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はじめてのママにも安心!すぐに使えるお弁当テクニック

はじめてのママにも安心!すぐに使えるお弁当テクニック

春休みの学童や、4月からの入園・入学でお弁当生活が始まる人も多いと思います。特に、これまで給食だった保育園ママや初めての幼稚園でお弁当作りに不慣れなママさんにとっては大きな悩みのたねですよね。

そこで、今回は『園児のかわいいおべんとう』(新星出版社)など、お弁当に関する本も多数出版されている、料理研究家の阪下千恵さんにお弁当作りのコツについてお話を伺いました。


阪下千恵さん(料理研究家・栄養士)
外食大手企業、無農薬・有機野菜・無添加食品などの宅配会社を経て独立。現在は、書籍や雑誌、企業販促用レシピの開発、テレビなどの料理レシピ作成、食育関連講習会など幅広く活躍。YouTubeチャンネル『ミカタキッチン』
https://www.youtube.com/channel/UC3U7ukQOVvoBAgVVuGLqAIQ)でレシピ配信中。『毎日のホットクック・レシピ』(日東書院本社)、『アレンジおかずがいっぱい! 夜ごはんから作るお弁当』など著書多数。ブログ(https://www.xn--fctx3ut4lw2dfsd.net/)、
FB(https://www.facebook.com/chie.h.sakashita)、
Twitter(https://mobile.twitter.com/chie_sakashita

 

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Q1 春からお弁当生活が始まります。毎日作れるか今から不安です。どんなことを意識すればいいでしょうか?

慣れないお弁当作りは、最初はとても心配ですよね。まずは、「子どもが好きで、普段作り慣れている料理を小さくして入れる」と思うと負担が減ります。栄養バランスは家での食事で補えばOK。子どもが食べやすく、好きなおかず中心にします。赤、緑、黄色が入るようにするだけで見た目も明るくなりますよ。

Q2 丸や四角、2段などいろいろあるお弁当箱、使える形や選び方のコツはありますか?

最初のお弁当箱選びは、できれば子どもと一緒に選んで、本人が気に入ったものを。100円ショップのものなどでなく、材質、ふたのパッキンなどがしっかりしたものがおすすめ

園児用に売っているものだったら、楕円形、四角いタイプ、ほとんどOKです。深すぎず、色が白、ピンク、黄色などの明るい色、また、青や緑を選ぶなら、はっきりと濃いめの色を選ぶと、おかずがおいしそうに見えて詰めやすいです

サイズは年少さんや小食なお子さんは270~330mlの小さ目、年中~普通の食欲のお子さんは370mlを基準に、お子さんの食べる量に応じて選びます。小学生になったら、サイズアップも検討するか、おにぎりにしてご飯を外に出すなどして調整するとよいでしょう。

Q3 お弁当の量や詰め方にいつも苦戦します。ぎゅうぎゅうに詰めればいいのでしょうか?

あまりギュウギュウに詰めてしまうと子どもが食べる際、取り出しずらくなります。だからと言って、スカスカだと持ち運びしているうちにぐちゃぐちゃになってしまうので、子どもの指が入る隙間を残す程度に詰めるのがおすすめです。

基本の詰める順番は、おにぎり、ごはんといった主食を最初に次に大きなおかず、小さなおかずの順に詰めます。おにぎりやおかずをお弁当箱に平たく並べてしまったり、おかずカップをいくつも並べて詰めると、量が入らずうまくいかないことも有ります。

コツは、少し斜めに立体的に立てかけるように詰めること。その際、くっつきやすいものなどには、バランをはさんだり、紙カップを使います。見た目も良く、入れたい量がしっかりと入ります。

Q4 お弁当に向いているおかず、不向きなおかずが分かりません…

汁気が出やすいものや、臭いが強いもの、ぽろぽろこぼれたり崩れやすいものは避けましょう。基本的には大人も子どもも一緒。市販のお弁当を思い浮かべるとイメージしやすいと思います。

お弁当に向いているのは、から揚げや、ハンバーグ、野菜の肉巻きなど、味もしっかりしていて汁気が少なく、時間がたってもおいしいものです。小さな子のお弁当では、「食べやすさ」も何より大切です。最初の内は、お箸やフォークがなくても食べられるようなものだと安心です。

Q5 好き嫌いが多いと、つい「食べてくれるいつものメニュー」になってしまいます。何か方法はありますか?

お弁当は、いつも食べなれている「好きなもの」中心でマンネリでもOK!と割り切りましょう。栄養バランスや、苦手なものチャレンジは家でのご飯でカバーして、お弁当は、最初は、「食べるのが楽しみ」となることが大切です

慣れてきたら、例えば、つくねに刻んだ青菜を混ぜる、卵にひき肉を混ぜてオムレツにする、など、好きなおかずやご飯に、苦手な食材も刻んで混ぜるなどの一工夫で食べられることも。親子共に無理をせず、気長にチャレンジしてくださいね。

Q6 娘に「可愛いお弁当にして」と言われてしまいました。キャラ弁まではいかなくても、華やかに見える簡単テクはありますか?

