない、だから、掃除もしやすい、家事に時間がかからない、子どもにその分時間をかけられる……。このような好転が起こります。

生活自体をシンプル化したミニマリストなライフスタイルは、時間的な余裕をもたらしてくれるのです

その2 シンプルな思考

オランダ人は、悪いものは悪いと率直に指摘し、言ったらそれでスッキリ、後に引きずりません。その姿は、日本人からすると、あっぱれと思うほどに潔く、見習うべきところです。

ヨーロッパの人々は全般的に「個」が強いと言われていますが、その中でも、オランダ人はひときわ「自分軸」がしっかりしているように感じます

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(写真はアムステルダム最大の公園ボスパーク)

日本は「和」を尊重することもあり、どうしても「相手に自分がどう映っているか」を気にしてしまいがちです。中には、そればかりが気になって、自分の本意ではない行動を取り、心に矛盾が生まれてしまう方もいます。

すると、「ああすべきだった」「こうすべきではなかった」と、いつも心で考えごとをしている状態に陥る傾向が高まってしまいます。

「自分はどう思うか」「自分はどうありたいか」とひとつひとつのことに、意見を持つ習慣をつけていくと、そこに筋の通った価値観が生まれ、心の中の矛盾が生まれにくくなります

結果的に、「考えごとで頭がいっぱいで、心ここにあらず」という状態が減るので、子どもともっともっと真剣に向き合うことができるようになります。

日本では今、「働き方改革」の実現に向け、論議が交わされていますが、実用化には、まだまだ時間がかかりそうです。その間にも、子どもはどんどん成長していきますから、「今できること」から着手していきたいものです。

1日6時間勤務をいきなり実現するのは無理でも、「生活をシンプルにする」「思考をシンプルにする」という選択は、今日からできると思います。着手可能なところから、自分でできる「働き方改革」をスタートさせ、ワークライフバランスを整えていきましょう。

著者プロフィール

ポジティブ育児研究所 代表 & 育児相談室「ポジカフェ」主宰。
イギリス・レスター大学大学院修士号(MSc)取得。オランダ心理学会(NIP)認定心理士。現在は、ポジティブ育児研究所でのママ向けの検定事業、育児相談室でのカウンセリング、メディアや企業への執筆活動などを通じ、子育て心理学でママをサポートする活動をしている。著書に「子育て心理学のプロが教える輝くママの習慣」など。HP:http://megumi-sato.com/

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