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女の子だってエンジニアになれる!ガールパワーを応援するアメリカの企業と非営利団体

女の子だってエンジニアになれる!ガールパワーを応援するアメリカの企業と非営利団体

結婚後も仕事を続ける女性は、日本でも増えていますが、男女平等な職場を作るための問題はまだまだ山積みです。

そんななか、現在、アメリカで問題視されているのは、エンジニアリング、テクノロジー業界での女性不足。そのジェンダーキャップを塞ごうと、子どものうちから女の子がエンジニアリングやテクノロジーに興味を持てるように力を入れている企業や団体が多数存在します。

下記にその一部を紹介します。

1.女の子の自立心や好奇心を育てるアイテムがそろう「A Mighty Girl」

かしこく、自信に満ち溢れ、勇気のある女の子を育てたいと考える親たちにおすすめなのがA Mighty Girl。女の子に向けた本や映画、おもちゃが集められたサイトです。

創立者のキャロリン・ダンカートとアロン・スミスは、自分たちの姪に「女の子だってリーダー、チャンピオン、ヒーローになれるんだ」というポジティブなメッセージを伝えようとしました。

しかし、そんなメッセージを込めたおもちゃや本を探すのにひと苦労。そんな経験から、このサイトを立ち上げたそうです。自分の娘はもちろん、知人や親せきの娘にプレゼントを探しているときなどに大変役立ちます。

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また、サイト内の「Parenting(子育て)」のセクションには、親のための育児本が充実しており、いじめ、性教育、ライフスキル、健康など、各分野ごとに紹介さています。どれも読んでみたくなる興味深い本ばかりですよ。

2.女の子のエンジニアリングを育てるおもちゃ「Goldie Blox」

2012年に創立されたおもちゃメーカーGoldie Blox。創立者のデビー・スターリングは、エンジニアリングを専攻していた大学生時代から、この分野の女性の少なさを問題視し、なぜ女性が少ないのかを考えてきたそう。

そこで、「どうしてブロックなどで遊びたがる女の子は、男の子に比べて少ないの? もっと女の子がエンジニアリングに興味を持てるおもちゃを作りたい」という気持ちから会社を立ち上げました。

同社のおもちゃは、ブロック遊びにキャラクターやストーリーを融合させ、女の子の関心を引きます。

デビー・スターリングは、2013年に出演したテレビ番組「TEDx Talks」のなかで、エンジニアリングを専攻した理由を、高校の数学の先生から向いていると思うと言われたからだと語っています。

当時、エンジニアと言われても、頭に浮かんだのは電車の運転手(英語では電車の運転手をconductorまたはengineerと呼びます)だったという彼女。「なぜ私に電車の運転手を勧めるのだろう?」と思ったくらい、エンジニアリングについての知識がなかったそう。

デビー・スターリングの高校の数学教師のように、女の子にもテクノロジー・エンジニアリングの分野を紹介してあげられる教師、ガイダンスカウンセラーがもっと増えることも、ジェンダーギャップを塞ぐための鍵になるでしょう。

3.女の子にプログラミングを教える団体「Girls Who Code」

現代社会で仕事をするにあたり、コンピュータースキルは必須スキルです。しかし、必須でありつつもジェンダーギャップが多く見られるのが実情。

その状況改善を目標に掲げ、女の子にプログラミングを教えようと始まった団体Girls Who Code。当初20人から始まった同団体は、創立5年にして参加者は4万人に増えようとしています。

主な活動は、サマーキャンプの実施やコミュニティー作り、年上の生徒が年下の生徒にガイダンスを与える機会を設けること。中高生の女の子にプログラミングを学ぶ機会を与え、仕事につなげることを手助けします。

創立者であるレシュマ・サジャーニは、弁護士、アクティビスト、そして政治家。テクノロジー・エンジニアリング分野のバックグラウンドはないものの、政治家としての活動を通してテクノロジー分野のクラスに参加する女の子が圧倒的に少ないことを懸念し、「Girls Who Code」を設立するに至ったといわれています。

4.プログラミング教え黒人女子の孤立を防ぐ「Black Girls Code」

2011年にキンベリー・ブライアントにより創立され、7歳から17歳の黒人の女の子を対象としたプログラミングを教える団体Black Girls Code

キンベリー・ブライアント本人が学生時代に黒人女性としてエンジニアリングを学ぶなか、常に孤立を感じていたそうで、娘がプログラミングに興味を示したことをきっかけにこの団体を創立しました。各地でプログラミングや3Dプリンティングなどのワークショップを開催しています。

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5.女性の活躍を遊びのなかで伝える「LEGO: Women of NASA Series」

2017年11月に発売になったこのレゴセットは、科学、テクノロジー業界、特にNASAで活躍した女性を、子どもたちに遊びを通してもっと認識してもらうために作られたものです。

MIT Newsの副編集長であるマイア・ウェインストックによって2016年にLego Ideasに提案されたものが実現されたもので、天文学者のナンシー・グレース・ローマン、コンピューターサイエンティストのマーガレット・ハミルトン、宇宙飛行士のサリー・ライドとメイ・ジェミソンがレゴフィギュアとしてセットに入っています。

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各団体や企業の創立者を見てもわかるように、アメリカでは、テクノロジー・エンジニアリング分野で現在活躍する女性たちが、自分の後に続くべく女性の指導者としての活動に力を入れています。

それに加え、小学校から高校を通して、早い時期から教師が女子生徒にもエンジニアリングの魅力を伝え、「この分野は男子生徒のもの」「女子生徒はこの分野には興味がないだろう」という固定概念を取り払うことも重要であると言えるでしょう。

大人たちが、興味をもつきっかけを与え、偏見なく女の子たちの好奇心と向き合うことが今後、ジェンダーギャップを塞いで行くための大きな鍵となっていくはずです。

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参考URL:
Wikipedeia「Railroad engineer」
Wikipedeia「Reshma Saujani」
Wikipedeia「Kimberly Bryant (technologist)」
CNN「Lego’s ‘Women of NASA’ sale lifts off, lands as best-selling toy」
LEGO Ideas「Women of NASA」

著者プロフィール

世界35カ国に在住の200名以上のリサーチャー・ライターのネットワークをもち(2017年12月時点)、企業の海外での市場調査やプロモーションをサポートしている。

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