ちょっと気になる受験のコト

2018年度はじめての園選び 前編「名門幼稚園受験のメリットとは?」

2018年度はじめての園選び 前編「名門幼稚園受験のメリットとは?」

新学期も始まったばかりの4月、都内にて「はじめての園えらび & 2018年度名門幼稚園入試」の講演会が行われました。昨年は300名、今年は500名以上の方が参加するという盛況ぶりで、近年の幼稚園入試への関心の高さがうかがわれます。

実際に幼稚園年長の息子を持つライターが参加し、その模様を前後編に分けレポートします。

有名付属幼稚園、受験幼稚園、ご近所園…気になる園選び

登壇したのは、伸芽会教育研究所 首席研究員の佐藤眞理先生。まずは「園選びの重要性」からお話はスタートしました。

「幼稚園は、家族以外の大人に接し、家ではない環境が子どもの世界に入ってくる最初の場所です。いろいろな困難や喜びが起きたとき、自分以外の人とどう接していくか、それは集団で身につくこともありますし、集団でないと身につかないこともあります。幼児の場合は頭ではなく体全体でいろいろなことを吸収していきます。価値観は生活の中で身につくものです

そして近年は、仕事を持ちながらも幼稚園受験を考えるお母さんが増えているそう。筆者も幼稚園の預かり保育は年々充実傾向にあると感じています。

幼稚園受験のメリットと、有名幼稚園の倍率はどれくらい?

「第一は、子どもの将来のことを考えるいい機会になるということ。また受験のためにより良い教育環境が得られ、家族の連帯感ができるということもあるでしょう。臨界期という言葉がありますが、発達にはベストな時期がやはりありますきちんとした指導のもとで教育を受ければ、その先の伸び方が違うものです

また気になる倍率について、伸芽会独自の調査によると、有名付属幼稚園は、4〜5倍が目安です有名受験幼稚園では2〜3倍。どこも非常に高い倍率です。一貫校への人気の高まりは幼稚園受験にまで波及しているのかもしれません。

また、今は少子化傾向にありながら2年ではなく3年保育を考えている人が多く、2保の選択肢が非常に限られる傾向についてもお話されていました。

保育園出身はNG?コネがないと合格できないの?

保育園だと受験は不利なのでは?と思う方、コネがないと合格できないのかなど懸念材料がある方も多いですすべてノーです。ただし、園への理解は必要です。
入試は、知育的なこと、言葉を理解することができるか試される場でもあります。また幼稚園で大事なのは、他の子と一緒に活動できるか、気持ちが外に向いているか
近頃は3年保育が増え、試験時に2歳の子も多くいます。そのため親子遊び、親子課題といった、親子の関わりを見る内容が目立つようになりました。
また保護者面接は試験のなかでも重要な項目です。教育方針が理解できているか、ご家庭の雰囲気が園に合うかどうか、常識的な考えをされているかが問われます」

実際の入試はどんな感じ?

「親子遊び、集団テスト、個別テスト、親子面接などいろいろありますが、幼稚園では基本的に保護者の考え方が大事なので、面接は保護者だけのところもあります。
2年保育になると、半分が4歳なのでかなりできることが違ってきます。2年保育の暁星や学習院では、小学校入試につながることが非常に多い。2保の試験の内容をみていると、小学校入試の傾向がわかりますね。3保でも、女子のほうが発達が早いため、白百合学園や日本女子付属豊明は課題が多い印象です」

続いて、佐藤先生からもそれぞれの学校の考査についてお話がありましたので紹介します。

青山学院幼稚園の場合

「親子自由遊びはホールで行われ、けんけんコーナーや車コーナー、お店やさんコーナー、新聞紙のプール、粘土などのお遊びのコーナーが作ってあります。子どもについていたらいいか、離れたほうがいいのかは子どもによりますね。遊びを自分で選んで、親は送り出す気持ちで少し離れたところで見守れるといいでしょう。
ここでは、意欲的に、新しいものに挑戦する姿勢を見せられるかが大事です。遊びの間に、先生がたが質問をしますが、何も答えられなくなってしまうよりは、お答えができたほうが望ましいでしょう」

