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入学準備!「はじめてのおつかい」で親が注意すべき5つのこと!

入学準備!「はじめてのおつかい」で親が注意すべき5つのこと!

年長の秋が近づく今、ぜひトライしてほしいのが「はじめてのおつかい」です、と話すのは、伸芽会教育研究所 課長の麻生尚子先生。小学生になると、一人で登下校しなければいけません。そんな入学準備の第一歩として「はじめてのおつかい」をする際に、親として注意すべきことを伺ってきました。


麻生尚子先生
幼児教育歴20年。元幼稚園教諭でもある経験を活かし、幼児の発達段階に応じたきめ細かい指導により雙葉小学校、白百合学園小学校をはじめとする女子難関校から、国立を含めた難関共学校、また白百合学園幼稚園や豊明幼稚園などの幼稚園受験など幅広く合格者を輩出。

 

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おつかいの前にまず交通ルールや危ない場所の確認を!

おつかいに出す前に、小さい頃から積み重ねてきた日々の生活の中で、お子さんが「1人ででかけられる」くらいまで交通ルールがわかっていることが大前提です。まず横断歩道や信号、死角となる場所といった交通ルールはもちろん、マンションの場合は敷地内の危ない場所がわかっているかを一緒に歩きながら確認していきましょう。また、途中で困ったときはどこへ行って誰に言えばいいかまで教えておくと安心です。

ご近所へのお裾分けも立派なおつかい

昔は、ご近所へ回覧板を届けたり、お野菜をお裾分けするといったおつかいが身近にありました。マンション暮らしが増えた今の都会の生活では、中々その機会も減っているかもしれません。

とはいえ、もし同じマンション内など近くにお友達がいる場合は、そこのお宅へのお届け物からおつかいをスタートしてみるのもいいかもしれません。「無事に来れたよ」といった連絡がとりあえる安全面はもちろん、「不安そうに走ってきていたよ」「きちんと挨拶できたかな」といった様子が聞けるのもいいですね。

まずは店内で、徐々に距離を伸ばしてみよう!

お店でのおつかいは、徐々に距離を伸ばしていくのがポイントです。

最初は一緒に付き添って、店内で離れて見守るおつかいからやってみましょう。よく行くスーパーで、どこに何があるかが分かってきたら、次は「牛乳とトマトをもってきてくれる?」といった商品を探すことから始め、それができたら「お母さんは隣のレジにならんでいるから一人でこれを買ってごらん」と支払いにチャレンジさせ、最後は「お店の外で待ってるからこれを買ってきて」とメモを見て買い物できたら上出来です。

お金の区別はある程度できるように

未就学児に、「おつりの計算ができるようにしましょう」とまでは言いませんが、10円、50円、100円、1000円……とお金の区別がある程度できるといいですね。とはいえ、まずは少し多めのお金をもたせて、それを出せば買える状態にしてあげれば大丈夫です。

ただし、ICカードでの買い物に慣れてしまうと、小学生以降で学習するお金の感覚や数の概念を身につけるのが難しくなってしまいますから、なるべく現金を持たせてのお買い物がのぞましいですね。

慣れてきたら、わざと足りないお金を持たせてみよう!

一人でお店に行くおつかいが慣れてきたら、上級編として「あえて足りないお金を持たせてみる」のも大きな経験となります。

理由としては、小学生になると、公共交通機関を使って通学する場合もでてきます。登下校中に定期をなくしてしまったり、電車やバスに乗り遅れてしまったりと小さなハプニングがつきもの。そんなときに、周りの大人に状況がきちんと説明できたり、自分で解決しようとする気持ちを養うための練習になるからです。

「お金が足りない」と気づいたら、一つ商品を減らす(それが自分のお菓子を減らせたらとっても素晴らしいですが大抵そうはいきません笑)、「お金を取りに戻る」、「親御さんに電話して相談する」、「びっくりして泣いてしまう」など、お子さんがどんな方法を取るかも見てみると面白いですよ。

不安に感じる子は「何ならできる?」でいい

周りのお友達が「一人でおつかいができた」「一人であんなところまで行けた」などと聞くとすごく焦ってしまう気持ちはよくわかります。ですが、小学校高学年になって一人でおつかいにいけない、なんてことはまずありませんから、お子さんが不安なうちは無理強いせずに、その時が来るのを待ちましょう。

また、どんなことが不安なのかをよく話し合ってみるのも大切です。その際、「〇〇ちゃんはもうできるのに、なんであなたはできないの?」と他人と比べるのはNGです。

そして、たとえば「マンション内の郵便ポストから手紙をとってくる」「お母さんが見ているところにいるから、レジで支払いをしてみる」など、できることから少しずつはじめて見てください。何かできたら褒めて自信をつけていけば、きっと少しずつ距離が伸びていくはずです。

親御さんが心配する気持ちはとてもよくわかりますが、「うちの子にはまだ早い」などと決めつけずに、やりたいと思ったら見守りながら挑戦させてあげると、自信や達成感が身についていくと思います。小学校の入学準備にとして、ぜひ今からトライしてみてください。

著者プロフィール

ライター・エディター。出版社にて女性誌の編集を経て、現在はフリーランスで女性誌やライフスタイル誌、ママ向けのweb媒体などで執筆やディレクションを手がけている。1児の母。2015年に保育士資格取得。

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