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【幼稚園児の習い事】どうしてる? 始めどき・選び方・親が注意すべきこと ~都会のママ友ルール 第12弾~

【幼稚園児の習い事】どうしてる? 始めどき・選び方・親が注意すべきこと ~都会のママ友ルール 第12弾~

水泳、ピアノ、リトミックに体操、英語……。幼保無償化で浮いたお金で新たに習い事をさせたいというママも多いのではないでしょうか。そこで、幼児期に人気の習い事をいつ、どんなきっかけで始めたのか、その後どうなったかを、先輩ママたちのアンケートをもとにご紹介。習い事の始めどきや決め手、長く続けるための秘訣はもちろん、心理学のプロがアドバイスする親としての心構えも。ぜひ参考にしてみてください!

日経DUAL記事

幼稚園児に習い事は必要か

習い事(早期教育)のメリット・デメリットに関しては、さまざまな考えがあるかと思いますが、『学力の経済学』の著者である、慶應義塾大学の中室牧子教授によれば、

・就学前教育が経済学的に見て効果的だという見解は、「早期に質の高い知識を身につけると、後々楽になる」というさまざまな検証結果に基づいている
・最近では非認知能力がもっとも深まるのが幼児期であるという研究結果も出てきている
幼児期の非認知能力の中で重要なのは「自制心とやりぬく力」。これらはその後の人生において大きく影響を与えるものであり、IQとはまた別ものである

とおっしゃっています。
参照(https://www.shinga-farm.com/examination/education-forum-of-working-parents-vol1/

つまり、自制心とやり抜く力(非認知能力)を育てるという意味で考えれば、幼児期の習い事の大きなメリットになると言えるのではないでしょうか。

一方のデメリットとしては、子どもは「成長してみると出来るようになる」ことも多いので、結果的には習い事による差がなくなる場合もあるということ。また、子どもが嫌がる習い事を親が無理やり続けさせたりプレッシャーを与え続けてしまうことで、その習い事自体が嫌いになったり、自己肯定感を下げてしまう場合もあるかもしれません。

人気の習い事ベスト4

SHINGA FARMで実施したアンケート調査によると、3歳~5歳児に習わせてよかった習い事1位が「水泳」2位「ピアノ」3位「英語」4位「体操」と言う結果でした。先輩ママたちの習わせてよかったエピソードとともにご紹介します。

1位 水泳

「3歳から7歳まで、喘息の治療の一環で習い始めました。4年間で25メートルのクロールと背面泳ぎができるように。体力もつき満足しています。下の子も危機管理能力を高めるため3歳から継続中!」(江東区・7歳男の子、5歳女の子のママ)

「全く泳げない所から、コツコツ頑張って泳げるようになり自信がつきました。体力もついて風邪をひかなくなりました!」(渋谷区・10歳女の子のママ)

2位 ピアノ

「最初は指の力が弱くてうまく弾けず、正直ついていけていなく何回も辞めさせようかと思いました。でも1年経った今では両手で弾けるように。今でも弾き始めの曲は毎回泣きながらだけど、悔しいと言ってがんばり、なんとか弾けるようになり、根性がつきました!」(文京区・5歳男の子のママ)

「4歳から今も続けています。気づけばTVで聞いた音楽をドレミの音階で言えるようになっていて絶対音感が付いてきているのにびっくり! 学校の鍵盤ハーモニカもお友達より早く合格できたよ、と得意げです。人より少しでも出来る、と思えることが合ってよかったなと思います」(中央区 8歳女の子のママ)

3位 英語

「姉が通っていたこともあり4歳から妹も英会話教室へ。5歳の今では英検ジュニア80以上のスコアを取得できました。おかげで来年からインタースクールに通わせる予定です!」(江東区・7歳・5歳女の子のママ)

4位 体操

「基本インドア派なので、外で思い切り体を動かしてほしいと思って体操を。あと、きちんと指示を聞いてその通りに体を動かすのは、体だけでなくかなり頭も使っているようです。国立の試験で出るというクマ歩きもできるようになりました」(文京区・4歳男の子のママ)

ちなみに、子ども1人当たりひと月にいくらかけているかというアンケート結果は以下の通りでした。

何歳から始めるべき?

ちなみに、習い事を始めた年齢は?というアンケート結果は以下の通り。

「幼保無償化の対象になる3歳からその費用を習い事に回したい」と考える親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。さらに、3歳になったら幼児クラスを受講できるという習い事もあるため、3歳前後から始める方が多いようです。

「わが家は年長から習い事を始めようといろいろと体験に行きましたが、年少から始めている子と年長からとではやはりダンスもピアノも英語もレベルの違いを感じてしまいます。その子がやりたいと言うときがベストなのでしょうが、子どもが劣等感を感じないためにも、もう少し早くやらせてあげた方がよかったかもと思っています」(渋谷区・6歳女の子のママ)

選ぶ際の決め手は「どんな子に育ってほしいか」

「小学校はほとんどの子が泳げる状態で入学してくると聞いて、幼稚園の間にどうにかしないと、と思ってあわてて水泳を習い始めました」(文京区・5歳男の子のママ)

「今月から長男が卓球を習います。体が小さいのでサッカーだとどうしても当たり負けして、向上心につながらないので、個人技のスポーツをやらせてみようと思っています」(目黒区・7歳男の子のママ)

「自分も小さい頃から習っていて楽譜が読めていろんな楽器が弾けるようになったので、いつか一緒に連弾をしてみたいなと思い、ピアノを習い始めました」(中央区・4歳女の子のママ)

習い事を始めたきっかけは、「わが子の得意を伸ばしたい」、「苦手を克服させたい」など考え方はさまざま。特に未就学児の場合は、自分から「これを習いたい!」と言い出すのを待つのは難しく、結局のところ、学校選びと同じで、将来どんな子に育ってほしいのかの教育方針によるところが大きいのではないでしょうか。

習い事を続けるために知っておきたいこと!

