小学校受験の幼児教室を選ぶポイントとは?失敗しないコツは“参観”の有り無し!?【伸芽会監修】

小学校受験に向けた幼児教室選びに悩むご家庭に向けて、伸芽会の中西亜希子先生がアドバイス!幼児教室を選ぶ前や入会後に意識したいこと、さらにポイントとなる参観型・非参観型のメリット・デメリットについても詳しくお話を伺いました。
幼児教室を選ぶ前にしておきたいこと

__幼児教室を選ぶ前にしておきたいことはありますか?
幼児教室といってもさまざまな考えやカリキュラムのところがありますので、以下の項目はぜひ事前にご家族で意見をすり合わせておくことをおすすめします。
・幼児教室に通う目的を明確にする(絶対合格させたい、人間性を育てたいなど)
・どんな子になってほしいのかの漠然としたイメージを夫婦で話し合っておく
・わが子の性格や得意なこと、苦手なことを夫婦で共有しておく
・小学校受験に関してはこちらの記事もご覧ください。
小学校受験の幼児教室を選ぶ際にチェックする5つのこと

__続いて、実際に幼児教室を見学するときにチェックするポイントを教えてください。
ポイント①子どもが楽しんで通えそうか
子どもはどんな習い事でも「楽しかった!」と言いがちです。そこで親御さんに意識していただきたいのは「楽しかったらOK」「楽しくなかったらダメ」で終わりにしないこと。
一歩踏み込んで、楽しかった(楽しくなかった)理由を聞くと、その子にとって重要なポイントが隠れていることがあります。さらに、子どもの「楽しい」は日替わりでコロコロ変わるものなので、一度やると決めたら最低3ヵ月は続けることをおすすめします。
ポイント②信頼できる先生がいるか
小学校受験は幼児を相手にするものですから、親の思う通りにいかないことだらけです。
ですから、困ったときに相談できる環境か、勉強以外のことも寄り添って話を聞いてくれるか、ご家庭のサポーター的な役割になれるお教室を選ぶことが、結果的に合格への近道になるのです。
ポイント③無理なく通えるか
幼稚園や保育園がある平日は片道30分くらい、休前日は1時間以内を目安にしたいですね。共働きのご家庭は圧倒的に土日に通う方が多いですが、少しでも家族の時間を充実させたいと考え、シッターさんや送迎サービスを利用して平日に幼児教室に通って、お迎えの際だけ親御さんがされる方もいらっしゃいます。
子どもは大人の感覚と違うので、週末まで予定を詰め込みすぎると疲れ切って力が発揮できず、チックなどのストレス症状が出てしまうこともあります。
何より親御さんが無理をしすぎると心に余裕がなくなってしまいますから、親子で無理なく通えることを第一に考えて選びましょう。
ポイント④教材やカリキュラムの内容に共感できるか
親としては合格するために、難しい問題をどんどんやらせたいと思われるかもしれませんが、理解しないまま機械的に進んでも本質的な部分は身につきません。
詰め込みすぎると心が育たず、入学後に問題行動を起こすケースもあります。親御さんがカリキュラムの内容に共感できることはもちろん大事ですが、そのカリキュラムが今のお子さまの発達度合いに合っているかも重視されるとよいでしょう。
基礎力を養成するための教室と、志望校別特訓や苦手な部分だけ他のお教室や個別塾とを併用される方もいらっしゃいます。
ポイント⑤明るく清潔感がある環境か
子どもは環境によって大きく左右されるため、乱雑な環境よりは、明るく清潔感のある環境が望ましいです。また、子どもは広い空間で心が育まれるとも言われています。
狭い教室に机がぎゅうぎゅう詰めではなく、ゆとりがある環境の教室を選びたいですね。とはいえ、実際の試験では20人ずつ呼ばれたりすることもあるので、ある程度の集団には慣れておくとよいでしょう。
・幼児教室に関しては、こちらの動画もご覧ください。

幼児教室ってどんなところ?
小学校受験の幼児教室は参観型・非参観型も重要なポイント!

