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総受験者の7割が共働き!? 令和の共働き世帯の小学校受験合格必勝法!

総受験者の7割が共働き!? 令和の共働き世帯の小学校受験合格必勝法!

「フルタイムの共働きでも小学校受験はできるの?」そんなお悩みに答えるべく、日経BPにて開催された「共働き家庭の小学校受験で成功する秘訣セミナー」。登壇者は共働きでお子さんの小学校受験を経験された横山美菜子さん。ゲストとして伸芽会の飯田先生も参加されました。今回はそのイベントの様子をレポートしたいと思います。

プロフィール
プロフィール
横山美菜子さん
コミット株式会社代表取締役。夫婦共にフルタイム勤務で長男は2022年4月に倍率12倍の難関小学校に入学、次女は小学校受験準備中。その経験を活かし、現在はフルタイム共働き世帯の小学校受験準備をサポートするコミュニティを運営。Instagram、Voicy、ダイアモンドonlineでの連載など、さまざまな媒体で発信中。https://lit.link/yokomi

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フルタイムの共働きでも小学校受験を決めた理由

__共働きで多忙な中、小学校受験を決めた理由とは?
「将来わが子には自分の好きな事を追求し、好きな事で人の役に立てる大人になって欲しい」と考えました。そこで、数年かけて私学や国立小学校を50校ほど見学し、自分の価値観や家庭の方針に合う小学校に出会い、そんな環境に入れたいと思ったのが小学校受験を決意した経緯です。ご縁があり息子が2年前に国立小学校に合格したことをSNSに書いたところ、30人くらいの方から、「どうやって?」「働きながらでもできるの?」とDMが届いたんです。

そこで共働きの小学校受験を応援する発信はきっと誰かの役に立てるはずと考え、フルタイム共働き世帯の小学校受験準備をサポートするコミュニティを立ち上げました。今まさに下の子の小学校受験直前で色々とあわただしい毎日です。

まずは夫婦で、受験のメリット・デメリットの洗い出しを

__小学校受験をされてよかったと思うことはどんなことですか? 
私にとって小学校受験は、かけがえのない時間だったと思っています。もちろん、個人差はありますし、仕事をしながらですと心理的、身体的、経済的にも負担は大きいのは事実です。子どもの人生をこの年齢で決めていいのだろうかという気持ちもありました。ですが、そういったデメリットよりもメリットが上回るようであれば、チャレンジされるといいと思います。

私が感じた小学校受験のメリットはこんな感じです。
・自分と同じような価値観の親御さんが集まるコミュニティに属せる
・ハードな中学受験を回避できる
・未就学児のうちから、学ぶ楽しさを知り、学習が習慣化される
・入学後は公立小学校よりも自分の好きなことに没頭し探求できる
・受験準備で家族がひとつになる

小学校受験をするかしないか悩まれている場合は、ご夫婦が思うメリットとデメリットを洗い出しておきましょう。

受験を決意したらやることを仕事のようにタスク化しよう

__では、いざ小学校受験をしようと決意したら、次はどんなことを準備すればいいですか?
共働きはとにかく時間がありません。ですが、それを逆手にとって、小学校受験も仕事のように考えてみてはいかがでしょう。見通しを立てて、日々やることをタスク化して効率よく分担していくことで、今やることが可視化されます。ポイントは以下の6つです。

1 志望校を決める(ブランド名やなんとなくで決めないこと!)
2 志望校の過去問を購入し、ざっくりと出題傾向を確認する
3 塾選び(志望校の合格実績、子どもとの相性、宿題の量などを参考に)
4 試験日までにやるべきことをスケジュール化する
5 日々のタスク(家事も含めて)を可視化し、夫婦で役割分担する
6 2人で回せないものは外注先を探す

受験期間で一番大事なのは「親自身のモチベーションを保つこと」

__続いて、時間がない中の学習時間の確保と習慣化の秘訣があれば教えてください
共働きは保育園の送迎をして、夕飯と入浴、寝かしつけをしたら平日はあっという間に1日が終わってしまいます。ですから、早朝の30分、夕方の1時間など、少しでもいいので毎日学習する時間を捻出する必要があります。
「勉強をルーティーン化させる」「すぐに始められるようプリントと鉛筆消しゴムをセットする」など細かなポイントはありますが、私が一番重要だと感じたのは「自分のモチベーションを保つこと」です。そして、夫婦ともにモチベーションが下がる要因を把握して、その対策を練っておきましょう。たとえば、仕事で疲れてごはんが作れない→そんな時はお惣菜や外食もありにする、やるべき課題が消化できずにイライラしてしまう→日々のタスクに予備日を作る、など。
また、この受験の1年だけは、家事は5割できていればOKと割り切って頑張りすぎないことが何より大切です。1人で頑張るのではなく、夫婦で助け合い、アウトソーシングや祖父母などの協力を得ながら、乗り切りましょう。

