聖心女子学院初等科に合格する子と家庭の特徴とは?【女子難関校】

小学校受験における女子難関校の聖心女子学院初等科は、1908年に創立した港区白金にあるカトリック系の女子一貫校。発達段階に応じて学年を3つのステージに分ける「4-4-4制」やグローバルマインドを養う英語教育にも力を入れています。
今回は、そんな聖心女子学院初等科に合格する子と家庭の特徴や受験対策について、伸芽会の江間裕美先生にお話を伺いました。今後受験を検討している保護者の方必見です!
・その他の小学校受験における女子難関校の比較や入試対策ついては、以下の記事もご覧ください。
『雙葉小学校、白百合学園小学校、聖心女子学院初等科…… 女子難関校に合格するにはどんな準備をすればいい?』
『雙葉小学校に合格する子どもと家庭の特徴と受験対策を解説!【女子難関校】』
『白百合学園小学校に合格する子どもと家庭の特徴と受験対策を解説!【女子難関校】』
聖心女子学院初等科の特徴
聖心女子学院初等科は、キリスト教の教えに基づく初等科から高等科3年生までの女子一貫校です。港区白金台という都市部にありながら、緑豊かな環境で学べる学校です。
「魂を育てる」「知性を磨く」「実行力を養う」 を教育方針に、卒業時に目指す姿を「18歳のプロファイル」として掲げています。
大きな特徴としては、学年を1~4年(ファーストステージ)、5~8年(セカンドステージ)、9~12年(サードステージ)の発達段階で学年を区切る「4-4-4制」を導入し、将来を見据えたカリキュラムとなっていることです。
また、世界の人々と関わり合えるグローバルマインドを養うべく、英語教育やボランティア活動、社会問題への取り組みにも力を入れており、世界各国の聖心女子の姉妹校への留学や、多彩な海外体験プログラムも充実しています。
時代が変わっても変わらない伝統と、時代と共に生きる広い視野を兼ね備えた学校と言えるでしょう。
聖心女子学院初等科に合格する子の特徴
以前、校長先生から「入試に向けて大切にしていただきたいこと」を伺ったことがあります。その内容は大きく下記の6点です。
・話がしっかり聴ける(先生や友達の話を傾聴できる)
・考える過程(プロセス)を大事にできる
・丁寧に最後まで取り組める
・失敗を恐れずチャレンジできる
・自分と同じように周りの人も大切にできる
・「なぜだろう?」と疑問を持つ気持ちを大切にできる
さらに、「今の時代を生きる子どもたちには、地球規模の試練にも立ち向かえる子になってほしいですし、そのためには、主体的に取り組める子、学ぶことを楽しめる子、考え込むより考えを出し合える子になってほしい」という言葉が印象的でした。
これらがまさに「学校が求める姿」であり、合格する子の共通点なのではないでしょうか。もちろん、伸芽会から聖心女子学院初等科に合格したお子さまにもいろいろなタイプがおりましたが、「その場で落ち着いて一生懸命できる子」「オンオフのスイッチがある子」が共通していると感じています。
・女子難関校が求める子ども像については、こちらの記事をご覧ください。
『聖心女子学院、学習院、東洋英和女学院の先生が登壇!「わが校の魅力、求める子ども像とは?」』
聖心女子学院初等科に合格する家庭の特徴
これまで聖心女子学院初等科に合格されたご家庭を思い返しますと、日々の生活の中で、「まずはやってみよう!」と自主性を重んじられる、芯のあるご家庭が多い印象です。
また、聖心女子学院初等科に限らず、女子校志望の保護者の方は、どうしても失敗させたくないという思いから、つい先回りして手出し口出ししがちですが、そうではなくて、お子さまの考える力を最大限引き出せる保護者の方の関わりが、学校が求めるご家庭像に近いと思います。
これは、お子さまが失敗したときも「どうしたらよかったと思う?」と考える時間を与え、一緒にトライ&エラーができる親子関係という意味なのです。
聖心女子学院初等科の入試の特徴と対策
聖心女子学院初等科の入試は、
・ペーパーテスト(話の記憶、数量、言語、常識、推理など幅広い分野から出題)
・運動考査
・行動観察(絵画やゲーム、自由遊びなどを集団で行う)
・親子面接
があります。
特徴としては、さまざまなテーマを盛り込んだ複合問題が出されることです。
特に、言語に関する常識問題や心の成長を問う問題はほぼ毎年出されています。
たとえば、話の記憶では「あなただったらどうしますか?」と質問をされることがあります。
面接では、保護者の方とお子さまそれぞれに質問をする学校が多い中、「親子でお互いの好きなところを1分間相談して教えてください」など、相談する過程や親子の関わり方、発言や、その時の雰囲気までを総合的に見る質問をされたりします。
他にも、「お子さんに命の尊さについて今この場で伝えてみてください」と保護者の方に指示を出し、その後お子さまに「今のお話で大事なことは何だと思いましたか?」と尋ねるなど、「聴く力」「考える力」が問われる課題が、入試の各場面に散りばめられています。
家庭学習で気をつけたいポイント
このように、聖心女子学院初等科の入試は、思い込みで解くことができず、指示を素直に聞いて考えさせる問題が多いのが特徴です。そのため、家庭学習では、知識を覚えるのではなく、考えることに重きを置くことが重要になります。
たとえば、数量の問題でも、解答の型を覚えるのではなく、「いくつあまるか」「いくつ足りないか」などさまざまなバリエーションの類似問題を繰り返し解いて、どんな問題が出ても考えて解く力が備わるように準備をしていきましょう。
保護者の方は、学習面でも生活面でも、お子さまの弱点を謙虚に受け止め、どうしたら伸ばせるかを幼児教室の先生たちと相談しながら、時間をかけて試行錯誤していくことが、結果的に合格への近道になるはずです。
SHINGA FARM(シンガファーム)編集部が執筆、株式会社 伸芽会による完全監修記事です。 SHINGA FARMを運営する伸芽会は、創立半世紀を超える幼児教育のパイオニア。詰め込みやマニュアルが通用しない幼児教育の世界で、毎年名門小学校へ多数の合格者を送り出しています。このSHINGA FARMでは育児や教育にお悩みのご家庭を応援するべく、子育てから受験まで様々なお役立ち情報を発信しています。
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