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共働きの子育てがもっと気楽になる! アメリカ家庭に学ぶ4つのヒント

共働きの子育てがもっと気楽になる! アメリカ家庭に学ぶ4つのヒント

共働きが一般的になりつつある昨今ですが、家事の負担はいまだに男女差が大きいといわれています。仕事と子育てを両立させるために、朝から晩まで働き詰めの女性も多いことでしょう。

アメリカも共働き家庭の多い国ですが、家族や自分の時間をしっかり確保している人がたくさんいます。そういったアメリカの一般家庭から、日本でも活用できそうな子育てのヒントを4つピックアップして紹介します。

日経DUAL記事

1.アメリカ人のモットーは「自分を犠牲にしない子育て」

アメリカの子育ての基本スタンスは、「無理のない範囲でやる」です。仕事をしながら子育てもしている、それだけで自分は十分すぎるほど頑張っている、とアメリカ人の母親は認識しているのです。子育てで無理をしてストレスをためるよりも、自分らしく生活できる範囲内で取り組もうという考えがベースにあります。

日本の母親に多い「子どものためなら自分を犠牲にしてでも」という親心は素晴らしいですが、やってあげたいことに終わりはありません。理想を追い求めて苦しくなるよりも、アメリカの母親のように肩の力を少し抜いてみてください。

まずは、自分を犠牲にしても完璧に子育てしようという先入観を見直しましょう。食事が手抜きでも、子どもと過ごす時間が少なくても、自分はよく頑張っていると認める。まずはそこが、共働きの育児をスムーズにするためのスタートです。

2. 「手作り神話」がなくミルクや離乳食も市販品が大活躍

アメリカはランチが簡素なことで有名ですが、子どもの食事にも驚くほど手間をかけません。

まずは赤ちゃんのミルク。日本でも近年普及し始めた調乳不要の液体ミルクは、アメリカの母親たちが頼りにしている便利グッズです。開封するだけですぐ赤ちゃんにあげられるので、夜中の授乳や外出先など、さまざまなシーンで活用されています。

離乳食も、市販のベビーフードを使うのが一般的。瓶タイプのほか、スプーン不要でパウチから直接飲める商品も豊富です。幼児食というジャンルもなく、ペースト状のベビーフードを卒業したら大人とほぼ同様の食事になります。ヘルシーなおやつといえば、りんご、バナナ、セロリ、にんじんなど。子どもはそのまま丸かじりです。

アメリカには「食事は母親の手作りが一番」という考え方はありません。とくに仕事をしているなら、衛生的で便利な市販品にどんどん頼ろうとします。外食も頻繁で、キッチンにこもって料理する時間を家族と楽しく過ごすために充てたいと思っているのです。

仕事が忙しくて食事が手抜きになってしまうと罪悪感を抱くのではなく、限られた時間を「家族と過ごすために使っている」と考えてみてはいかがでしょうか。

3. 母親同士の付き合いもさらりとスマート

アメリカでは母親同士の付き合いもさっぱりしており、人間関係がとても楽です。個人主義の国民性なので、ほとんどの人が無理せずに心地のよい距離感で付き合うべきだと思っています。

幼稚園の送迎やPTA会合の後に、ママ友同士のおしゃべりに付き合わなければならないということもありません。さまざまな人種が混在するアメリカでは文化的な背景もそれぞれ異なるので、話したければ話す、別行動したければそうする、というのが当たり前なのです。

母親たちは社交的で、公園などで知らない親子がいればにこやかに挨拶しますし、ちょっとした世間話もします。でも、そのあとはそれぞれで過ごします。このようなさらりとした付き合い方を意識すれば、人間関係のストレスも大幅に軽減するはずです。

4. 自分の時間を増やしてくれる家電はマストアイテム

アメリカでは、食器洗い機や洗濯乾燥機、自動掃除機など、自分が楽をできる家電を積極的に取り入れます。自分がしなくても構わないことは、お金が許す限り排除したいと思っているのです。キッチンには電子レンジ、フードプロセッサー、ブレンダーなど巨大な家電がずらりと並びますし、庭の掃除はほうきの代わりに送風機を使って短時間で済ませます。

家事とは快適な生活を保つために必要な雑事であり、自分がしなくて済むならばそれに越したことはない、と考えるのです。その結果確保した時間は、自分自身の楽しみや家族のために使います。

おわりに

仕事と子育ての両立は並大抵のことではありません。共働きしている方は、まずはよく頑張っていると自分を褒めてあげてください。最近忙しすぎてしんどいと感じているなら、アメリカの子育てのヒントを思い出してみましょう。

毎日元気に暮らすためには、母親であっても自分の時間が必要です。市販の食料品や家電はそのためのツールだと割り切り、肩の力を抜いた子育てにチャレンジしてみてください。

執筆:長谷川サツキ

著者プロフィール

世界35か国在住の250名以上の女性リサーチャー・ライターのネットワーク(2019年4月時点)。
企業の海外におけるマーケティング活動(市場調査やプロモーション)をサポートしている。

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