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入学前の半年で差がつく!「小学校に入る前にできないと困る7つのこと」〜生活編〜

入学前の半年で差がつく!「小学校に入る前にできないと困る7つのこと」〜生活編〜

2学期に入ると、幼稚園年長児の子どもを持つ親御さんは、そろそろ小学校への入学準備を考え始められる頃でしょう。学習面も気になると思いますが、先ずは生活面から準備していくことが大切です。小学校で落ち着いて勉強するには、先ず土台となる生活面がきちんとできるように整ってからのことです。
特に重要なこと7つについて説明します。

日経DUAL記事

入学準備、特に身につけたい大切な7つの生活習慣

その1 交通ルールを守り通学路を歩く

小学校に入学すると、今までとは違って、自分で登下校するようになります。そこで気になるのが交通事故でしょう。19歳以下の子どもの歩行中の交通事故による死傷者数は、小学校入学時の7歳が突出して多いという調査結果も出ています。ですので、信号の確認や横断歩道の渡り方などの交通ルールを確認し、厳守する言葉掛けをしておきましょう。

そして入学までに、自宅から学校までのルートを親子で何度か歩く練習をして、危険なところをチェックしておきたいですね。

その2 とっさの緊急対応ができる 

登下校中に、犯罪や事故に巻き込まれるという心配もあります。最近は、ほとんどの小学校で、防犯ブザーが必須携帯となっており、ランドセルの側面に吊り下げるなど、指導されています。

ですが、いくら携帯していても、使えなくては意味がありません。ブザーを鳴らせるように、ひもを引く練習など、危険に遭遇した時、咄嗟に使える練習を充分しておきましょう。

また、緊急時、親の緊急連絡先なども言えるように練習しておくことも大切ですね。

その3 和式トイレを使える

トイレに一人で行き、手を洗うところまで、きちんとできるようにしましょう。特に気をつけたいことが和式トイレの使い方です。家庭でも洋式トイレが一般的になり、最近は、幼稚園、保育園でも洋式トイレに移行している所が増えてきています。ですがある調査では、小学校の約8割が和式トイレで、子どもは使い方に戸惑いを感じた、困った経験がある、という結果も出ています。

しゃがみ方、足の置く位置など丁寧に教えてあげましょう。そして公園や駅、商業施設など、和式トイレがある所で実践練習しておくのもいいですね。

その4 着替えをスムーズにできる

スムーズな衣服の着脱もできるようにしておきたいですね。小学校では、体育の授業の前に、体操服に着替えます。その他、水泳、身体測定、宿泊を伴う体験学習など、着替えなければならない場面があります。

脱いだ服をたたむことも含め、一人できちんと着替えられるようにしておきましょう。特に一番上のボタンなどは、留めにくかったりするので何度も練習するといいですね。

その5 自分の持ち物と人の物の区別ができる

身の回りの整理整頓もできるようにしておきましょう。特に自分の持ち物と人の物を区別できることは、しっかりできるようにしておいてください。小学校で思わぬトラブルの原因になることもあります。

それには、持ち物に名前を書くこと以外に、身の回りのもの、特に机の上や本棚、持ち物などは、子どもに片付けるように促し、声掛けしましょう。親がしてしまうのではなく、自分でできるようにするため、余分なものを置かずシンプルにし、子ども自身に整理整頓の練習をさせましょう。

その5 あいさつや返事が自然にできる

「おはよう」「さようなら」というあいさつや、「ありがとう」という感謝の言葉、「はい」という返事、「ごめんなさい」と謝る気持ちを伝える言葉などをしっかりできるようにしましょう。小学校へ入学して、友達関係を円滑にしていくためにも非常に大切です。

それには、親が日頃から、これらの言葉を家庭の中で意識して使うように心がけたいですね。

その6 人の話を落ち着いて聞く

先生の指示や授業を聴けるように、人の話を落ち着いてしっかり聴く習慣もつけておきたいものです。お友達同士でも、自分ばかりが一方的に話すのではなく、相手の話もきちんと聴いて、そのうえで自分の考えを主張することで、お友だち関係は良好に築かれていくものです。

それには、日頃から、先ず親が子どもの話に耳を傾けるようにし、親が話しをする時は、テレビを消して、気の散るおもちゃなどは片付けて、集中できる環境で話すように心がけましょう。

その7 適切な我慢をすることができる

小学生になると、自分で判断し、行動しなければならないことが増えます。その中で、校則や社会のさまざまなルールも守っていかなければなりません。それらは必ず我慢する力が必要になってきます。

順番を待つことや、友達に譲ること、授業中は着席して先生の話を聴く、宿題はきちんと提出するなど、当然のことですが、これらは何らかの我慢を要します。日常の生活の中で、親は子どもにとって、必要な我慢を見極め、その都度小さな我慢を積み重ねていくようにしましょう。

ただ、あまりにも強く抑圧すると、その反動が出て、キレることや、意欲の低下につながりますので、自己主張と自己抑制のバランスを考えながら、我慢する力を身につけさせていくことが大切です。

生活面の準備は、日常生活を意識することから

小学校入学準備の生活編として、特に大切なことを7つお伝えしましたが、その他学校生活では直面しなくても、歯磨き、洗顔、うがい、手洗い、入浴時の洗髪など基本的な生活習慣は、ひとりでできるようにしておきましょう。

洗面所にお気に入りのキャラクターグッズで飾ったり、洗顔や歯みがきなど朝の一連の行動が出来た日はカレンダーに、はなまるをつけて行くなど、各家庭で、工夫するといいでしょう。

小学校入学までの日常生活を意識し、これからの学校生活の基礎となる生活面の準備をしっかりしておきたいですね。

著者プロフィール
田宮 由美

公立幼稚園、小学校での勤務、幼児教室を7地域で展開、小児病棟への慰問、子どもの声を聴く電話相談など、多方面から多くの子どもに関わる。そのような中、子育てに熱心な
故に、その愛情が焦りとなり挫折、絶望感を抱いている親子が多いことに心を痛める。
「子どもの自立」「自己肯定感」「自己制御力」を柱とし、真に子どもの能力を開花させる子育て法を広める活動を2010年から始める。
現在、息子は大学病院で医師として、娘は母子支援の職場で相談員として勤務。実生活に落とし込んだ、親の心に寄り添う記事に定評がある。「難しいことを分かり易く、ストンと腑に落ちて行動に移せること」を理念とし、現在は執筆、講演、幼児教室を中心に幅広く活動中。
資格:小学校教諭・幼稚園教諭・保育士・日本交流分析協会 子育ち支援士
著書:『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方』(株)KADOKAWA

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