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幼稚園ママでも働ける!「ママのできる」をシェアで仕事に

幼稚園ママでも働ける!「ママのできる」をシェアで仕事に

フルタイムでバリバリ働く保育園ママ、幼稚園だから働くのは無理と諦めているママ、小学生になって働き方を変えたいママ…。子育てと仕事の両立というママの悩みを解決すべく、“シェアをみんなのものに”というキーワードで月1開催される「SHARING CAFE」というイベントを取材してきました。スキルをシェアして仕事にするサービスとはいったいどんなものなのでしょうか。

日経DUAL記事

働くママ最大の悩みは「子育てと仕事の両立がうまくできるかどうか」

今回のイベントの主催者であるシェアリングエコノミー協会の蓑口さんによると、

「最近シェアリングエコノミーという言葉を耳にした方もいると思います。これは、かつての日本でほとんどの人がしていた、“お裾分けの文化”だと私は考えています。それを現代のインターネットやSNSの力を借りて多くの人とマッチングできるようになったサービスがシェアリングエコノミーです。個人の持っているスキルが誰かの役に立ったり、メルカリのように要らないものを売ることでそれが報酬になる便利な時代になった」というわけです。

スキルのシェアがママにおすすめなわけ!

シェアリングエコノミーは大きくわけて以下の5つに分類されます。

1.空間(空き家を提供する「Airbnb」や駐車場、倉庫貸しなど)
2.モノ(不用品を販売する「メルカリ」、傘をシェアする「アイカサ」など)
3.移動(カーシェアリング、自転車シェアなど)
4・お金(誰かの応援でお金が集まる「クラウドファウンディング」など)
5.スキル(育児、料理、家事、声など特技を生かすもの)

この中で今最も多いサービスであり、無限の可能性を秘めているといわれるジャンルが5つ目の「スキルシェア」です。

手芸やヘアメイクなどの手に職があるスキルはもちろん、掃除や料理といった家事代行も立派なスキルであり、空いた時間に子どもを預かったり習い事の送迎を代行するサービスもママならではのスキルです。

家事や育児の隙間時間にこれらのスキルを活用した新しい働き方が、シェアリングエコノミー×スキルのサービス。「自分で予定を管理してやりたいときだけ働ける!」「幼稚園ママでもできる!」「新しい世界が広がった」とママたちの間で大きな広まりを見せているんだそう。

それでは、今回のイベントにゲストスピーカーとして参加された3社のママ向けシェアサービスを具体的にご紹介しましょう。

ママの新しいはたらくカタチを実現する「代官山ひまわり」

小学4年生、年長の2児のママである土屋さん。渋谷区を中心に、子どもの近くにいながらチームではたらく仕組みを作っている「代官山ひまわり」のコアメンバーとして、企画運営の仕事をしています。

__この仕事をはじめたきっかけは?

以前は航空会社で働いていましたが、結婚をきっかけに転職。広告代理店で社員として4年働き第一子を出産。その後夫の海外移住と第二子出産を機に専業主婦に。子どもと向き合う時間を大切にしつつ何か社会の役に立ちたい、とライターの活動を始め、帰国後に知人に代官山ひまわりを紹介してもらったのがきっかけです。

__どんな仕事をしているの?

「代官山ひまわり」は、企業からの仕事をチームで請け負うシェアワーキングを行なっている団体です。現在登録者数は渋谷区を中心に約160名。私はクライアントからヒアリングを行い、案件ごとにチームを作って実際に仕事を回すのが主な仕事です。

企業に出向くママ座談会から取材記事、英語の翻訳など在宅でできる仕事も多いです。基本は2名以上のチームなので何かあったときにもママ同士でサポートし合えるのが特徴です。もちろん渋谷区在住の方以外でも働けますので、興味のある方はぜひご登録ください。

__どんなペースで働いていますか?

働く時間は 1日3~6時間、月収は月10~20万です。子どもの習い事の送迎があるので、そのタイムスケジュールの隙間時間で働いています。細切れで自由に働ける仕事はシェアワーカーならではだと思っています。

成果物に対して報酬が支払われるのもわかりやすいです。しいて言えば、注意すべきは時間のコントロールが自由にできる分、無理をしすぎてしまうこと。働きすぎと言ってくれる人もいないのでそこは気を付けています。

とはいえ、チームでサポートできるので自分が体調を崩しても他のメンバーがフォローしてくれる安心感はありますし、住んでいる区の情報が得られたり、信頼できる仲間に出会えるのは大きなメリットだと感じています。まさに、渋谷という街全体で育児をするイメージです。

