ちゃんと知りたい非認知能力のこと Vol.2「小学校受験でも問われる、集団での非認知能力とは?」

ちゃんと知りたい非認知能力のこと Vol.2「小学校受験でも問われる、集団での非認知能力とは?」

前回のvol.1では非認知能力とは?という基礎的なことについてお伝えしました。

計測することが難しい、目に見えない非認知能力は、GRID力(やりぬく力)とも言われていますが、もちろん昨今の名門小学校受験でも問われている力です。そこで、今回は受験で問われる非認知能力の養い方について、伸芽会の飯田先生にお話を伺いました。

なぜ、小学校受験で非認知能力が問われるのか

小学校という集団生活においては、「我慢できること」、「待てること」、「譲れること」はとても重要です。これらはすべて、目には見えないし、ペーパーテストだけでは測れない非認知能力と言えます。ですから、小学校受験では、行動観察と呼ばれる筆記試験とは別の考査があるのです。ここで大事になってくるのが、お父さんやお母さん、きょうだいなど自分の家族以外のパターンを知ること。それを知らないと、集団生活の中で、どこでも自分の家のルールが通用すると勘違いをし、わがままな子になってしまいますし、入学後にお友達と正しいコミュニケーションが取れません。ですから、3歳以降になると幼稚園や保育園といった家族以外の集団遊びの場で非認知能力を養う練習をしているというわけです。もちろん、伸芽会でも非認知能力を意識した取り組みを、集団遊びの中で日頃から取り入れています。

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「子どもらしい気づき」も大事なポイントに!

ここで忘れてはいけないのが、非認知能力に正解はないということ。友達同士でおもちゃを取り合ったときに「貸して」「いいよ」、とか「じゃんけんで決めよう」と条件反射で言うことがありますよね。これは決して悪いことではありませんし、お友達に譲れる優しさや協調性はもちろん素晴らしいことなのですが、「あと3回だけやりたいから、それまで待ってくれる?」や、「じゃあ一緒にやってみない?」などといった提案ができる方が、子どもらしいと思いませんか?

自分の言葉で考えて、お互いが良い気持ちでいれるような子どもらしい声がけができる事は、小学校受験においてとても大切なポイントです。決してマニュアルを覚えさせればいい、というわけではありません。

子どもらしい非認知能力を伸ばす褒め方とは?

こうした“子どもらしい非認知能力”を養うためには、何より親や周りの大人の「褒め方」が重要になってきます。積み木に折り紙、お絵かきに縄跳び、トランプ…日頃の遊びの中でも個々の取り組む姿勢を褒めてあげること。「この折り紙ちょっとずれちゃったね」「1回は勝てたね」などと、勝ち負けや結果に固執するのではなく、「すごく一生懸命がんばってるね」「きっとうまくなるよ!」「昨日より高く積めたね!すごい!」と過程を褒めてあげましょう。また、これらの力は今日明日で養えるわけではありませんので、あきらめずに繰り返し続けることも忘れずに。

視野を広く持ち、1日5分の積み重ねで子どもは変わる!

先述した通り、集団における非認知能力は、相手があってこそ実践できる力です。その対象が親であると甘えがあったり、他の子と比べてイライラしたりと、行き詰ってしまうことがあります。親が子にイライラしてしまうのは、子どもの感情に加え、親の感情も満たさなければいけないからです。ですから、決して家庭だけで身につけようと思わずに、幼児教室や習い事など家族以外の大人との関わりを十分に活用しましょう。

その際、決して言ってはいけないのが

「なんでこの前はできたのにできなくなっちゃったの?」
「〇〇ちゃんはすごく上手にできていたわよ」 

など、お子さんのテストの点や偏差値(結果)しか見ていなかったり、人と比べてしまうのは絶対にNGです。これでは、お子さんの非認知能力は決して養えません。

人格形成がされる大事な幼児期こそ、否定的な言葉は控えて、「すごいね!」「ママはあなたの〇〇が好き」「がんばったね」といった肯定する言葉を増やして、お子さんだけではなく、親子で自己肯定感を高めていくのがポイントです。わが子に何が向いているのかを知り、できることを1日5分からはじめてみると、高い意欲や子どもらしい想像力といった非認知能力が自然と身についてくるはずです。

いかがでしたか。子どもらしい非認知能力を伸ばすポイントは親の褒め方にあり。そして、その子らしさを重視すること。簡単なようで、日々実践するのは案外難しいものです。心に留めておきながら、親子で一緒に成長していきたいですね。

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部です。ママ・パパに役立つ子育て、教育に関する情報を発信していきます!
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