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受験期直前!飯田流、魔法の声掛け!5~6歳児の「自信をつける褒め方」とは? 

受験期直前!飯田流、魔法の声掛け!5~6歳児の「自信をつける褒め方」とは? 

最近よく耳にする自己肯定感。子どもを認めて、自信をつけるという意味で、子育てには重要だと言うことは、ママもなんとなく知っているはず。でも、語彙が増え、知恵がついてくる5、6歳へのアドバイスは難しく、「すごいね」「上手だね」ではそう簡単に自信はつきません。そこで、幼児教育のプロである伸芽会の飯田先生に、年中・年長児の「自己肯定感を伸ばす」魔法の声掛けを分かりやすい事例とともに解説します。受験直前期のママも必見です!

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ママは普段から誰かを褒めていますか?

ズバリ言いますが、あなたはお子さんを心から本気で褒めていますか? 誰かと比べたり、「もっとこうしてほしいのに…」が言葉の裏に隠れていませんか? 子どもは褒められるお手本がなければやり方がわかりません。「〇〇君って上手に挨拶ができてカッコイイね」「パパは困っている人を助けてあげて優しいね」など、周りの人を具体的に褒めることで、子どもにイメージを伝えることが大切です。

褒めることを恥ずかしがったり面倒くさがったりせずに、パパの良さ、ママの良さ、家族の良さを夫婦で伝え合い、子どもにイメージさせることも重要です。でないと、面接で聞かれても子どもは答えられませんからね。

褒めるだけでは伸びません!

よく、「褒める=子どもが伸びる」と勘違いされている親御さんがいますが、ただ褒めただけでは伸びません。心から褒める(認める)と言う意味をどこまで理解していますか?

特に幼児は、親と一緒に何かをやって「できたね、すごい!」といった、感動体験を共有した褒めが重要です。

5歳くらいになると周りの子と自分を比べて、やる気を失い苦手意識を持ってしまうことも。「〇〇ちゃんは僕よりも縄跳びがすごく上手だよ…」と言われたら、「ごめんね。ママが一緒にもっと練習に付き合ってあげればよかったね」でいいんです。それで前よりも飛べるようになったら「すごい!前より3回も多く跳べたね。一緒に練習してくれてありがとう」と伝える。これが褒めて伸ばすということです。結果ばかりを褒めるから嘘くさい褒めになるんです。

大人が子どもに「なんでも正直に話す」のは間違い!

子どもに口に出して言葉を発するときは、発言に責任を持って正直に言いましょう。でも、言わなくていいことや思っていることを全部言うのは違います。子どもにも「これを言ったら傷つくか」をよく考えてください。

たとえば、受験で「補欠で繰り上がり合格したよ」「ここは落ちたよ」。これらは言わなくていいこと!「ここの学校に決めといたよ」でいいんです。

たとえば、ボールつきが苦手な子が「目標連続30回」を目指すとします。自分で数を数えながらボールをつくとどうしてもできません。なので、先生が数えることにし、私はしばらく「まだまだ」を繰り返していました。するとボールつきに集中して、その子は気づけば500回を超えていたんです。

お分かりですか?「何でも正直に話さずに、子どもを調子よく乗せること」が達成感へ導き、自信につながることがあるんです。

楽しいと伸びるは別もの!

塾や習い事が「楽しい?」と聞くと「楽しい」と答える子が多いでしょう。でも実は、「そう言っておけばいい」と思っている場合があります。本心は、「お友達と行き帰りで遊べなくなるから辞めたくない」など…。親はそこを見極めないといけません。

「疲れたからやりたくない」もそう。本当に疲れているのか、何かやりたくない他の理由があるのかを探らないといけません。また、「今日は習い事に行く?」「頑張る?」と聞くこと自体ナンセンス。「頑張るもんだよ!」、と普段から言いきかせないといけません。

「頑張ればママやパパは褒めてくれる」という安心感がある子は自然と伸びていきます。

ご褒美作戦は長続きしません。今から、頑張ることを投げ出さない子にしましょう。

言ってはいけないNGワードNo.1「なんでできないの?(〇〇ちゃんはできるのに!)」

これは親ならばつい言ってしまうセリフですが、私なら「ママの説明がダメだからできなかったんだね、ごめんね」「パパも5才のときはできなかったよ。でもそれじゃあ、パパは超えられないから、憧れのサッカー選手にはなれないね」。と正直に伝えます。

授業でもそう。「今日の授業、難しいからやめた!遊ぼう!」→「やだ、やる!」→「じゃあ周りのお友達聞いてなかったから教えてやって」。どんどん巻き込んでいきます。

つまり、子どもの逆の心理をついてやる気にさせるんです。

さらに、試験や〇〇ちゃんを超えたいなど、具体的な目標が近づいてきたら、「じゃあ〇〇ちゃんに勝つ(次のテストで何位以内に入るなど)計画をママと一緒に立てよう!」と、頑張る動機づけを子どもと一緒に考えましょう。苦手なことも頑張ればできるようになる、と頑張るご褒美が達成感になったらたらベストです。そのためには、作戦立てがカギとなるんです。

褒め上手の近道はズバリ「期待しないこと」

なぜ褒めるのかを考えたことがありますか? それはその子に期待するから。だから期待通りにいかないとイライラするんです。ならば、過剰に期待しないこと! 

・頑張っているプロセスを褒める

・できたときには心から褒める

・できなくてもチャレンジしていることを褒める

この繰り返しをしていけば、「僕の(私の)頑張りはママが見ていてくれる!」とモチベーションになるんです。丁寧な負荷をかけてお子さんを伸ばしましょう!

このとき子どもだけにやらせるのではなく。「一緒にやってあげたか」「的確に指示を出してあげたか」も忘れずに。

受験直前の褒め方とは?

受験期こそ、たくさん褒めてあげましょう。本番は誰しも緊張するので、調子に乗っているくらいがちょうどいいんです。直前期の今頑張れないと、本番では頑張れません。毎日頑張るんです。「本番でやる気だしてね」と言うのは間違い。子どもはそもそもやる気の出し方を知らないですから、大人の論理で話さないこと。

また、「明日の試験を頑張ったら次の日から頑張らなくていいよ」という声掛けも危険。子どもは都合のいいように解釈してしまうので、「もう今日から頑張らなくていい」に変換されてしまうんです。試験の日は「今日もいつも通り頑張ろう!」でいいんです。

さらに、お受験ママ同士の会話でよくある「謙遜褒め合い」を子どもが聞いて落胆したり、機嫌が悪くなってしまった場合は、後でこっそり「あれはね、大人のウソなの。本当はすごいと思っているんだよ、内緒だよ」「外で言う、うちの子たいしたことないは、すっごい褒めてるってこと」と伝えてフォローすることも忘れずに。

いかがでしたか。

「歴史上でもビジネスでも、褒め上手な人は、最後には出世したり勝つことが多い」と飯田先生。日常から、家族にもお願いすることは最低限なことにして、やってくれたら「ありがとう、助かる!」の繰り返しを。まずは家族で褒め上手になることが、子どもを伸ばすコツかもしれませんね。

著者プロフィール

ライター・エディター。出版社にて女性誌の編集を経て、現在はフリーランスで女性誌やライフスタイル誌、ママ向けのweb媒体などで執筆やディレクションを手がけている。1児の母。2015年に保育士資格取得。

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