イギリスで人気!持続可能な開発目標(SDGs)を子どもと一緒に学べる絵本4選

イギリスで人気!持続可能な開発目標(SDGs)を子どもと一緒に学べる絵本4選

世界の共通目標である「SDGs」を子どもたちに分かりやすく教えるため、イギリスでは多くの絵本が出版されています。子どもの年齢に適した絵やイラストを使って書かれているので、大人と子どもが一緒に楽しみながらSDGsを学べるとともに、英語力を身につける機会にもつながります。今回はイギリスの作家による絵本のなかでも、評価が高い4作を対象年齢別に選んで紹介します。

日経DUAL記事

幼児の頃からSDGsが学べるイギリス

環境問題をはじめ世界が直面しているさまざまな問題を学び、自分の行動へとつなげることについて、イギリスでは幼児の頃から少しずつ学べるようになっています。これらの絵本は将来の地球がどのような危険に瀕しており、国連が定めたSDGsの開発目標を実現するには子どもたちがどのような行動をとればよいのかについて書かれています。日本でも購入可能ですので、お子さんの年齢に合わせて選び、ぜひ参考にしてみてください。

① 「A Planet Full of Plastic: and how you can help

これまでに数々の賞の受賞歴があるイラストレーター兼児童作家のニール・レイトン氏の著書です。4歳から7歳の子どもを対象に、プラスチックが生物や人間に与える危険性を教えています。

私たちの身の回りは、さまざまな大きさや形をしたプラスチック製品で溢れています。この本では、プラスチックがどこで生産されるのか、子どもたちが生活する場所にはどんなプラスチック製品があるのかなどを、一目見て分かりやすいイラストで説明しています。

プラスチックが環境に与える影響を知り、資源をリサイクルや再利用することの大切さや、地球の将来のためには自分たちがどのようなことをすればよいかなどを学べます。

イラストはコラージュ風のスタイルで、ユーモアのあるキャラクターが登場するため、子どもと一緒に笑いながら環境問題について自然な知識を身につけることができるでしょう。

② 「What A Waste: Rubbish, Recycling, and Protecting our Planet

英BBC放送の子ども向けチャンネルで昆虫を紹介する番組のプレゼンターを務める獣医、ジェス・フレンチ氏による著書です。7歳から9歳の子どもを対象に、ごみや公害問題からプラスチックのリサイクル、再生可能エネルギーなど、地球環境について知っておきたいことを分かりやすく説明しています。

ごみや廃棄物の行き先と地球に与える影響などを伝え、将来のために私たちが何をすればよいのかを教えています。たとえば、家庭で水やエネルギーを効率的に使う方法や、リサイクル可能な商品の選び方などについて描かれています。

カラフルで可愛いイラストとともに説明しているので、子どもは楽しみながら環境に関する事実を理解できるでしょう。環境問題に関する英単語と意味も紹介しているため、英語の勉強にも役立ちます。

③ 「Earth Heroes: Twenty Inspiring Stories of People Saving Our World

英ウェールズ地方に住む作家リリー・デュウ氏によって書かれた本です。自然を愛する著者は山の散歩やキャンプ、夜の空を見ることが趣味で、幼少期には宇宙飛行士になる夢があったそうです。

本作は、地球環境のために活動する20人以上の人々について、感動的なストーリーを紹介したものです。「あなたは1人じゃない。1人でも変化を起こせる」というメッセージとともに、気候変動に立ち向かうため、さまざまな方法を見つけている人々を描いています。

7歳から9歳が対象で、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんや、英動物学者のデヴィッド・アッテンボロー氏などを含む世界中のヒーローたちが登場。彼らが行っている活動内容や、地球にもたらした変化について説明しています。

実際に活動している人々の姿を知ることで、子どもたちが環境問題をより身近なものとして感じることにもつながります。

④ 「17 Ways to Save the World

英デヴォン州在住の児童作家ルイーズ・スピルズベリー氏による著書です。スピルズベリー氏はこれまでに、芸術、科学、地理、歴史、社会情勢、読み書き能力など多くのテーマを取り上げた児童書を執筆してきました。

本書では9歳から11歳の年齢を対象に、国連が定めた持続可能な17の開発目標を達成するために、私たちが何をすればよいのかをイラストと優しい文章で語りかけるように説明しています。

世界には飢えや貧困で苦しんでいる多くの人たちがいることや、そういった人たちを助けるために何ができるのかなどについて説明。日常生活に小さな変化を取り入れることで、世界中のどのような問題を解決することにつながるのかを分かりやすく教えています。

オリジナルの英語版も購入可能ですが、この本は日本でも「みんなで学ぼう17のゴール イラストブックSDGs 国連とめざす持続可能な開発目標」という邦題で翻訳版も出版されているので、日本語で読むことができます。

まとめ

今回紹介した本は絵やイラストを使ってSDGsを説明しているので、子どもたちが楽しみながら環境問題を学べることがポイントといえます。英語の勉強にもなるため、毎日数分の読書時間や、ベッドタイムストーリーとして取り入れてみるのもおすすめです。

また、SDGsのためにそれぞれの家庭でもできる簡単な取り組みも紹介されているので、地球環境保護に向けて親子で一緒に小さなことから始めてみてはいかがでしょうか。

著者プロフィール

世界35か国在住の250名以上の女性リサーチャー・ライターのネットワーク(2019年4月時点)。
企業の海外におけるマーケティング活動(市場調査やプロモーション)をサポートしている。

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