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五感と右脳を刺激する、教えない料理教育!「ハクシノレシピ」とは?

五感と右脳を刺激する、教えない料理教育!「ハクシノレシピ」とは?

「正解のない料理で、自分の正解を見つけよう!がコンセプトのハクシノレシピ(https://hakushi-no-recipe.com/) は、自宅にエプロン先生と呼ばれる、子どもの料理のお手伝いをする講師を派遣するサービス(3歳~)。

元Apple米国本社副社長の前刀禎明氏さんやDS脳トレ監修の川島隆太教授率いる、株式会社NeUもバックアップするハクシノレシピは、料理教室ではなくあくまで幼児教育にこだわった料理教育だという。運営元である㈱Hacksii代表取締役の高橋未来さんに詳しくお話を伺ってきました。

日経DUAL記事

無意識に型にはまってしまう今の子どもたちを何とかしたい!

前職の幼児教室で講師として働く中で、子どもたちが成長するにつれ画一的になっていく様子を目の当たりにしたという高橋さん。

「右脳を鍛える幼児教室で指導していました。幼稚園や保育園時代はとても積極的に発言してくれていた子たちが、小学生になると急に発言しなくなることがあって。理由を聞くと、“間違えるのが嫌だから”というんです。絵を描いても工作をしても隣の子のやり方が気になってしまったり、親の顔色を気にする子も多い印象でしたね」(高橋さん)。

これらは「正解しなければならない、みんなと同じでなければならない」という、無意識に型にはめてしまっている社会の価値観が原因ではないかと高橋さんは言う。

「私も幼少期はどちらかといえば、大人の顔色をうかがう子どもだったので、気持ちはよくわかります。でも、これではいけないと。私が目指したいのは、正解のない価値観を浸透させること。正解という概念がない料理を通じて、この価値観の改革を行うべく、ハクシノレシピを立ち上げました」(高橋さん)

料理は、五感と右脳を刺激する最高の教材である

ハクシノレシピは、アドバイザーに元Apple米国本社副社長 兼 日本法人代表取締役も務めた、現㈱リアルディア代表取締役社長の前刀禎明氏が就任したことも話題だ。

前刀氏の提唱する、感性を豊かにすることで磨かれる「学ぶ知性」は、誰もが自分に自信を持ち、自由な発想ができるバイタリティ溢れる社会を創り上げるという「ハクシノレシピ」の目指す世界観と一致していることから、今回のアドバイザー就任に至ったという。

また、DS脳トレ監修の川島隆太教授がCTOを務める㈱NeUの実験協力のもと、映画鑑賞時とハクシノレシピレッスン時の子どもの脳の活動量を測定したところ、料理をしている時間が、右脳も左脳もぐんと使われており、明らかに子どもたちが自分で考えて頭を働かせていることがわかった。

子どもの考える力をぐんと伸ばす!ハクシノレシピのレッスンとは?

ハクシノレシピは、料理という脳が活発化する活動に加え、“頭を使う”プログラムにこだわっている。たとえば、レシピを使わずに食材からイメージして創作料理を作ったり、「どう使うか」「どんな調理法で行うか」を試行錯誤して2時間の間で調理していくのだ。

「エプロン先生は、料理を教えることはせず、あくまで子どもに寄り添い、見守る人。料理教室ではないので、料理を通して自分の正解を導く力を身につけるレッスンなんです」(高橋さん)

最終的には「美味しく食べられる料理」に仕上げ、作品名を付けて発表し、家族においしいと認めてもらう喜びや達成感を味わうことが目標となる。

まずは冷蔵庫から食材選び。親は特別なものを用意せず、普段通りの食材をいれておくだけ。

続いてメニュー決め。「何を作りたい」ではなく、選んだ食材から子どもが作りたいメニューをイメージしていく。

匂いや味、感触と五感を研ぎ澄まして調理開始。自分で味見をしながら、「これに何を入れるとおいしそうか」と試行錯誤する姿は実験のよう。

出来上がった料理に「作品名」付けて、発表を動画で撮影し、親御さんへ送ります。

受講者の変化を聞くと、はじめは「お味噌汁って何が入っているんだっけ」、と考えていた子も、数回レッスンをするうちに、「お味噌汁にチーズやところてんをいれてみたい!」と自由な発想で調理していくようになったという。

