青山学院初等部・学習院初等科に合格するのはどんな子?

青山学院初等部・学習院初等科に合格するのはどんな子?

伸芽会で行われた、青山学院初等部・学習院初等科ガイダンス。入試ではどんな試験や面接が行われるのか、そのために必要な力や家庭学習の方法、願書や面接対策について、伸芽会の大久保先生による解説をお伝えします。

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青山学院初等部の試験は3日間ある!

__青山学院初等部の試験の特徴について教えてください
青山学院初等部では適性検査A・B、両親面接が別日程であります。適性検査Aはコロナ禍以前は1対1での個別テストが行われていましたが、ここ3年間はペーパーテストが行われています。Bは集団テストが行われます。ペーパーは広範囲にわたって出題され、集団テストを3時間かけて行うこと、両親面接を別日程で行うことなどから、お子さんとご家庭を丁寧に見てくださる学校と言えます。

適性検査Aでは観察力や思考力が問われる

__具体的にどのような問題が出題されるのでしょうか?
「仲間分け」などはよく出題されます。さまざまなものの名前を知っているという常識が問われるばかりか、共通点を整理して仲間にわけるということは、考える力も問われます。

「絵の記憶」もよく出題されますが、記憶力の前に求められるのが観察力です。先生から「見ましょう」と言われたものを自発的に見るところから学習は始まります。観察力アップにつなげるためには、ご家庭で取り組む際に特徴を声に出して特徴を捉えてみてください。景色や絵本を見ているときも同様に取り組まれるといいと思います。

適性検査Bでは表現することを楽しみましょう!

__適性検査Bはどのようなことをするのでしょうか?
適性検査Bでは、運動、制作、読み聞かせ、身体表現などを3時間かけて行います。
この日の運動課題は「リレー形式で積み木を運ぶ」というものでしたが、
実際の適性検査Bでも、さまざまな競争が行われます。一番になることばかりにこだわることなく、ルールを意識しながら、お友だちと協力して競走を楽しめるとよいですね。
適性検査Bでは表現することを楽しみましょう!

楽器づくりの制作課題では、さまざまな音の出し方があることを考え楽器を工作します。その後、その楽器を使って曲に合わせてリズムよく体を動かす遊びも行います。先生からは足でステップをふむ、クルクル回るといった体を使う提案もありました。
適性検査Bでは、絵画・制作・身体表現・自己紹介など、さまざまな表現活動が行われます。これらを楽しみながら活動できるとよいですね。
実際の考査では、3時間の中でお子さんが変化していく様子が見られています。はじめは緊張していても、徐々にほぐれてくるはずです。楽しみながらも、節度を持って取り組めるよう意識したいですね。
楽器づくりの制作課題

__青山学院初等部ではどんな子が求められるのでしょうか?
「見る」「聞く」といった学習の基本姿勢とともに、「考える力」が身についていることが求められています。また、宿泊行事が多い学校ですので、挑戦を楽しむことができるとよいですね。

願書には家族写真や医療機関での診断も必要に!

__願書や面接はどのように対策すればいいでしょうか?
参考までに2022年の時のことをお伝えしますと、インターネット出願と書類の郵送がありました。書類は、調査書と面接資料、健康調査票と家族写真があります。調査書には幼稚園や保育園に記入してもらう欄があり、健康調査票は医療機関での診断が必要なので早めに相談をしておくと安心です。写真は7月以降に撮影されたもので本人写真は2サイズなど細かい規定がありますので、撮影日程を予め考えておきましょう。備考欄には洗礼年月(あれば)、保護者の最終学歴や職業、役職などを書くのが一般的です。注意したいのが、先に両親の面接日時が郵送されてきますが、お子さんの考査日は入試日程説明会で伝えられるということ。

__両親のみの面接とはどんなことを聞かれるのでしょうか?
面接官は部長先生、宗教主任の先生含め4名程度です。ご両親の出身校などの自己紹介と、面接資料について詳しく聞かれるなど、ご家庭により内容は異なります。
面接資料では、
・青山学院初等部の教育をどのように知ったか
・どのような点を評価して選んだか(志望理由)
・お子さんの日常生活について(教育方針、将来像、在籍園での様子、今の様子)
などを記入しますので、面接ではこれらを改めて確認されるものと考えて、準備を進めましょう。

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学習院初等科は試験中に両親面接がある!