__タスクが多い小学校受験ですが、横山さんはどんなことを大切にしながら受験準備を行っていましたか?
私が大事にしていたのは「今日できたことにフォーカスしてほめる」ことです。疲れているときの学習でイライラして、つい「なんでできないの!前も間違えたでしょ」などと言いがちですが、それを「次は間違えないようにできるといいね」、「早くやりなさい!」は「プリントが終わったら一緒に楽しいことしようね」など声掛けの仕方も意識していました。
あとは、学習すること(知らないことを知れる)って楽しいという気持ちをもって取り組むことも大事にしていました。ただ合格することを目的とせず、日々のプロセスにこそ価値がある、無駄にはならないと思うことが、受験準備を前向きに取り組めるコツです。

ここからは、伸芽会の飯田先生と横山さんのスペシャル対談の様子をお伝えします。

共働き世帯で合格する家庭の共通点

__先生から見て共働き世帯で合格する家庭に何か特徴はありますか?(横山さん)
合格しているご家庭は、“学校の本音(教育内容)”をよく調べて、分析されている家庭が多いです。また、共働き家庭は計画性が高いと感じます。まさに横山さんのように、緻密な計画にそって向き合われるご家庭は合格している印象です。(飯田先生)

__“学校の本音”を見極めるコツはありますか?(横山さん)
共学か男女別学か、宗教色の有無、建学の精神など学校のポリシーをよく研究することです。私学の一貫教育は、人間力など学力以外のことに対するこだわりがきっとあるはずです。そういった学校の情報をよくご夫婦で共有しながら、ご家庭の教育に関する考え方と一致していることがポイントになりますね。(飯田先生)

プリントは量ではなく質! いかに効率的に学習できるか

__毎日どのくらい学習量が必要なのでしょうか?(横山さん)
正直個人差が大きい部分はありますが、上手にモチベーションを上げながらやらないと、プリントの量は増えません。まずは、その問題の何が狙いかを研究して、どんな力をつければいいか、どれくらい時間があるか、その子の得手不得手の比率なども重要になります。極論ですが、やらせたいことはプリント以外のことでも身につけられます。
伸芽会では年中で週に1回2時間、年長で2時間半くらいの授業を行います。その中で運動も制作も発表もありますが、プリントは多くて10数枚です。量ではなくて、少ない時間でもいかに効率的に学習できるかが重要です。(飯田先生)

知識の詰め込みではなく、巻き込み教育で興味関心を広げて

__子どもを伸ばす親の特徴はありますか?(横山さん)
お子さんが行き詰まったときに、「なぜこの子はわからないのか」を一度冷静になって考えて、お子さんのいいところを認められる親御さんは素敵だなと感じます。授業でも、ただ褒めればいいだけではなくて、褒めたり叱ったりの配分が大事になります。
私が授業で最初に見るのは「この子は何が得意なのかな?」です。そこを褒めて他も頑張るモチベーションにしていけるとお子さんは伸びていきます。知識を詰め込むのではなく、お子さんを認めて受容しながら、少しずつ大人のペースに巻き込んでお子さんの興味関心を広げていく「巻き込み教育」が、伸芽会が大事にしている考え方です。(飯田先生)

__もし合格を手にいれられなかったら、どう次につなげればいいでしょうか?(横山さん)
志望校が決まって「僕(私)は〇〇小学校に絶対行くの!」という子はちょっと心配です。お子さんにお話しする方法はいろいろありますが、まずは、来年必ず小学生になること、公立私立といろいろな素敵な学校があることを伝えます。受験が近づいてきたら、「全部の学校に合格したらどうしよう。学校は1つに決めてと言わるから、お父さんお母さんがあなたに合う学校を決めてあげるね」という提案をしておきます。もし不合格だったら、私立でも「パパがくじ引きで外した」と言えばいいのです。もちろん、勘のいい子は「ここはダメだった」と気づくかもしれません。ですが、私は、5~6歳の子どもに、合否の真実を言う必要はないという考えです。小学校6年間を「ダメな学校」と思いながら通うのは避けたいですよね。そうならないように、予め伝え方の方針をご夫婦でお話されておくといいかもしれません。

子どもは可能性に満ち溢れています。小学校受験や幼児教室はただ入試問題を解くだけではありません。私たちは日々、幼児がどんな経験をしてどんな学びにつながるかを研究しています。今回のイベントで少しでも小学校受験にご興味を持っていただけたら嬉しいです。
気になることがございましたら、お気軽にお問合せください。(飯田先生)

今回は貴重なお話をありがとうございました。
未就学児でも、一生懸命チャレンジした経験は、一生の財産になると思いますし、できなったことができるようになる経験で自己肯定感も高まりました。また、入学後は自分一人で電車通学して、帰宅後は1人で宿題をしていますが、そうした「自立心」も小学校受験で得たスキルの1つだと感じています。(横山さん)

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部です。ママ・パパに役立つ子育て、教育に関する情報を発信していきます!
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