「そこまで運動が好きなタイプではありませんでしたが、水泳の級が上がる達成感が楽しくなったようで、今ではクロールと平泳ぎ、背泳ぎをマスター。親は水泳が苦手で一切教えてあげることはできませんでしたが、かえって伸び伸びと習えてよかったのかもしれません」(目黒区・7歳女の子のママ)

習い事で身につくのは技術だけではありません。達成感や最後までやり抜く努力の大切さ、負けたくないという気持ち……。「親は目先の結果に左右されてしまいがちですが、子どもは大人とは違う理由(バスに乗りたい、お友達に会いたいなど)で習い事を続けている場合も。幼児のうちは楽しく続けられるならそれで十分です。親は他人の子と比べるのではなくて、長い目で見てわが子の頑張る姿や成長した部分を見てあげることが大切です」と教育家の小川大介先生もおっしゃっていました。
参照(https://www.shinga-farm.com/study/questions-about-early-education/

心理学のプロがアドバイス!習い事を始めたら注意すべき3つのこと

習い事で新しい環境に入ると、親も子も緊張して疲れてしまいますよね。そこで、習い事を始める際の注意点を、公認心理師の佐藤めぐみさんにアドバイスいただきました。

その1 ワクワク派かドキドキ派かで順応性は異なる

新たな習い事への順応性は、ある程度、持って生まれた性分が影響します。新たな出会いに「ワクワク」する子もいれば、「ドキドキ」してしまう子も。ワクワク派の子は親も大きく構えて大丈夫ですが、ドキドキ派の子は「大丈夫!」「絶対楽しいよ!」とハイテンションで送り出すと、逆に抵抗感を示すことがあるかもしれません。

「ゆっくり順応していくタイプなんだ」と受け止め、ちょっとでも前に進んでいる部分を見つけ出し、「がんばっているね」と努力を肯定していくことがポイントです。

その2 習い事に「行きたくない」と言ったときの対処法

子どもが「行きたくない」という場合にもパターンがあります。もしそれまでに、色々な習い事への入会・退会を繰り返し、どれも長続きしていない場合、「行きたくない」と言って、すぐに「わかった」と了承してしまうと、その子は、「イヤなことはやらなくていい」という学びをしてしまうことに。入会時に継続に関する約束ごとを交わし、コミットメントを高めておけると、「とにかく現場には行く」のような対応がしやすくなります。

一方で、基本的にしっかり取り組んでいる子が「行きたくない」という場合は、それなりの理由があるはずなので、まずはその理由を聞いてみましょう。大きくなるにつれ、習い事は少数精鋭になっていくものなので、しっかりと話し合って決断すれば、「やめる」というのもいい選択です。

その3 他の子と比べるのではなく、いいところを取り入れる

「比較はしない!」と自分で決めて、それが実行できれば理想的ですが、ついつい他の子の進捗が気になってしまうのが本音。そういう場合は、割り切って利用するのも1つの手です。子どもが比較されてイヤなのは、「A君はもうできるのに」という優劣の“劣”に自分が置かれた比較です。これは子どものモチベーションを下げてしまうので、言葉は自分の中にグッと飲み込み、「A君がやっている練習法をわが家でどうやって取り入れていくか」のようにお子さんにメリットのある形にして還元できれば、比較も悪いものではありません。

多くのママが感じているように、習い事はスキルのみならず、精神面での成長が大きいもの。目に留まりやすい“点数”や“級”などが比較対象になりがちですが、目に見えない心の中の成長や長い時間が経過することで表れる変化もたくさんあるということに意識を向けられると、「うちの子もちゃんとやっている」と気づきやすくなります。

▼知らないと危険!?都会のママ友ルール
第1回「知らないと危険!?新米ママが知っておきたい“都会のママ友ルール”」
第2回「【知っておきたい都会のママ友ルール】楽しくも憂鬱な(?)ホームパーティ編」
第3回「二度とやりたくないVSやってよかった!謝恩会を成功させる秘策とは?」
第4回「今どき小学校PTA役員の攻略法を伝授します!」
第5回「働きながらの育児、ぶっちゃけここが大変!」
第6回「あなたの周りの超過保護ママ!」
第7回「保育園VS幼稚園ママに聞いた、夏休みに心配なことランキング」
第8回「今どき「アクティブじじばば」活用術!」
第9回「夏前に売り切れも!年々加速する今どきラン活事情」
第10回「今どきママが知っておきたい“小1の壁”と対策法!」
第11回「男の子ママは覚悟して! カブトムシにバッタ、家で虫を飼う際に知っておきたいこと!」

著者プロフィール

SHINGA FARM(シンガファーム)編集部です。ママ・パパに役立つ子育て、教育に関する情報を発信していきます!
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