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自由研究にもおすすめ! 今年の夏は親子で楽しく節電しよう

自由研究にもおすすめ! 今年の夏は親子で楽しく節電しよう

梅雨明けも早かった今年の夏は、さまざまな要因から7年ぶりに夏の節電要請が出ています。そこで、東京ガス都市生活研究所(https://www.toshiken.com)所長の三神彩子さんに、「親子で楽しみながら節電できる方法」をお聞きしました。夏休みの学校の自由研究への活用法も必見です!

日経DUAL記事

なぜ今節電が必要なのか?

__なぜ今、節電が必要なのでしょうか?

2050年に向けた脱炭素化の流れで火力発電の稼働が低下している影響で、電気の供給力が減少していると言われています。また、今年3月の福島沖地震以降、一部の火力発電所の稼働が停止している状態です。加えて、今年は早い梅雨明けもあり、冷房などの需要が増加する夏の時期は電力が逼迫することが考えられ、国は7年ぶりに全国規模で夏の節電要請を出したというわけなのです。

デマンドレスポンスとは?

__最近耳にする「デマンドレスポンス(DR)」について詳しく教えてください。

一般的に使われる電気は、水のように貯めることが難しいエネルギーです。ですから、電力会社が日々変化する電気の需要量に対して供給量を合わせるように発電しているのです。例えば、一気に多くの電力が使われて、電力の需要量が電力会社の供給量を超えてしまうと、停電などにつながる恐れがあるのです。

そこで、電力が逼迫しそうなときなどに、電力会社が需要に合わせて発電量を調整するのではなく、利用者に電力消費を調整してもらおうという考え方が「デマンドレスポンス」とです。節電を目的としたデマンドレスポンスは、安定した電力バランスを保つために、個々が電力エネルギーを賢く使って需要のピークを分散させようというものです。

今夏のデマンドレスポンスの取り組みは、各電力会社により参加方法や開始時期が異なりますが、利用することで電気代を削減できるだけでなく、変化量に応じた特典がもらえるなどのメリットもあります。

東京ガスの「夏の節電キャンペーン」でお得に!

__デマンドレスポンスをはじめるにはどうすればいいですか?

東京ガスの場合は現在7/27~9/23の期間「夏の節電キャンペーン」でデマンドレスポンスを行っています(※2022年夏の参加受付は終了しています)。

キャンペーンに登録すると、前日に東京ガスからお客様へ「節電依頼」のお知らせメールが届き、そこに節電対象となる「節電チャンス」の時間帯などが記されています。電気の使い方を工夫しながら標準的な使用量よりも減らした分だけポイントがたまっていくしくみです。過去に参加いただいた皆様には「電気の使用量や金額が一目でわかることで、節電意識も高まり、結果として電気代が下がるという好循環になった」という声をいただいています。

今回のキャンペーンでは、削減量1kWhに対してAmazonギフト券5円分相当のポイントに加えて、累計変化量に応じて最大4,000円分のAmazonギフト券のボーナス特典も。もちろん、こうした節電が脱炭素社会への貢献にもつながるのです。

冬もこうした節電キャンペーンが実施される予定ですので、ぜひHPなどをチェックしてみてください。

__具体的にどんなことをすれば節電につながるのでしょうか?

節電は難しいことではありません。たとえば、使っていない部屋の電気やエアコンを消す、エアコンをつけているお部屋のカーテンを閉める、使っていない電化製品のコンセントを抜く、冷蔵庫の温度を弱にするなどでも電力は節電されます。

無理のない範囲で、お子さんと楽しみながらご参加いただければと思います。

ゲーム感覚で節電にチャレンジしよう

__家庭で楽しみながら節電にチャレンジする方法を教えてください。

光熱費削減のためにも、「節電に取り組んでみたい」と思われるご家庭が増えています。

手軽にお子さんと一緒に取り組めたらもっといいですよね。

まずは、お子さんと地球温暖化や電力が逼迫していること、地球温暖化を防ぐ必要があることをお話いただいてから問題解決のためにできること(節電)を始めようという流れがスムーズかと思います。

夏休みに自由研究のテーマとして「家庭の電力量や節電」を調べてみるのもおすすめです。


自由研究で「節電」を扱う際のアドバイス!

__自由研究で「節電」を扱うポイントを教えてください。

方法はいくつかありますが、まずおすすめは家の中で使っている家電製品をリスト化し、それらの1回あたりの電力使用量を測って、どのくらいの電気代がかかっているのかを算出して、さらに省エネの方法を考えるというものです。

手回し式懐中電灯を使って、実際に電気を作ってみると電気を作る大変さが実感できて面白いと思います。

実験結果を記録するためのワークシート「節電チャレンジシート」もこちらからダウンロードできますのでぜひご活用ください。
https://www.toshiken.com/tg-uchi/uchi_202207_01.pdf

家の中には多くの家電製品がありますから、身近な家電製品の消費電力を自分で測ることで、節電への意識が高まりますし、楽しみながら節約することもできます。
他にも、消費電力計を使った自由研究のまとめ方などもご紹介しています。

__節電をするとどのくらいの節約になりますか?



たとえば、東京ガスの「ウルトラ省エネブック」に書かれている65項目を全部実践した場合、年間211,323円の節約ができ、CO 2は3029.5㎏削減できるという計算になります。簡単にできることでいうと、電化製品の「待機消費電力」を減らすことも節電につながりますので、省エネモードにしたり、使わないときは主電源スイッチを切ったり、プラグを抜くのも効果的です。
気になった方はぜひ「ウルトラ省エネブック」や「節電チャレンジシート」をチェックしてみてください。

https://www.toshiken.com/ultraene/checklist/

【出典】
東京ガス都市生活研究所「ウルトラ省エネブック」
https://www.toshiken.com/ultraene/

著者プロフィール

ライター・エディター。出版社にて女性誌の編集を経て、現在はフリーランスで女性誌やライフスタイル誌、ママ向けのweb媒体などで執筆やディレクションを手がけている。1児の母。2015年に保育士資格取得。

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