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親に認められず育った…ママの自己肯定感を高めるコツ!

親に認められず育った…ママの自己肯定感を高めるコツ!

日本の子どもは、諸外国に比べ自己肯定感が低いという調査結果が発表されています。(内閣府「子ども・若者白書」国際比較からみえてくるもの2014年)。子どもの頃、「親に認めてもらえなかった」「愛されなかった」「大切にされなかった」などの環境で育ち、自己肯定感が低いまま大人になった場合、子どもの自己肯定感を高めるどころか、子育てそのものが辛く感じることがあるでしょう。では親自身の自己肯定感を高めるにはどうすればよいのでしょうか。今回は、誰にでもできる親自身の自己肯定感を高めていく方法をお伝えします。

日経DUAL記事

自己肯定感が低い今どきの親たち

「自己肯定感」とは、自分のありのままを認める感情で、「自分は大切な存在なんだ」「ワタシはワタシでいい」と、周囲と比較することなく自らの価値や存在意識を肯定できる感情です。では、私たち親世代は自己肯定感が低いのでしょうか。

・友人や兄弟と比べられて育った
・いつも完璧を求められていた
・常に「早く」「急いで」と言われていた
・選択肢をあまり与えてもらえなかった
・話をあまり聴いてもらえなかった
・共感してもらえなかった

時代背景や家庭による差もあると思いますが、人よりもいい学校、いい就職と競争社会で育ってきた今の親世代は、自己肯定感が低い傾向があると言えるでしょう。それでは、親になっても自己肯定感の高い子を育てることは難しいですね。それが諸外国に比べ自己肯定感が低いと言う結果につながっているのではないでしょうか。今からでも遅くありません。以下では、親自身の自己肯定感を高めていく思考法をお伝えします。

親自身の自己肯定感を高める簡単な3つの方法

■方法1 自分の良いところをポジティブに書き出す

自分の良いところ探しをしてみましょう。例えば「ご飯を美味しく食べられる」「歌が上手いと思う」「オムライスを作るのが得意」「毎朝家族に『おはよう』と声をかけている」「地域のボランティア活動に参加したことがある」など、何でもいいのです。大きなことでなくていいので、小さなことから探して、それを紙に書きあげてみましょう。ポイントは、出来ないことより、出来ることに焦点を当てて考えていくことです。「ピーマンが嫌いで食べられない」ではなく「人参が好きでよく食べる」。また「3日しか続かなかった」より「3日も続けることができる」と考えるとよいでしょう。

■方法2 日常の小さな感動を見つける

日常の生活の中で、喜びを感じることや、感動することを探してみましょう。これも小さなことからです。例えば「夕陽がとてもきれいなオレンジ色だった」「道端に咲く花が可憐で可愛い」「子どもが『お母さん』と笑顔で呼んでくれた」など、一瞬の喜びや感動を心の中で思い返してみましょう。

ポイントは、いつも見過ごしてきた日常の出来事、様子など視点を変えて見たり、じっくり観察することです。そうすると、ワクワク、ドキドキとした喜びを感じることがあり、いつもと違った世界が見え始め、輝いて感じることがあります。

■方法3 趣味の合う人の集まりに行ってみる

 

自分の興味あることが共通する友人と会ったり、趣味の集まりなどあれば、足を運んでみるのもよいでしょう。ポイントは、自分を否定する人、会うといつもネティブな感情を味わう人と距離を置き、自分を認めてくれる人や会うとポジティブな気持ちになれる人と時間を過ごすことです。

おすすめ思考その1「今まで頑張ってきた自分をまずは認める」

あなたが仮に自分は親に認められなかった、あまり愛されなかったとしても、今日まで頑張ってきたのです。そのような自分を褒めてあげましょう。

「今、前を向いて、ポジティブに歩んで行こうとする自分は素晴らしい」それを認めるだけでも、随分違ってくるでしょう。自己肯定感が低いながらも頑張ってきたということは、人一倍頑張ってきたということです。その自分を認めてあげましょう。

おすすめ思考その2「親子一緒に成長する気持ちを持つ」

子どもを無条件で受容することで、子どもの自己肯定感は高まり、その子どもからの信頼によって、親の自己肯定感もまた高められるでしょう。そのようなポジティブな連鎖を生み出すことが大切です。ですが、親の自己肯定感が低いと、その最初の1歩が難しく感じるかもしれません。その場合は、子どもの名前を呼んで「大好き!」と思いっきりハグしてあげることから、始めてみましょう。

子どもと一緒に成長していく気持ちを持って、今すぐ、子どもを抱きしめてあげてください。

肩の力を抜いて気楽に、自己肯定感を高めていきましょう

育てられた環境のもと、長年かかって形成された自分の価値観や思考を変えることは、確かに大変なことです。ですが、今、自己肯定感の低いことに気づき、それを改善していこうと思ったあなたは、とても大きな前進をしたのです。大きく一気に高めようと思うと、かえって逆効果になる場合もありますので、小さなことから気楽に。焦らず肩の力を抜いて、気楽に取り組むといいですね。

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著者プロフィール
田宮 由美

公立幼稚園、小学校での勤務、幼児教室を7地域で展開、小児病棟への慰問、子どもの声を聴く電話相談など、多方面から多くの子どもに関わる。そのような中、子育てに熱心な
故に、その愛情が焦りとなり挫折、絶望感を抱いている親子が多いことに心を痛める。
「子どもの自立」「自己肯定感」「自己制御力」を柱とし、真に子どもの能力を開花させる子育て法を広める活動を2010年から始める。
現在、息子は大学病院で医師として、娘は母子支援の職場で相談員として勤務。実生活に落とし込んだ、親の心に寄り添う記事に定評がある。「難しいことを分かり易く、ストンと腑に落ちて行動に移せること」を理念とし、現在は執筆、講演、幼児教室を中心に幅広く活動中。
資格:小学校教諭・幼稚園教諭・保育士・日本交流分析協会 子育ち支援士
著書:『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方』(株)KADOKAWA

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