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フランスの人気STEMスポット!夏休み子ども企画展も楽しめるパリの科学博物館

フランスの人気STEMスポット!夏休み子ども企画展も楽しめるパリの科学博物館

パリ市内にある「シテ科学産業博物館」は、ヨーロッパ最大規模の科学博物館です。本記事ではこの施設ついて紹介するとともに、子ども用プログラムや現在開催されている今年の夏休み企画展について紹介します。

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シテ科学産業博物館とは?

「シテ科学産業博物館」は1986年、建築家のアドリアン・ファンシルベールによって設計されました。その超近代的な外観が特徴で、館内には科学技術や産業に関する魅力的な展示品が数多く陳列されています。

常設展示と特別展示で構成され、科学の世界について多くのことを学べます。プラネタリウムやIMAXシアター、ゲームの歴史など、年齢層を問わず好奇心が掻き立てられる展示が特に人気です。プラネタリウムでは、太陽系や銀河系について工夫を凝らしたプログラムが随時企画されていて、行くたびに違った内容を楽しむことができます。

シテ科学産業博物館とは?

パリの子どもたちが大好きな“体験型フロア”

なかでも特におすすめしたいのが、科学を学べる「シテ・デゾンフォン」という子どもたちのための体験型フロアです。幼児、小学生、ティーンエイジャーと年齢によりプログラム内容が分かれていて、知的好奇心をくすぐりながら年間を通じて科学の世界を楽しませてくれます。

ここは90分間の入場時間があり、チケット購入時に4つの時間帯から好きな時間を選択。時間内でじっくりと楽しめる空間で、パリの子連れには大人気のスポットです。

2~7歳向けと5~12歳向けのブースに分かれ、それぞれ対象年齢に適する内容が展示されています。ある程度年齢が離れた兄弟が同じ会場で楽しめることは、親にとってとても有難いです。

幼児も対象とした「シテ・デゾンフォン2~7歳」ブースは「自分の方向性を見つける」「実験する」など5つのテーマエリアに分かれ、展示物で遊びながら水や空気、光などについて科学の知識を深めることができます。

「シテ・デゾンフォン5~12歳」ブースは「テレビスタジオ」「ファクトリー」など6つのテーマエリアで構成されていて、大人の手を借りなくても科学を体験できる仕組み。例えば「テレビスタジオ」ではミュージシャンを撮影し、再生を行い、プロンプターでニュースを提示し、映画シーンでの追跡ショットのために台車のカメラを動かします。これらのアクティビティにより、映画やテレビで見る写真がどのように作られているかを理解できます。

どちらのブースも年齢に合わせ細部にわたって工夫が施されているので、子どもたちは楽しみながら科学やテクノロジーの現象を体験し、遊びながら好奇心を満足させたり知識を深めたりできます。

パリの子どもたちが大好きな“体験型フロア”

2023年夏のキッズプログラムテーマは「変化・変身」

「シテ・デゾンフォン」では、毎年夏にキッズプログラムが開催されます。

今夏のプログラムである「メタモルフォーゼ(変化・変身)」展では、科学と想像力を融合させることにより、子どもたちにさまざまなメタモルフォーゼを探求・体験する機会を提供。観察し、驚き、疑問を持ち、想像力を刺激することで、科学的なアプローチを促すことが目的です。

プログラムは「驚異の森」「鏡の壁」「影の世界」「千と一つの眼」「移動遊園地」という「メタモルフォーゼ」の5つのテーマに沿って、インタラクティブ型の展示で構成。子どもたちはポップでキュートなビジュアルを背景に、物語を追いながら各テーマのアクティビティを体感します。

例えば「影の世界」の大きな影絵劇場では、子どもたちは自分の体や小道具を使って影をモンスターに変えることができます。「千と一つの眼」ではさまざまなゴーグルを着用して探索し、世界を違った角度から観察することが可能です。

このように、各テーマに沿って多くの視点や角度から変化・変身を体験することで、メタモルフォーゼへの化学的アプローチにつながる仕組みになっています。

2023年夏のキッズプログラムテーマは「変化・変身」

まとめ

パリの人気STEMスポットである「シテ科学産業博物館」には、パリっ子はもちろんフランスの各所から子どもたちが訪れています。大人も子どもも科学の面白さを発見でき、科学をエンタテインメントとして満喫できる特別な場所です。

体験を通して楽しみながら科学を学べる企画も盛りだくさんで、子連れパリ旅行にはおすすめのSTEMスポットといえるでしょう。

<参照URL>
http://www.cite-sciences.fr/en/home/
https://www.cite-sciences.fr/en/explore/temporary-exhibitions/metamorphoses
https://dai.ly/x2u11bl

執筆:Mayumi Folio

著者プロフィール

世界35か国在住の250名以上の女性リサーチャー・ライターのネットワーク(2019年4月時点)。
企業の海外におけるマーケティング活動(市場調査やプロモーション)をサポートしている。

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