公開 / 更新
学び

オンラインの教育を考える~第二弾 7,500人が参加したTABICAのオンライン親子フェスとは?

オンラインの教育を考える~第二弾 7,500人が参加したTABICAのオンライン親子フェスとは?

さまざまな地域の体験をホストとして企画したり、ゲストとして参加したりできるシェアリングエコノミーサービス「TABICA」。ここでご紹介するのは、そんなTABICA(https://tabica.jp)で行われている話題のオンラインの親子イベント。工作、料理、ダンス、水族館クイズなど、学校や家では教えられないさまざまな学びが無料で受けられるとあって、第一回目となる5/5の同イベントは7,500人の親子が参加し、第二回目となる6/6も3,100人が参加する大盛況イベントとなっています。今回は、運営側の株式会社ガイアックス TABICA事業部の方々にお話を伺いました。これからオンラインの学びのヒントがいっぱいです。

日経DUAL記事

親子でオンライン体験フェスとは?

親子で一緒に“納得解を探しに行こう”というアクティブラーニングをコンセプトに、オンラインのZoomを使ってどこにいても、誰とでも遊びを通じた学びを体感できるイベント。

有料・無料合わせると60ものワークショップが1日で開催されているので、タイムスケジュールを見ながら好みのイベントにだけ気軽に参加することができます。もちろん、無料イベントだけでも十分楽しめます。

“コロナ時代に生きたからこそ、強いこどもたちへ”というモットーを世界に広げるべく、型にはめ過ぎない運営を心がけているという。

こちらが第二回のタイムスケジュール。ちなみに、オープニングは、保育士ゆうちゃん先生によるパプリカダンス。日本や世界中から参加する数百人でのパプリカダンスは毎度圧巻。これで子どもたちのやる気とモチベーションが一気にアップします。

__これまでに、どのようなイベントがありましたか?

四国水族館から生配信される「水族館の飼育スタッフが教える、クラゲのひみつ」(第一回)

ブラザー販売株式会社の折り紙先生こと、若山勝さんによる「おうちでつくろう!世界でひとつの紙ヒコーキ!」(第一回)

永野一美先生(循環型社会の先生)による、「親子でメルカリ出品体験『使わなくなったオモチャを売ってみよう!』」(第一回)

桂浜水族館による新しいクラファン、「オンラインえさやり」(第2回)

子どもはもちろん、大人が見ていてもためになるイベントがたくさんあります。無料イベントの場合、たとえば途中で疲れてしまったら気軽に退出したり、別のイベントに途中参加することも可能です。

__第一回・第二回を経て印象に残ったエピソードはありますか?

イベントの最初に行った、保育士ゆうちゃん先生(三原勇気さん)の「パプリカダンスを踊ろう!」が本当にすごかった。スクリーン上で追いきれないほどのたくさんの親子が笑顔で踊っていて、人生が変わるほどの感動を覚えて、しばらく棒立ちで動けなかったほどです。出展者のうち半分の方が、初めてZoomを使われるところからのスタートだったので、そこから何度も練習してもらって、みなさんこの数週間で急成長されたと思います。本当にいい時間を一緒に作れたことがとても嬉しく、またホッとしています。(TABICA細川さん)

オンラインの親子ワークショップは初開催でしたが、皆さん事前準備もバッチリで、こちらがあれこれ手を尽くさずとも、あそびに没頭してくださり、やり辛さは感じませんでした。また、遠方の方とも繋がれるのは単純にワクワクしますし、なにより、画面いっぱいにイキイキとした親子の姿を見られたことが嬉しかったです。一番の収穫は、「オンラインだから/オフラインだから」という二元論に陥らず、「コミュニケーションとは何なのか」という本質に立ち返るいい機会になったことです。まだしばらくは続くであろうこの情勢の中で、自分にできることがまだまだあると分かり、モチベーションと自信がアップしました! (花まる学習会 表現教育プロジェクト 臼杵遥志先生)

第1回は休校期間中であり、子どもが探求の種と出会う機会が減ることに課題を感じオンラインで探求の機会を作ることに挑戦しました。第1回開催で分かったのは、動画視聴にはない「ゲストが台本を作っていく変幻自在な体験」「ルール通りの静寂さではないところで生まれる価値がある」ということ。