__小学校受験のための幼児教室には、子どもを親が教室内で見る「参観型」と預けてその場を離れる「非参観型」があるそうですが、それぞれのメリット・デメリットを教えてください。
【参観型】
一番のメリットは先生の指導のやり方を見られることです。デメリットとしては、他の子と比べてしまうので、どうしてもわが子のできないことに目が行ってしまう可能性が高いこと。また、親の目があると、どうしても緊張してしまい「怒られたくない」気持ちが働くために、萎縮してしまうなどいつもと様子が違うこともあります。その状態が続くと、結果的に本来の力が伸びない場合があります。
【非参観型】
メリットとしては、「親がいない中で力を発揮する」という入試本番と同じ状況にいち早く慣れること、さらに忙しい親にとっては物理的な時間が確保できる点です。また、授業内容が見えない分、授業に関する親子喧嘩は圧倒的に少ないと言えます。
デメリットとしては、家庭学習の際にできない問題があったとき、教室でどう解いていたかわからず、出来・不出来が把握しづらいことです。
__小学校受験における幼児教室では参観の有無は、どのような点で重要となるのでしょうか?
小学校受験に合格するためには、幼児教室に通えばOKではなく、家庭学習が不可欠です。そのため、先生がどのように指導しているか、わが子の足りないところや得意なところは何かを親御さんが把握する必要があります。
勘違いしてほしくないのが、対面やオンデマンド配信の参観=監視ではなく、あくまでお子さまの様子を知り、家庭学習のヒントにするということです。
子どもは頑張っていることを具体的に認められることで、次につながる意欲がわきますから、その材料にしてほしいという意図があるのです。
もちろん、非参観型で別途先生から様子を聞き、家庭学習に活かすことでも問題ありませんが、どちらがよりご家庭に合っているかを選ぶ必要があるのです。
__参観型・非参観型が向いている家庭の特徴はありますか?
「参観型」は他の子と比べたり感情的になったりせず、親が冷静で俯瞰して見られる親御さんに向いていると思います。
そうでないと、お子さまに無理な負荷がかかってしまう場合があります。一方の「非参観型」はお子さまのストレスは少ないですが、授業の様子を見ていない分、習熟度や家庭学習の注意点に関して個別に先生に話を聞くなどやや親の負担は増えるため、そういったコミュニケーションが苦でない親御さんに向いていると言えます。
どちらがよい悪いではないので、ご家庭にあった方を選んでいただければと思います。
__参観の有無に関して、伸芽会の考えを教えてください
伸芽会では、これまで月に一度参観授業、他の回は非参観型というハイブリッド型をとってきましたが、「お子さまの様子をもっと見たい」というご要望や、こちらとしても親御さんに見てもらった方が授業の様子が伝わりやすいということもあり、今後はオンデマンド配信を検討しています。
ライブ配信でお子さまの様子と指導している先生をクローズアップした2画面体制で、親御さんが見たい方をスイッチできる方法を考えています。具体的には2025年の夏ごろに、こどもでぱーと たまプラーザ校からスタートする予定です。
幼児教室に通い出したら親が意識したいこと

__幼児教室に通い出してから親が意識すべきことはありますか?
子どもは親の表情や態度をよく見ていますし、とても影響されます。たとえば母子分離が上手くいかない原因は、親御さんが心配しすぎであることが多いです。親が「大丈夫よ!」と笑顔で送り出せば、子どもは案外覚悟が決まるものです。
ただし、通い始めてから思いどおりに行かないこともあるはずです。その際は遠慮せず、信頼できるお教室の先生に何でも相談してください。合格を勝ち取るには幼児教室とご家庭との二人三脚がカギとなります。

令和の小学校受験に役立つ習い事とは? 幼児教室のプロが語る!
SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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