ある生徒は、受講から3カ月後にはお花畑に見立てた菜の花サラダ、マグロからツナを作ったツナサンドなど、どんどんアイデアが出てきて、自分の言葉でしっかりと説明できているのには驚いたという。

「これらが自宅でやれれば一番いいんですけど、どうしても親御さんだとわが子に指図してしまうんです。私たちも、当初は料理のプロの方や子育て経験のある年配の方に先生をお願いしていたんですが、そうするとどうしても子どもたちに“教えて”しまう。試行錯誤の末、エプロン先生は、子どもに寄り添える20~30代の先生になりました。子どもは大好きだけれど、料理の腕は普通くらいの方が、子どもたちが自分であれこれ考えるようになると実感したんです。何か困ったときは相談できるお姉さんそんな、親にはできない“斜めの関係”が、子育てをする上ではとても大事だと感じています」(高橋さん)

プロの育児セラピスト等によるLINEカウンセリング付き!

ハクシノレシピの他にはないサービスとして、LINEによる、ハクシノレシピのプログラムを習得したプロの子育てカウンセリングがある。レッスン中の様子を報告することはもちろん、レッスン以外のときでも、ハクシノレシピ専属カウンセラーに24時間子育てのお悩みをLINEで相談できるという。

「自分で作ったのにご飯を食べない」「強く叱ってしまった…」「言うことを聞かない時はどう声がけすればいいか…」など悩みは様々だ。

教育熱心で一生懸命なママに多いのが、無意識に子どもに“選ばないといけない”というプレッシャーを与えてしまっていること。常に“どう思う?どっちだと思う?”とAかBかを問われていると、会話も楽しくないですよね。親が想定した答え以外のCやD、ときにはZの発想を子どもは秘めているんです。そんな、親では気づけないわが子のいいところに気づき、アドバイスできる“専属の子育てパートナー”として、このサービスを活用していただけたら嬉しいです」(高橋さん)

ママたちは子育ての「○○しなきゃ!」に縛られすぎないで

子どもがご飯を食べないという悩みを抱えるママが多いが、ママが「何分で食べなきゃ」「残さず食べなきゃ」と無意識のうちにわが子を縛ってしまっていることが多いと高橋さん。

「これでは食事の時間を楽しめませんよね。食べる席、使う食器を一緒に選んでみたり、盛り付けを子どもにやってもらったり……。もちろん、楽しく盛り付けをしたからといって食べたくないときもあるでしょう。時間に追われる忙しいママの気持ちもよくわかりますが、まずはわが子との時間を楽しむこと。子どもはロボットじゃありませんから、食べたくない、やりたくない時もあります。子どもを信じて見守ってあげてください」。

さらに、ハクシノレシピを通して、ママの意識を変えることが真の目的だと高橋さんは言う。

「たとえば、幼児教室でも習い事でも、子どもに合う先生(=親の思い通りにしてくれる先生)が人気ですが、それだけでは多様性が乏しい子になってしまう場合もあると思うんです。ハクシノレシピでも、ぜひいろんなタイプのエプロン先生に触れてみて、それぞれ異なるやり方を体感してもらいたいですね。親は子どもをシェルターのように守ることがいい教育ではありませんし、いい学校に行かせることが人生の目的では悲しいですよね。それらは、あくまでも手段です。将来社会に出たときに、自分は自分と、自信を持てる子になってほしい、私たちはそんなサポートをしていけたらと思います」(高橋さん)

ハクシノレシピは、働くママに嬉しい、お迎えサービスも可能。帰宅時にわが子がお姉さんと作った料理で出迎えてくれたら、嬉しいですね。気になった方は、まずは体験レッスンから試してみてください。

著者プロフィール

ライター・エディター。出版社にて女性誌の編集を経て、現在はフリーランスで女性誌やライフスタイル誌、ママ向けのweb媒体などで執筆やディレクションを手がけている。1児の母。2015年に保育士資格取得。

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