第2回は大人限定ブースを約10ブース設けることで、リアルでは足を運ぶのに少しハードルのあるジャンルに気軽に参加し、知見を得られるということ。親子が「私」にかえり、「個人」として思い思いのブースに参加できるというフレキシブルさ。親は、こどもがこんなことに興味があったのかと知り、子どもも親が興味があるものを知り、新しいコミュニケーション機会となりました。また、普段スポットライトが当たらない人や場所にスポットライトが当たり、全員が主役となるチャンスがある、というのもオンライン体験ならと実感しました。第3回では「体験後の余韻を楽しむ時間」を作り、先生と参加者・参加者と参加者の関係作りの強化・出会いの濃密化に挑戦いたします。(親子でオンライン体験フェス実行委員会 発起人兼代表 小川佑子さん)

少人数での有料イベントも充実!

少人数の有料イベントも面白い。第二回では、老舗和菓子店「虎屋」による上生菓子そっくりスイーツづくり、「カマキリ博士」による昆虫飼育セット作り、「花まる学習会」による表現ワークショップなどがあり、わが家は、7歳の娘と「はっけん!サッカク探検隊」という錯覚を学ぶ体験型ワークショップ(500円)に参加しました。

今回は事前に送られてきた資料をプリントアウトして使いました。

実際に定規で測って、目の錯覚を体感中。下の方が長く見えますが、実際は同じです!

こちらは色の錯覚体験中。先生や全国のお友達と話をしたり、チャットでコメントを書き込めるのも楽しかったようです。

子どもがオンラインイベントに参加する際に気を付けたいこと

小さな子がオンライン体験するときに気をつけることは、 オトナの完璧を目指さないこと。 ずっと画面に向き合っていなくても、背中を向けていても、別のおもちゃで遊んでいても大丈夫。 耳できいていて、思わぬときに(例えば半年後とか1年後などに)知識となって口からポロリと出てくる その時を楽しみにして、大人が楽しんで参加いただけたらとおもいます(親子でオンライン体験フェス実行委員会 発起人兼代表 小川佑子さん)

私がいくつかのオンラインイベントに参加して感じたことは、

・最初から無理に参加させようとしなくていい(飽きたら途中で辞めるのもあり!)
・早めにログインしてIDが間違っていないか確認する(事前にテストできる場合は試しておくと安心)
・用意するものなど持ち物の確認をきちんとしておく(始まってから足りないものがあると心が折れる)
・zoomログイン後のアカウント名は簡単に変えられるので、子どもの名前やニックネームに変更しておくとよい(先生ともコミュニケーションが取れやすい)
・ミュート機能、コメント欄を使って質問、撮影禁止など、そのイベントのルールをしっかり確認しておく

など。特に、一番最初はとても緊張すると思うので、お友達や親子で参加するといいと思います。ただ、子どもは楽しいとあっという間に慣れてしまうもの。慣れてくれば、気軽にいろいろなオンラインイベントに一人でも参加できるようになります。遠方に住むはじめましてのお友達や先生と関わることで、コミュニケーション力や表現力、聞く力も養われると思います。

わが家は過去2回とも参加しましたが、天候も気にせず、送り迎えも不要、しかも無料、家にいながらこんなにも充実した体験ができるなんて、本当に驚きです。子どもは大人が思っている以上にオンラインにも抵抗がないので、あっという間に慣れていくのだなと感じました。次回は7/5日。興味があるイベントだけでもぜひのぞいてみて下さい。きっと親子で新しい発見や刺激に出会えると思いますよ!

次回の親子でオンライン体験フェスは7/5日に開催予定!たくさんの七夕企画を用意しているそうです。ぜひ一度、参加してみてください。事前予約はこちらから!

https://tabica.jp/travels/22309

著者プロフィール

ライター・エディター。出版社にて女性誌の編集を経て、現在はフリーランスで女性誌やライフスタイル誌、ママ向けのweb媒体などで執筆やディレクションを手がけている。1児の母。2015年に保育士資格取得。

  • twitter
  • はてなブックマーク
  • LINE

関連記事

新着記事