東洋英和幼稚園の場合

「先に保護者面接があります。後日行われる親子遊びは、ままごとコーナーがあったり、マットや平均台などの運動するもの、シール遊び、おもちゃの車がありました。親子遊びにはお父様といらっしゃる子もいます。自由遊びの場所には先生方がいて、親がどう言葉をかけたかなどメモをお取りになっているようです。
お父様とお母様が面接している間、子どもはうしろで遊んでいます。ある程度静かに待っていられるか、遊びに集中できるかも大事でしょう。面接内容は、お仕事の内容、お休みの日の過ごし方に加え、日頃感謝していることやねぎらいの言葉をかけているかを聞かれるのが特徴です。家庭の雰囲気を確かめていると思われます」

田園調布雙葉小学校附属幼稚園の場合

「2日間試験に行き、2日目が親子遊びです。堅実な幼稚園なので、おもちゃも手作りのものが多いです。既成のものより、置いてあるものを使ってどう遊べるか。着せ替え人形として壁に男の子、女の子が貼ってあり、ワンピースやお洋服をつけて遊んだり、筒が立ててあって的当てをしたり、転がすとおもしろい転がり方をするビー玉転がしのような遊びもありました。遊びの時間は10〜15分ほどだったようです。
面接では、自己肯定感を持てるようにどんなことを気をつけていらっしゃいますかなどという質問があったそうです。その場で対応できるかどうかも重要です」

白百合学園幼稚園の場合

「一次では親子面接と個別テストがあります。個別テストでは人形に服を着せるなどの課題遊び、指示された食べ物を持ってくるなどの指示行動です。
二次考査の肝は、親子課題です。今回はお絵かきの課題が出ました。お題は「ホットケーキとりんご」。どう描けるかより、なんのつもりで描けているか。作業が始められないよりは、意欲を持って活動に入れるかどうかを見られているとお考えになったほうがいいでしょう。
2保の試験では、まずお母様にクレヨンでいろいろな丸を描き、そのあと子どもが自由に描いてみてと言われました。詳しい説明がなかったそうですが、戸惑っているよりは、ご自分の解釈で結構ですのでどんどん始めていったほうがいいですね

日本女子大附属豊明幼稚園の場合

積み木の模倣構成などの構成が毎年出ます。他に、簡単な指示行動や記憶、集団テストでは紙芝居が出題されました。
2日目は親子面接と親子遊びです。座った遊びが好きなのか、体を使った遊びが好きなのかを見ていると思われます。身体を使った遊びの一例でどんぐり叩きは、ひもにぶら下がったどんぐりを子どもが飛び上がって叩いて遊びました。どんな遊びでいい表情が出るかどうかを確かめてみてください」

暁星幼稚園の場合

「1日目は親子遊びです。こちらの特徴は、自由にお母様が考えてくださいなど『自由に』というのが特徴。自由遊びのほか、自由制作があります。木製の動物、画用紙、クレヨンを使って親子で自由に遊びます。決まった遊びがあるわけではないので、お子さんが興味があるようにどう遊べるかが見られているのでしょう。
面接では、父親としての役割、我慢させるときはどんなときかなどを聞かれていたようです」

幼稚園受験に必要なことは?

面接や願書対策はしっかりやる必要があります70%はこれで決まると言って過言ではありません。どういう願書、面接をしている幼稚園なのかは早めに確かめましょう。
子どもには、基本的な生活習慣を身につけること。また人の目を見てお話を聞くことも大切。3歳からは自分のことは自分でやるように仕向けて母子分離を促し、ほかの人との関わりが持てるようにしましょう。

なにかを教えようと思うより、遊びのなかから課題をやってみて楽しかったと思えることをひとつでも作っていきましょう。

幼児期は生きる力のベースになります。家族から集団に入り、大きく可能性を開いていくためにも、幼稚園受験を機会に将来を考えていただけたらと思います」

幼児教育歴38年、名門幼稚園に多数の合格者を送り出している佐藤先生自らに入試内容について俯瞰的にお話しいただき、みなさん熱心にメモをとっておられました。
後半では、名門園に合格した5つの家庭の体験報告をご紹介します。

後編はこちら

著者プロフィール

ママ向けファッション&ライフスタイル誌などを中心に活動中の30代半ばのライター。3才の男児の母。

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2018年度はじめての園選び 前編「名門幼稚園受験のメリットとは?」

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