家事代行マッチングサービスの「タスカジ」

高2と中2の2児のママであるakiさんは「タスカジ」で、料理・整理収納のタスカジさんとして仕事をしています。

タスカジアンバサダーとしても活躍中です。

__この仕事をはじめたきっかけは?

以前は金融機関に勤めていましたが、結婚後、夫の転勤で大阪へ。転勤族だと地に足を付けて働くのが難しく、教職免許をいかして小学校の非常勤講師をしたり、自宅でお料理教室をするなどしていました。

あるとき東京で忙しく働く妹の作り置きをしたところ、「これ仕事になるんじゃない?」と言われて「タスカジ」に登録したのがきっかけです。登録して1年足らずですが、やりたいことも視野もぐんぐん広がっています。

__どんな仕事をしているの?

私は「タスカジ」で作り置きや整理収納などの家事代行の仕事をしています。普段主婦としてやっていることがそのまま仕事になるので特別なスキルはいりません。仕事をしながら経験値を上げているイメージです。子どもの夏休みなどは仕事を休むなどスケジュール調整もしやすいのが気に入っています。

__どんなペースで働いていますか?

私は週3~4(1回3時間)、夫の扶養の範囲内で調整しながら働いています。現場に出るだけではなく、空いた時間でライターや講座の講師など伝える仕事もしています。

最近では料理、作り置きだけではなく、整理収納にも力を注いでいます。家事動線が良くなると家事の時短にもつながりますので、ご依頼者さまからも好評です。「キッチンに立つのがたのしくなった!」とか「akiさんの料理を食べるようになってから風邪をひきにくくなりました」などと言っていただくときが何よりの活力です。

ご依頼いただく家族の健康を支えていると思うと重要な任務かなと思っています。私自身、職業“タスカジさん”として発信していきたいです

送迎・託児の安心頼り合いサービス「AsMama」

小2、年中児のママである内田さんは、ご近所の顔見知り同士で子育てをシェアする「AsMama」で働いています。ママサポに参画し、地域の交流会開催やお預かりを積極的に行なっています。

__この仕事をはじめたきっかけは?

元は建築系の学校を卒業しインテリアの仕事をしていました。第一子が6ヵ月から2歳までは会社員のワーママとしてバリバリ働き、引っ越しをきっかけに退職。幼稚園ママとしてゆったりしながら、忙しそうな友人のお子さんの託児送迎を手伝った1アクションがきっかけです。

__どんな仕事をしているの?

私は「AsMama」でお子さんを預かるママサポの仕事をしています。特別なスキルはなくて、自分の2人の子どもにその日だけ家族が一人増える感覚です。

週末は丸一日お預かりすることも。一緒に田植えに行ったり公園に行ったり、お互いがよければどこに行ってもいいというルールで預かっているので、イベント感覚で楽しんでいます。

他には30分の預かり、習い事の送迎、イベント企画も。これらの仕事の半分は自分の子どもを連れていけるので、気楽にできる点が気に入っています。

__どんなペースで働いていますか?

週5時~20時間(子連れ含む)、1時間600円で働いています。収入としては時短勤務時代の1/3程度ですが、休みの日に自分の子どもと一緒に遊んでもお金がもらえてラッキーと考えています。昔の田舎の子育てのように、近所の子を一緒に見ている感覚ですね。

苦労した点は、主人の理解を得るのが大変だったこと。義理の両親も同居しているので、最初は大変でしたね。私がメディアに出る様子を何気なく見せたりしながら上手く巻き込んでいきました。今は理解してくれています。

拡大家族というとらえ方で、私もご依頼される方の家族の一員。「朝の30分送迎をお願い!」など私の一押しでそのママのやりたいことを助けられていると思うととてもやる気になりますね。

いかがでしたか。子どもが幼稚園に通う短い間でも自分のスキルを活かして社会とかかわる時間がもてるのは素敵ですよね。また最近では、雇用主がいないシェアワーカーでも保育園に預けられるよう、自治体では加点対象になるところもあるそうです。

子どもとの時間を大事にしながら、ママだけじゃではない自分の生きがいを感じる時間を持つこと。いきいきとしたママの顔は家族もきっと喜んでくれるはずです。

次回のSharing CAFEの情報は、こちらのサイト「SHARING NEIGHBORS」をチェックしてみてください。登録すると、お得な情報がもらえます!

著者プロフィール

ライター・エディター。出版社にて女性誌の編集を経て、現在はフリーランスで女性誌やライフスタイル誌、ママ向けのweb媒体などで執筆やディレクションを手がけている。1児の母。2015年に保育士資格取得。

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