__学習院初等科はどのような試験が行われるのでしょうか?
試験は個別テスト、集団テスト、運動があり、お子さんのテスト中に両親面接があります。個別テストは先生と1対1なので、理解する力、話す力はもちろん、立ち居振る舞いも見られます。集団や運動テストでは、指示に対する反応や、約束事を守れるかも重要です。
ご家庭でも基本的なことを丁寧にできるかを意識してください。

立ったまま個別テストをすることもある

__具体的にどのような試験が行われますか?
「話の記憶」では、頭の中で話の流れを整理しながらイメージを具体的につかむのはもちろん
ですが、「立ったまま姿勢を保ってお話を聞く」こともあります。幼児がよい姿勢を長時間保つ
のは大変です。体幹を鍛えるのはもちろんですが、お子さんは不安で動いてしまうということ
もあります。ご家庭でも「今は何をする時間か」を日々考え、できたときは褒めながら、自分の行動に自信を持てるようにしましょう。
また、口頭で答えることもありますので、自分の言葉で誰が、なぜなど詳しく話せるようになれるといいですね。
日常生活の中でも話す機会を増やし、単語だけで伝えようとせず、丁寧に説明できるように
していきましょう。

個別テストでは取り組み方も見ている

__巧緻性の試験で注意する点はどんなことでしょうか?
学習院の個別テストは、お手本を見て作業をするという課題があります。見るべきものをしっ
かり観察できるかはもちろんですが、この後自分で作ることを考えて見られるかがカギとなり
ます。たとえば、パターンブロックを使った記憶構成では、「兜を作るんだ」ではなくて「真ん
中に赤いブロックで砂時計を作ってから…」と自分なりに捉えられているかどうか。学校側
は、当事者意識を持って観察すること、それをもとに自分で考え、そして丁寧に作業を行う様
子を見ています。
個別テストでは取り組み方も見ている
丁寧に作業を行う様子

巧緻性は姿勢、筆圧、丁寧さはもちろんですが、「どこを何色でなぞる、塗る」などの指示をし
っかり聞けているかがポイントです。ここでも、この後自分がやることを想定して位置を特定
しながら聞けるかが重要です。

姿勢、筆圧、丁寧さはもちろんですが、「どこを何色でなぞる、塗る」などの指示をしっかり聞けているかがポイントです

運動や集団活動の機会も大切に

__行動観察ではどんなことを見ているのでしょうか?
今回は「玉入れ」を行いましたが、1人3回ずつ、投げた球は拾わない、などの約束がきちんと守れるかが重要視されます。また、お友だちと協力して行う課題では、自分の意見が言えること、さらに、みんなの意見を聞いて譲るべき時は譲れるようにできるといいですね。
運動では、音に合わせたスキップや手をたたきながらスキップなど、2つ以上のことを同時に意識する課題を行いました。リズムよくスキップするには、高くジャンプして滞空時間を長くし、ピアノの音をよく聞くことが重要です。普段から、体を動かす機会を増やすとともに、ラジオ体操など音に合わせた運動もおすすめです。

願書は文字のとめ、はね、はらいや印鑑の押し方にも気をつけて!

__願書と面接について、気をつけることはありますか?
願書は学校に提出する最初の提出物ですから、丁寧に礼をつくし、賛同する気持ちがあらわれているかを意識しましょう。2022年は、インターネット出願と書類の郵送となっていました。期日を守ることはもちろんですが、書類や封筒にも丁寧に書き込むようにしたいですね。基礎基本を大切にする学校なので、文字のとめはねはらい、印鑑も曲がらないように気をつけて記入しましょう。先生方は願書を1枚1枚丁寧に読み込み、どんなお子さんかを理解しながら面接を行います。具体的で気持ちのこもった志望理由を書き、「入学させたい」という想いのこもったものに仕上げましょう。そのためには、説明会や見学会などで、感銘を受けたり共感した点を書き留めておくといいですね。

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部です。ママ・パパに役立つ子育て、教育に関する情報を発信していきます!
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