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【現役インター幼稚園ママに聞く!】インター小学校に進む子が2割な理由

【現役インター幼稚園ママに聞く!】インター小学校に進む子が2割な理由

近頃のインター幼稚園ってどんな生活をしているの? 親が英語を話せないと無理なの? そんな疑問を解消すべく、7歳インター小学校男子と5歳インター幼稚園女児のママが、インター幼稚園に通って実感したことやインターママならではのリアルなお悩みについて教えてくれました。園選びの参考にしてみてください!

日経DUAL記事

インター幼稚園ある1日のスケジュール

うちの子が通っているインター幼稚園のある日のスケジュールはこんな感じです。

09:00 登園
09:15 サークルタイム 朝の会
みんなであいさつをして今日のテーマを話します (Song, Story Book, Date, Weatherなど)
10:15 Show and Tell – Snack Time
その日の代表の子がみんなの前で何かひとつを発表し、その後みんなでおやつを頂きます。
10:30 Lesson Time (Cooking, Science,Discovery day,Table work,Song and dance)
曜日毎に工作や科学やお料理、英語の読み書き、歌やダンスを習います。
12:00 Lunch Time
ランチリーダーの声掛けでLet’s Eat!
13:00 Park Time
天気の良い日は公園へ。雨天時は室内でフィジカルトレーニングをします。
13:45 Goodbye Song
14:00 Home

他に、こんな感じで英語のプリントで毎月のプログラムがお知らせされます。

家庭での英語の学習フォローはどの程度必要か

オールイングリッシュのスクールできちんと英語で園生活を送っていれば、基本スクール任せでもOKです。その際、児童が日本人ばかりか、ネイティブがいるかで英語の習熟度は全然違うので見極めが必要です。

幼児は英語の音を耳から覚えるので、息子が通っていたスクールではむしろ下手な英語は使わない方がいいと言われていました。ただ子どもの性格にもよるので、映画や絵本の読み聞かせは英語にしたり、食事の時やお風呂の時間だけ、またはパパがいるときだけ英語で会話していると言うご家庭もありました。大切なのは子どもが楽しい!と思えるかどうか。ちなみにわが家は年中から家庭での英会話はほぼゼロになりましたが、この頃から本人が英語の絵本や映画を好むようになりました。

こちらは、年中から園で使用するオックスフォードの絵本。

こちらは年少~年中向けの教材となる絵本です。

こちらは家庭学習用のCD付き教材。宿題は毎日このCDの歌を聞いて、プリントを1枚ほど。たとえば年少は塗り絵やマッチング、年中から切り貼りや文字を記入するようになり、年長になると英語で日記を書いたり本を読んだりといった課題がありました。とはいえ、年中で15分、年長でも30分もあれば終わる課題でした。

親の英語力はどの程度あればいい?

幼稚園までは親の英語力はそんなに必要ではありません。なぜならスクール側とのやり取りはすべて日本語ですし、ほとんどのインター幼稚園では担任(ネイティブスピーカー)の補佐に日本人保育士がつきます。息子の園では日本人保育士がクラスに二人ついてくれて(この辺りは日本の幼稚園より手厚い)、お迎え時の申し送りは日本語でOKでした。

ただ担任の先生は英語しか話せないので、コミュニケーションに不安がある場合は日本人保育士にその旨伝えておくとよいでしょう。

インター幼稚園では、留学経験があるけどネイティブにはなれないよねという経験をした親が多い印象です。その先の進路として、インター小学校を希望する場合は親のスキルも変わります。

大抵のインター小学校は両親どちらかがネイティブレベルの英語力が求められ、手紙、面談、電話も英語、日本語スタッフのフォローがなく、第一言語が英語になるため、そこがネックで断念する人も多い(8割)。中には親が日本語OKな学校も3~4校ありますが(ほぼ私立の文科省)、やはり面談や電話は英語が必要です。中には通訳を連れてくる人もいますが、そんな時にネイティブなママ友がいると何かと助かります。

幼稚園の授業内容などのお知らせも基本英語なので、こういうやりとりに抵抗がないかどうかもポイント。不安な場合は翻訳機能を使ったり、日本人スタッフに聞いたりしていました。

日本語の学習はどうしてる?