特別な技を使わなくても、まずは「赤、緑、黄色」のおかずが彩よく立体的に入るだけでぱっと華やかなお弁当になります。慣れてきたら、ゆでたにんじんやハムを型で抜いて載せる、ウィンナーを飾り切りにするなどの簡単なワンポイントでも子どもは喜びます。

手軽に使える、「海苔パンチ」を使って、小さなおにぎりに顔を付けるのも初心者さんにおすすめです。(海苔パンチは、焼き海苔を使って、顔のパーツをホッチキスのように簡単に切り取れるグッズです)



にんじんを型抜きしてご飯に載せたり、同じそぼろ弁当でも、盛り付けを変えると動物の顔に!


100円ショップなどでも売っている、海苔パンチでおにぎりに顔を付けると可愛いおにぎりに。

他には、写真のように、素材の形をいかして、魚肉ソーセージやウィンナーを巻いたり、野菜を薄焼き卵や薄切り肉で巻くのもおすすめです。断面を見せて、ピックやかわいいバランを使えば華やかな印象になりますよ。

夏場のお弁当など、衛生面で知っておくべきことがあれば教えてください!

食中毒予防に大切なことは、菌を「つけない」「増やさない」「殺菌する」の3つです。

新鮮な材料を使って、衛生的に調理します。具体的には、生肉や魚を切った包丁、まな板でそのまま食べる食材を切らない、調理前と盛り付けの菜ばしを分ける、手をきれいに洗う、などです。

卵やハムなどの加工品もしっかりと火を通しましょう。また、ご飯やおかずはしっかりと冷ましてから詰めることも大切です。夏場のお弁当では、ヘタを取ったミニトマト以外は生野菜も避けたほうがよいでしょう。

保冷剤をしっかり入れるなど温度管理をしつつ、抗菌、除菌シートなどを活用しても。梅干しは、食品に接している面しか殺菌効果は得られないとも言われますので、過信せずに。まずは食中毒対策の基本を守ることが肝心です。

Q8 常備しておくと安心なお弁当おかず、を教えてください!

子どもが大好きなおかずを作り置きして1~2回分冷凍にストックしておくと安心です。

ここでは、ハンバーグ弁当のレシピをご紹介します。このレシピでは、1人分の分量になっていますが、作りたい分に応じて材料を増やしてください。ハンバーグにチーズをのせたり、小さ目に切ってチャーハンに入れたりとアレンジもしやすいおかずです。


ハンバーグはパン粉をたっぷり入れることで冷めてもふんわり。玉ねぎは生のまま、卵は省いてOK。同時に付け合わせも作れるスピードレシピです。

【材料】

(A):あいびき肉(50g)、玉ねぎ(みじん切り・小さじ2)、パン粉(大さじ2強)、牛乳(大さじ1・1/2)、塩こしょう(少々)。

(B):トマトケチャップ(大さじ2)、ウスターソース(小さじ1)、水(大さじ1)、マヨネーズ(小さじ1/2)

他にサラダ油(小さじ1/2)、スライスチーズ(1/4枚)、アスパラガス1本、かぼちゃ(2cm各1切れ)

Aをボウルでよく混ぜ合わせ、2~3等分にして小判型に。フライパンにサラダ油を熱し両面を強火で焼く。弱火にしてハンバーグの脇に野菜を入れ、蓋をして約6~8分。出てきた脂をペーパータオルで拭き取り、野菜を取り出し、Bを入れ煮絡める。粗熱を取り、スライスチーズをのせて出来上がり!

お弁当は子どもとの交換日記!完璧を求めず楽しんで

だいぶ前になりましたが、娘がはじめて幼稚園に持っていくお弁当を作った日のことは、今でも覚えています。「一人で食べられるかな?」「味は?量は?」と、園から帰ってくるまでドキドキでした。

空っぽになったお弁当箱を毎日持って帰ってくるときの誇らしげな様子と、嬉しそうな顔の記憶は、今では私の宝物です。

毎日お弁当…というと、憂鬱になることもあるかもしれません。毎日完璧に手作り!と、思わず、時には冷凍食品だっていいし、おにぎりだけでも大丈夫!と、できる範囲で楽しんでください。後から思い返すと、子どもとの交換日記のようなこの時期のお弁当作りは、きっと楽しい思い出です。

今回ご紹介した写真&レシピは『園児のかわいいおべんとう』阪下千恵・著(新星出版社)より。ぜひチェックしてみてください。

http://www.shin-sei.co.jp/np/isbn/978-4-405-09256-3/

(編集: SHINGAFARM編集部)

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