日本語の読み書きに関しては、市販のドリルなどを使用してお家で練習しておくと小学校に入ったとき苦労しないかもしれません。

ですが、幼稚園まではそこまで心配しなくても大丈夫です。わが家も二人の子どもをインター小学校・幼稚園へ通わせていますが、全く問題なく日本語で会話できています。

ただ、日本の私立小学校に行く子も2~3割。そういう子は幼児教室や日本語の塾での対応が必要です。実際、日本の幼稚園の子どもが当たり前に出来る、「前ならえ」や「体育座り」が出来ない、分からない! 子どもは案外割り切っていて、習い事の一つとしてとらえている印象なので英語と日本語が混同する心配はないです。だいたい年中の夏~始める子が多い印象です。

インターママのリアルな悩み「年中での転園あるある」

将来子どもにどうなって欲しいか、そのためにどのような進路に進むかはインターママの大きな悩みの1つです。園探しの段階で、明確なビジョンを持っていればいいのですが、大体の方は幼少期の耳がいいうちに英語を身につけさせたいと考え、園探しをされていると思います。

また、日本で生活するので日本語も大切にしたいと思うのは親として当然ですが、実際「日本語も大切にする」という園は実はあんまり英語を使っていない所が多いのです。絵本も日によって日本語・英語で読み聞かせ、日本の童謡を歌い、極めつけは先生が日本語でお話をする時間がある。これでは、子どもは混乱し、結果的に、話しやすい日本語で園生活を送ってしまします。または、ひたすら英語の読み書きをして英検などに力を入れている園もありますが、実際の子どもたちは、読み書きは得意だけれどスピーキングが出来ないということもあります。インター幼稚園と言っても内容はさまざまなので、園見学の際はしっかりと見極め、最低でも3校以上見学をした方がいいと思います。

とはいえ、インター幼稚園は入れ替わりが多いのであまり神経質にならずに、その時のわが子の性格や親の考えに合った園を選び、なにか違うなと感じたら転園するという選択も。(英語のレベルなどを考えると年中が転園の悩み時)

気になるオンライン学習のこと

わが家の子どもたちが通っていたインター幼稚園は1回目の緊急事態宣言中に自由参加という形でオンラインレッスンが始まりました。内容は子どもが飽きないよう工夫されていて、ダンスや歌、アート、サイエンス、クイズなど各レッスン30分、推奨年齢付きで、どのコマを受ければいいか分かりやすかったです。

兄の通うインター小学校は、去年は、入学してはじめましてからオンラインレッスンがスタートしました。学校からテキストと時間割りが送られてきて、毎日午前中のみ20分ずつから慣らしスタートし3週目辺りから本当の学校生活と同じ6限目まで各45分の授業になりました。全生徒学校へ登校したのは7月からでしたが、コロナが気になるご家庭は引き続きオンライン授業を受けることも可能でした。ちなみにこの時は先生との保護者面談もzoomでした。

今は、タブレットにアプリをダウンロードして読書をする宿題があります(日本でいう音読)。アプリ内に声を録音し先生が読み方をチェックしてくれます。ストーリーに対する設問もあり、やればやるだけ点数がプラスされます。学期の最後にランキング発表があり、成績上位者はプレゼントをもらえます。

主な進学先は3通り!「卒園後どうするか問題」

インター幼稚園に通う子たちの進学先として、大きく以下の3つがあります。

その1 インタースクールに進んだ例

インター幼稚園からインター小学校へ進学する子は全体の2割ほどと少ないです。

子どもの英語力が飛躍的に伸びた、または子どもが英語が大好きで、小学校もインターに通わせてあげたいという思いから選択するケースがほとんどですが、やはり両親共に日本人の場合、ある程度の親の覚悟と英語力が必要です。(両親どちらかが要ネイティブレベルの英語力、または親の面接は日本語OKでも実際の先生とのやり取りは英語の所が多い。)そして、幼稚園在学中の子どもの英語力が備わっているかが重要です。最近では小学校までインターでしっかりと英語力を身につけて、日本の中学校を受験するのも人気のようです。

その2 公立小に進んだ例

クラスの約半数が公立小に進みます。今まで培ってきた英語力はキープしながら、中学校受験を目指しているご家庭も多いです。インター幼稚園から公立へ進む子のほぼ全員が英語学童へ週2~6日通って英語力のキープ、向上を目指しています。

その3 日本の私立小に進んだ例(最近はインター小から中受もトレンド!)

私立小に進学する子も2~3割います。現在の日本の公立小は3年生から英語がスタートしますが、それでは遅いと感じているご家庭が小学1年生から英語の授業がある学校を選択し、放課後は英語学童へ週2~3日通ケースが多いようです。

【まとめ】

インター幼稚園、小学校の子どもたちは自分の意見をしっかり持ち、個性や感性を認め合う子が多いです。息子も幼稚園入園当時はシャイな性格で心配しましたが、そんなことはどこ吹く風、今では皆の前で発表するのが大好きな男の子に成長しています。今回オンライン授業を観て感じたのですが、インターの子どもたちは、先生に指される前にほとんどの子が挙手をし、呼ばれてから考える!それでも分からなければ「分かりません!」と堂々と言っていてクラスがとてもいい雰囲気でした。この子たちの未来はきっと明るいなぁと感じました!

著者プロフィール

カナダ留学後、バックパッカーでアメリカ大陸とヨーロッパ、中東を旅して英語の必要性を痛感。現在は息子7歳、娘5歳をともに1歳からインターナショナルスクールへ通わせ、どっぷり英語漬けの日々。

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